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一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。 もしかして、メインは猫の方ですか、女神様!?  作者: たまご
第四部 地下迷宮

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火山都市ガーネット。

「キング、『空間転移』。目的地は、火山都市ガーネット」


キングがぱちりと目を閉じ、微妙な浮遊感と共に私達は移動した。


火山都市ガーネット。


休火山の麓にある都市で、主にドワーフ達が住んでいる。


ドワーフ達の造る武器や防具の売買と、炎鉱石と言われる魔道具などに使われる鉱石の輸出が主な産業だ。


「とりあえず、ギルドに行かないと」


んー、あれかな?


街の中心部に、ギルドや商店、鍜治屋が立ち並んでいる。


ギルドに入ると。


「ええい、《猫の冒険者》はまだ来んのか!」


あー、うん。ちょっと違う。


「ナロク、無理言うんじゃねぇよ。向こうさんは、大陸で一、二を争う冒険者だぞ?」


……そうだったの!?


いつの間に、そんな事に……。


「うるさい! サナ達が友達だと言っておったんじゃ! 絶対に来る!」


「あの、すみません……」


「分からねぇジジイだな! 向こうにだって、都合ってもんがあるんだろ!」


「すみません……」


「友達が戻って来んのじゃぞ! すぐに来るに決まっとる!」


「あの……」


「依頼出したの三日前だろ! 物理的にも無理だろうが!」


「……」


「猫なんじゃろ! こう、ぱーっと来るわい!」


「……聞けや、こらぁぁぁ!!」


私の怒鳴り声に、ドワーフ達は驚いて振り返った。


ようやく気付きやがったな。


「依頼を受けた相田つかさです」


って、ぽかんとしてんじゃねぇよ!


いかん。落ち着け。


私は一度息を吐き、改めて名乗った。


「依頼を受けた《猫を連れた冒険者》です」


「お前さんが……」


文句を言っていた方のドワーフが、がばっと頭を下げた。


「頼む! ワシの子供達を捜してくれ!」


「子供?」


サナ達は、人間だったはずだが。


「サナ達は、ナロクのジジイの養い子なんだよ」


喧嘩していたギルドのドワーフがそう言った。


「あの子らに何かあったら、ワシは……」


そう言って、サナ達の親だというドワーフは拳を握りしめた。


「……ナロクさん、詳しい話を聞かせて下さい」


「引き受けてくれるのか?」


「……ナロクのジジイは、あまり報酬は出せねぇぞ」


私はにっこりと笑ってみせた。


「友達割り引きです」











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