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15 学校へ

今回、カスミばあちゃんは神様の名前を教えて欲しいと言った?

神様は唯一神ではない?


てっきり、幸海神社に奉ってある神様?ヤオヨロズの神様だけだと思っていた。


聞かれるってことは違うよね?


ばあちゃんにも聞こうにも、どう聞いたら良い?

図書館に行きたいけど、さすがに船に乗って、一人で行くのはダメだろう。


今じいちゃん嬉々として毎日漁に行っている。楽しいんだろな…


ばあちゃんに念のためこの島に図書館はないかと聞いたら。

小学校や中学校の本が借りられるらしい。


漢字がまだ無理なやつもあるし、小学校の本なら丁度良い。


避難場所として、小学校と中学校は高台にある。

まあ、建てられる広い場所が山の上しかなく、漁業が盛んなこの島では海沿いは民家がいっぱいだったって理由もあるかも?


私は小学校には行ったことはない。

私一人で行っても大丈夫かばあちゃんが電話で聞いてくれた。


私はまだ電話は怖い、電話の先の人と話せと言われなくて良かった。

あの小さい機械から声がするのは理解が追い付かない…

理解が追い付く時が来るだろうか…


来年入ってくる年齢なら、住所とか、保護者のサインとか貰ってきたら良いって、一人でも大丈夫なら良かった。


私は木曜の10時以降なら大丈夫と聞いて、学校の方へ行く。

学校は夏休みらしく、交代で先生がいるらしい。


私は暑い日差しの中を坂道を上がる。


いつも、森の中や涼しい風が吹く場所で暑さを凌いでいるので、木陰がない道はキツイ、帰りは森の中を行こう。


学校の中に入る。図書室が解放してあるからか門扉も開いてあった。

玄関から入っていいのかな?1つのガラス扉が引っ張ったら空いたのではいる。


見た感じどうやら靴を脱いで上がる?

キョロキョロするとスリッパがあったので借りる。


取り合えず、2階に図書室があるって聞いてたので、パタパタとスリッパを響かせ階段をあがった。


「あら?君は誰?」


振り向くと、階段下から上がろうとしている女の人がいた。


「今日は、ばあちゃんが電話しました。図書室で本が借りられると聞いてきました。」


練習した言葉を言う。


「あら、来年入る子よね?小さいのに…えっと、ご免なさい、電話貰ったって、北田さん?」

「はい、北田七海美です。」


「…ご免なさい、予想とは違って、あらら~」


なぜだかびっくりしている。


女の人は二階に上がってくると、私の前を案内するように歩く。


「学校に来たのは初めてよね?」

「はい、初めまして、図書室の先生ですか?」


「あっご免なさい、名乗ってなかったわね、今日の図書室の担当の南田です。ヨロシクね、」


私はペコリとお辞儀をする。もういっぱい喋った。疲れた。

図書室らしい部屋の前で止まると、南田さんがカギを開ける。

私はリュックからばあちゃんに書いてもらった紙を出して、窓を開ける南田さんを待つ。


「ああ、保護者のサインね…はい、確かに頂きました。貸し出し用のカードをつくるから、適当に本を見てて」


私はうなづくと本棚に向かった。




気付くとお腹が空いてた。

片っ端しから見たせいで疲れた。


「あら、やっと一段落した?凄い集中力ね~、声かけても反応ないからどうしようかと思ってた。」


私が首をひねると、


「図書室は12時迄だから、今11時50分よ。」


そうか、集中し過ぎた。

ひらがなばかりの本は、すぐ読み終わる本ばかりで、借りたい本がない。


「借りたい本あった?」


「なかった。」


「え?なかったの?」


「まだ、平仮名とカタカナしかちゃんと読めない、短い本しか無い、借りてまで読みたい本が見た中にはなかった」


南田さんはびっくりしている。何故に?


「今まであんなに集中してたのに?」

「はい」


南田さんは納得できないような表情だったが、説明してくれた。


「…それなら仕方ないかな…もし、又来たかったら次の木曜日10時に、又図書室開いているので、夏休み中は同じです。学校が始まったら、木曜の基本的に3時から4時迄図書室は開いてます。次はこの貸し出しカードを持って来てね、もし借りたい本があれば、この貸し出しカードが必要だから」


私はカードを受け取ると、お礼を言って図書室を出る。


南田さんは何か言いたげだったが、お腹が空いてたので帰る。


しかし、最低限は収穫があった。神様が書かれた本はいっぱいあった。


しかし、ヤオヨロズの神様の本を見つけられず、やっぱりばあちゃんにも聞こう。

本が全部正しいとは限らないと、知っているからだ。


しかし、なんでこの世界は楽しむだけの話が多いのだろう?

見分けるのが難しい…

ああ、早く漢字が知りたい。


学校の門を出ると、来る時には気付かなかった景色に気付く。

ここからだと大きな漁港が一望できる。民家もたくさんある。

きっと、子供が多いのはこっちだろうと思う。


わが家は小さめの漁港に近い。ここからは見えない。

小さめの漁港は潮の流れが複雑な場所に近く、あまり多くの船が停まってない。


海風が私の帽子を脱がそうとする、逃げるように森の中に入る。

うん、アスファルトの道より森の中の方が良い。

優しい風が吹く。


島に図書館を作るか悩みましたが、学校で本を充実させたくて…

学校で本を借りれるようにしました。

ネットで探してみたんですが、一般人が学校の本を借りるってない?かもしれません。一度学校に行かせてみたくなり、書いてしまいました。


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