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2 魔素溜まり

歩いて行くばあちゃん。

いや、なんかヤバい。大丈夫じゃない。


「ばあちゃん、ばあちゃん」


声をかけるが返事がない。

手をつかもうにも、狭い道の割に車が通るので、下手に横に行けない。

って、車ってなんだ?あれは生き物か?動いている?

車という存在に驚き、違う事を考えてしまった間にばあちゃんが進んでた。


「……」


私の足が思わず止まってしまった。

角を曲がるとそこの空気に息が出来なくなった。

なんだ?これは、地上にこんだけの魔素だまりって見たことないぞ!

ばあちゃんが魔素だまりの真ん中にずんずん進んでいく。

ヤバい、死ぬ気か?ばあちゃんを助けに行きたくても体が動かない。


夢であってくれ。


ドクドクと心臓の音がヤバい、心臓がヤバくて死ぬってあるかも。

前なら大人が助けてくれた。今は大人がバカなのか?

自分の頬を叩く。動け、私の足!


ばあちゃんがしゃがんた。慌ててばあちゃんに近く。

フワリと突然魔素がゆらぐ、なんだ?ばあちゃんは聖女さまだった?

ばあちゃんのまわりでキラキラと魔素が光る。


「ななちゃん、どうしたんだい?こっちおいで」


ばあちゃんが顔を上げ、なんともないような顔で私を見ている。


「お地蔵様にごあいさつしな」


ふらふらとばあちゃんに近くと、ばあちゃんの前に像があった。

素朴な石像で簡素な木の小屋に入っている。

赤いよだれ掛け、野に咲く花だろうか石像の足元に小さな花瓶に飾っている。

これはなんだ?この世界の神様を飾っている?

それにしては質素だし、この濃い魔素だまりは変だ。

恐る恐るばあちゃんの横に立つ。


「ほら、ナンマイダーしよ」


ばあちゃんは私の手のひらを合わせて、自分の首を石像に向けて首を傾けた。

私が首を傾けると、ばあちゃんも納得したのか、手を合わせて拝みだした。

又キラキラしだした。

私は呆然と見るしかできなかった。

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