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一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。 もしかして、メインは猫の方ですか、女神様!?  作者: たまご
第五部 神の息吹き

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農耕神。

海賊どもの後始末は町の人達に任せて、私達はオパール王国へやってきた。


べ、別に面倒だから逃げたわけでは……。


宿の代金だって、前払いしてあったし。


…………。


そんな事より、今は農耕神様だ。


「よし!」


気合いを入れて、私は農耕神様の神殿へと向かった。


とりあえず、よつばの事はきちんと謝ろう。


あの時は、女神様に任せてしまったからな……。


まぁ、当時は女神様以外の神様に会う事になるとは思っていなかったし。


……あとは、よつばのあざとさが通用する事を祈るしかない。


いや、神様相手にするのに、何に祈ろうとしているんだよ、自分!


無理だろ!


うん、やっぱり素直に謝るしかないか……。


農耕神様の神殿は、木造の古い造りのものだった。


豪奢ではないけれど、柱も床も丁寧に磨かれ、農耕神様が信仰を集めている事が分かった。


神殿の中央に木彫りの像が置かれていた。


私は、像に向かってぺこりと頭を下げた。


「相田つかさです。幸運の女神様に言われて来ました」


するりと、像から農耕神様が抜け出してきた。


「わざわざ来てもらって、すまんかったの」


農耕神様は、人のいいおじいちゃん、といった感じだった。


「いいえ」


私は、キャットハウスからよつばを出した。


「先日は、うちのよつばがご迷惑をおかけしまして……」


「にあん……?」


不安そうな表情を浮かべて、よつばは首を傾げてみせた。


「かまわん、かまわん」


農耕神様は、にこにこしながらよつばの頭を撫でた。


「農耕をする者にとって、猫は相棒みたいなもんだからの」


「にあん!」


こら、よつば! 調子に乗らないの!


「ちょいと、座って話そうかね」


農耕神様が手を振ると、ふわりと音もなくテーブルとイスが現れた。


「よっこらしょ」


農耕神様が、私にも座るようにと手で促した。


「失礼します」


「堅苦しいの。近所のおじいちゃん、くらいの感じでかまわんよ?」


うちの信者はみんなそうだと言って、農耕神様は声を出して笑った。


「ルッコの実のジュースでも飲むかね?」


「はい、ありがとうございます」


私がジュースを飲むのを、農耕神様は嬉しそうに見ていた。


「美味いかの?」


「はい」


うんうんと、農耕神様は頷いている。


「ここはいい国じゃよ。気候も温暖で、作物の種類も豊富での」


すっと、農耕神様は姿勢を正した。


「わざわざ幸運の女神に頼んで、お主に来てもらったのは、礼を言いたかったからじゃ」


……お礼?


フラーの件かな?




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