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一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。 もしかして、メインは猫の方ですか、女神様!?  作者: たまご
第六部 消えた村

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拡大。

「来たな、《竜殺し》!」


翌朝、ギルドに顔を出すとギルドマスターが駆け寄ってきた。


「……その呼び方はやめてください」


「そんな事より、あんたに特急依頼を頼みたい」


特急依頼。


特別緊急依頼の略称で、非常事態にギルドや国などから出される依頼の事だ。


「調査に行った連中から報告があった」


ターコイズにいる冒険者をフル稼働させて、ギルドは事に当たっていた。


初級の冒険者達は、ほかのギルドへの連絡係。


中級の冒険者は、調査地とギルドの伝達を担当している。


それ以上の冒険者は、調査及び魔物の対応だ。


「村二つと、町が一つ霧に囲まれているらしい」


「町……?」


今まで報告があったのは、小さな村だけだ。


「ああ、まだ開発途中でギルドもないような所だがな」


それと、とギルドマスターは言葉を続けた。


「村にしても、今までとは規模が違う。もっと大きな村だ」


「……」


つまり、魔物が襲ってきた場合、被害者の数も増えるという事か。


「あんたには、先行している冒険者の援護を頼みたい」


いくら腕のたつ冒険者であっても、おそらく数の多さには手こずるだろう。


しかも、町の人達を守りながらだ。


「その三ヶ所でいいんですか?」


「ほかは、今いる連中で対応できるはずだ」


「分かりました。特急依頼、引き受けました」


「頼む」


霧が出た時期を確認し、町を優先する事にした。


村の方は、私達が行くまで持ちこたえられるだろう。


「キング、『空間転移』」


キングがぱちりと目を閉じると、微妙な浮遊感と共に私達は移動した。


すでに霧は消えていて、空も大地も魔物で埋め尽くされていた。


「弓、もっと射て!」


「怪我人を下がらせろ!」


「踏ん張れ! 通すな!!」


「治癒師、いったん休め!」


「まだいけます!」


冒険者達と、おそらくは町の住民達が死に物狂いで魔物と戦っていた。


「チャビ、『回復』!」


チャビがごろごろとのどを鳴らし始めた。


私達に気付いた冒険者が、大声で叫ぶ。


「《竜殺し》が来たぞ! もう大丈夫だ!!」


みんなの目に、生気が戻った。


「押し戻せ!」


「じゃんじゃん射て!」


「前線復帰します!」


《竜殺し》という呼ばれ方は苦手だが、こういう時は役に立つようだ。


「りゅうたろう、ドラゴンちゃんと空から攻撃!」


大きくなったりゅうたろうが、ドラゴンちゃんの背中にひらりと飛び乗った。


「行くよ、みんな!」







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