表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。 もしかして、メインは猫の方ですか、女神様!?  作者: たまご
第六部 消えた村

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

155/212

ギルド。

ターコイズのギルドに戻って報告すると、受付のお姉さんは顔色を変えた。


「黒い霧が魔物を引き寄せる……?」


「多分だけど」


私が調査に向かった村以外は確認が取れないが、おそらく間違いないだろう。


「ギルドマスターに報告を……」


「大丈夫だ。聞いていた」


ここのギルドマスターは、いかついおっさんだ。


現役冒険者の頃は、巨大な斧をぶんまわして戦っていたらしい。


「職員に徹底通知! 非番の連中も呼び出せ!」


ギルドマスターの言葉に、職員さん達が動き出す。


「よそのギルドに至急連絡を!」


「転移魔方陣、使用できます!」


「近くの町には早馬を使え!」


「緊急以外の依頼、一時差し止めします!」


「村の調査を優先させろ!」


私はあっけに取られて、職員さん達の仕事ぶりを眺めていた。


ギルドマスターは、にかっと笑ってみせた。


「これは、俺達の仕事だ。まかせろ」


振り返って指示を続ける。


「結界を張れるやつに声をかけておけ!」


「治癒師、手配します!」


さすがに大陸一規模の大きいギルドだ。


無駄な動きをしている人は誰もいなかった。


もっとも、それだけ慣れているという事でもあるが。


何かあった時のために、私達は待機しておいた方がいいだろう。


……そうだ。


今のうちに、猫神様の神殿に行っておくか。


ターコイズには、確か小さな神殿があったはずだ。


ギルドの職員さんに一声かけ、私達はその場を離れた。


街の中心部から少し離れた場所に、猫神様の神殿があった。


ここでもやはり、猫の置物がたくさん供えられていた。


私は小さな猫の絵をお供えした。


屋台で見かけて、昔飼っていたミーコさんに似ていたから、つい買ってしまったものだ。


売っていたお兄さんが、猫神様の加護があるよ、と笑いながら言っていた。


ラーラ達が、無事でいますように。


それから。


「ラーラ達の行方を知っていたら、教えてください」


そう言って、ぺこりと頭を下げた。


気まぐれに違う世界を行き来しているという猫神様が、この世界にいてくれればいいが。


たくさんの祈りの中から、私の声が届く事を祈るしかない。













評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ