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 <エンディング 後日談>


「だまれ! そんなに言うなら――」

 カナタがシロに怒涛をまき散らす。


「わかりました。ホームを降ります」

 言われる前にシロが口をはさむ。

 カナタがぐっと唾をのむ。薄い唇が歪み引き結ばれようとして、うまくいかなかったようで震えていた。


「でも、落ち着いたら迎えに来てくださいね」

 シロがカナタに言い、団長室を後にした。迎えに来てだなんて、どんな誘い文句だよと心の中で自分自身にツッコミを入れる。


 喧嘩をしても、仲直りできればいい。そんなに重く、悲観的に考えることはない。喧嘩するほど仲がいいと言うではないか。


 家出事件の後、変わったことがある。本質は真の部分ではどちらも変わらない。力の差も立場も一日二日で変わるはずがない。少しだけ、本当に少しだけ自分に自信を持てるようになったことだ。その理由はただカナタが迎えに来てくれたことなのだけれど。



■■

(またやっちまった……)

 シロが部屋を出て行ったあと、カナタはまたもや「やらかした」と落ち込み、放心状態になっていた。


 シロが自分から降りると言うとは思わなかった。

 だが、最後の一言で絶望の崖から突き落とされず首の皮一枚つながっている。眉をきつく寄せる。シロの言葉に意識を持っていかれ、床に張り付いたごとく身体が動かない。

そんな二人の元にいたクロが、カナタに言う。

「シロ、大人になりましたね。いや~さすが年上!! だんちょーも見習ってはやく大人になってくださいよ~?」



1章 降りろ おわり

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