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ばあちゃんの話を聞いて、何だか心が軽くなった。
話を聞く限り、透叔父さんは魔素が怖かったのかな?
魔力感知を出来る人がいた、って事はびっくりだ。
じいちゃんにはまだ、透叔父さんが連絡くれたのは内緒だって、一人だけ言わないのは
可哀想だが、叔父さんがまだ勇気が出ないらしい。
ばあちゃん曰く、まだ少し早いらしい。
ばあちゃんに前世の話や魔素の事を言っても良い?
う~ん、苦しむくらいなら?しかし、私はそこまで苦しんでいる?
それに、ばあちゃんは私の事を余計に悩みそう…勝手に叔父さんくらいと思わせておく方がいいような…
4才で思いだし、随分心の助けになった、前世の先生の言葉を思い出す。
『お前は人と違う、それを自覚しろ、他者と違う異物だと見られて廃除されるようになるな、お前は廃除されるべき存在ではない、お前の力を隠すのが苦しいなら下手に無理するな!顔をあげて、胸を張れ!お前の片鱗でも恐れるバカは恐れるな!それより、前を見ろ!私を見ろ!私も下手したら廃除される存在だ。だが、敬ってもらってる。失敗を恐れる暇があれば、他者を救え、お前にはその力がある。恐れるな!』
どんな場面でこんな熱い言葉を貰うのか…記憶がうやむやで分からないけど…
私はよっぽど人と違って、変だったんだろう…
ばあちゃんの言葉も忘れられそうもない。きっと私の糧となる。
うん、ばあちゃんの目から見ても、私はちょっと違うんだろうな…しかし、分かってないなりに、恐れるなって言ってくれた。
有り難い存在だ。
しかし、全てを言うのは難しいかな…私が堂々していたら、ばあちゃんは安心する。
私は人と違う。仕方がない。
でも、ばあちゃんありがとう。