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一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。 もしかして、メインは猫の方ですか、女神様!?  作者: たまご
第五部 神の息吹き

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影。

巨大な影が、上空を覆う。


ヤバいな、これ……。


せりがいないので、「隠密」も使えない。


隠れようにも、ここには岩影一つない。


詰んだな……。


いや、二回までなら、お稲荷さんのくれた御守りでしのげる。


でも、そのあとはどうする?


ふっ、とキングが「空間転移」で現れた。


大きなレッドバードをくわえて、ご機嫌な様子だ。


だが、私よりドラゴンに近い!


「キング! 逃げなさい!!」


私はドラゴンの気を引こうと、大声で叫んだ。


「こっちだぞ! こっち!!」


ばたばたと手足を動かし、なるべくドラゴンの目がこちらに向くように暴れる。


だが、ドラゴンが向かったのはキングの方だった。


「キング!!」


逃げて! 早く!!


巨大な影が、キングに近付く。


その瞬間。


とぷんっ、とキングはドラゴンの影の中に沈んだ。


……え?


消えた? 「空間転移」か?


影が、ドラゴンから切り離された。


夕焼けに照らされていた影は長く伸びていて、本体のドラゴンより大きい。


巨大な影が立ち上がり、咆哮をあげる。


影とドラゴンが戦いを始めた。


空中で激しくぶつかり合い、互いの首に噛みつく。


絡み合ったまま、落下してくる。


上になったドラゴンが、影を地面に叩きつけようとした瞬間、影が消えた。


ふっ、と影がドラゴンの上に現れた。


そのまま、影がドラゴンの頭を地面へ踏みつける。


ドラゴンはもがいていたが、次第に動きが鈍くなり、ぴくりともしなくなった。


影は、空気に溶けるように消えていった。


そして、倒れたドラゴンの体の上にはキングが立っていた。


スキルを確認する。


キング 「影魔法」 影を操る。


そうか、キングにも新しいスキルが……。


でも、無事でよかった。


「キング!」


キングは一目散に私の所に駆けてくると、膝の間に顔を埋めた。


そうか、怖かったか……。


巨大なドラゴンが横たわっているのを見ながら、私はため息をついた。


でも、これ、キングがやったんだよな……?









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