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一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。 もしかして、メインは猫の方ですか、女神様!?  作者: たまご
第五部 神の息吹き

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加護。

あー、充実してるなぁ……。


不意に、せりがイカミミ状態になり、毛を逆立てた。


「気配察知」か!


……やっぱりか。


やっぱり、何か起きるのか!


私はスローライフがいいんだってば!


「きゃあぁぁぁ!」


悲鳴が聞こえた。


「せり、どこ!?」


せりが走り出す。


ルッコの入ったカゴを置き、私もせりのあとを追った。


小さい子が、果樹園の端で座り込んでいた。


視線の先にいたのは、モルアという熊と猿が合わさったような大型の魔物だ。


知能も高いが、凶暴で人を襲う事もある。


子供が一人になるのを待っていたのか?


猫達は、ばらばらになって遊んでいる。


一番、近くにいるのは。


「福助、『風魔法』!」


「にゃ!」


福助が、張り切った様子で鳴いた。


地下迷宮で出番がなかったから、うずうずしていたようだ。


いや、だって、地下で福助が風魔法を使ったら大惨事確定だし……。


ごおごおと音をたて、風が激しく渦を巻いている。


ん?


「にゃー!」


竜巻に巻き上げられ、モルアが宙に浮いた。


ぐるぐるとモルアの体が回り、空高く舞い上がったかと思うと、あっという間に見えなくなった。


いや、いや。


福助や、いくら鬱憤が溜まっていたからって、やり過ぎだろ……。


んん?


福助、スキルが増えてないか……?


「精霊の加護」って、何だ?


そんなスキル、いつ……。


「……」


アレか?


もしかして、アレか?


エルフの誓い!


エルフ達は、神ではなく精霊を信仰している。


そして、精霊から加護を与えられている。


虹雲の卵を黒のキャラバンから取り返したあと、みうの父親であるエルフの長から誓いを受けた。


私と猫達はエルフの友である、と。


あれのおかげで、福助に「精霊の加護」がついたのか?


「!」


まさか。


慌ててくぅのスキルを確認すると、やはり「精霊の加護」を持っていた。


うん、土に水に火だからな。


キレてさえいなければ、くぅは魔力をコントロール出来るから地下迷宮では気付かなかったのだろう。


「……」


よりによって……。


魔力は高いが常に全力な福助と、魔王モードになるくぅに、「精霊の加護」がつくなんて……。


気持ちは嬉しいが。


私は地面にへたり込んだ。


「勘弁してよ……」


うっかり世界を滅ぼしたら、どうするんだよ!


私のスローライフを返せ!








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