2章までの『キーワード事典』
※ ネタバレを含みます。
本編2章をお読みいただいてからご覧下さい。
※ ★の付いた、「UPDATE!」表記があるのは、
すでに登場した事柄の情報更新案内です。
― 亜里奈の通う小学校 ―
広隅市立東祇小学校。1学年は4クラス。
裕真とイタダキも卒業生である。
公立の小学校にしては珍しく、制服があり、どうやら広隅市立の小中高それぞれの学校でデザインを一本化してはどうか――みたいな計画があったらしく、裕真たちの通う堅隅高校と、制服の基礎デザインが似通っている。
つまるところ、やはりブレザースタイルで上はシャツ、アクセントにリボンやネクタイ……なのだが、小学生らしさも、ということで、下は男子が膝丈の半ズボン、女子が吊りスカートに。
また、男女の上下ともに、高校生と比べて、色使いが淡いものになっている。
軽やかさや愛らしさを強調したのだろうが……なにせ元気に動き回る小学生のこと、すぐ汚すのに、その汚れが目立ちやすいという苦情があるとかないとか。
【 給食の一番人気:やきそば 】
― ニカワ雨 ―
ンもん降るわけねーだろ……と言いたいところだが、海から離れたところに魚が降り注ぐ現象とかもあるわけだし、作ってるトコから、何らかの力によって巻き上げられたニカワが降ってくるという可能性も…………やっぱり無いか。
少なくとも、降れば大変なのは間違いない。しかし具体的にはめんどくさいから想像しない。
でも、もとを辿ればコラーゲンだし、肌にはいいかも知れない――わけがない。
【 ほぼほぼ同じもの:ゼラチン 】
― 生え揃ってから出直せ! ―
え、何が――って?
そりゃもちろん、永久歯ですよ。何とカン違いしたんですか?
【 生え揃うまで:個人差アリ 】
― 適当なモンスター倒して巻き上げる ―
字ヅラだけを見れば、勇者も山賊も変わらんのではないかと、つい哲学的な問いに頭を悩ませそうになるが、そもそもモンスターが人間の貨幣持っててどーすんだって問題も同時に発生するわけで、とりあえず「まぁいいか」ぐらいで鷹揚に済ませていただくと作者が大変安堵する。お願いします。
ちなみに裕真は、アルタメアの冒険後、アイテム袋の中身を軒並み売り払って得た大枚を、人間と魔族が共存する新たな世界を構築するための資金として全額寄付したので、冒険中巻き上げられたモンスターにも、その分の恩恵は行き届いているハズである……多分。
【 お世話になった勇者:数え知れず 】
― ATM ―
対戦車ミサイル(Anti−Tank Missile)のこと――ではなく。
現金自動預け払い機(Automatic Teller Machine)のこと。
銀行とかにある、並んで順番を待っているとき、前のおばちゃんが「あれ〜? なんやおかしいわぁ〜」とか言いながらリセット繰り返してるのを見ると、ムキー、となるアレ。
キャッシュレス決済の普及に伴い、その数は減少傾向にあるそうな。
それがいいのか悪いのかは分からないが。
【 全国の設置台数:まだいっぱい 】
― 銀行強盗 ―
まったく関係ない話だが、かの伝説的刑事ドラマ『西部〇察』の第1話の冒頭が、まさに銀行強盗のシーンから始まっていた。
お約束の銃撃戦の末、次のシーン、刑事部屋では、あろうことか真っ昼間っから酒盛りをする刑事たちが……。
しかもそのときの乾杯の音頭が「犯人射殺で、事件も無事終了だ!」……。
思わずツッコむ。
「いや、アカンやろ、いろいろと!」
見ていた作者(再放送だったのですでにいい歳)大爆笑。そして同時に、なんて創作が大らかかつエネルギッシュな時代だったんだろうと、感動と羨望を抱いたものである。
ちなみに『西〇警察』はそれ以外にもとにかくツッコミどころが満載で楽しくて仕方がない(愛すべきバカという感じか)ので、また再放送とかすればいいのに、と切に思う。
【 本編との関連性:なさすぎてビビる 】
― 強盗の拳銃 ―
イメージとしてはいわゆる『トカレフ』だろうし、それで概ね間違いないのだが、そのスジの人たちが使うような『トカレフ』は、中国でライセンス生産された質の劣る〈ノリンコ五四式手槍〉か、それよりさらに粗悪な密造銃であることが多い。
ガチにホンモノの〈トカレフTT33〉は、かつてロシアの正式軍用拳銃だったこともある高品質な拳銃だ。設計にあたっては、アメリカの、あの超有名な〈ガバメント〉も参考にされたそうな。
しかしどちらにせよ、トカレフの使用弾は軽量高速弾で貫通力が高いため、巻き込まれる可能性も高い。
一発二発もらっても大丈夫な〈勇者〉ならともかく、そうでないあなたは、充分気を付けましょう。
ちなみに、この情報は一昔前のものなので、今はまた情勢が変わっているのかも。
鵜呑みにはしないで下さいね。(じゃあなんで書いた……)
【 使用弾丸:7.62×25トカレフ弾(7.62mm) 】
― 気絶鉄拳 ―
裕真が使う技の一つ。
闘気を流し込むことで、相手を感電に近い状態にして動きを止める――〈気絶〉に特化した拳撃。
ついでに裕真は相手を殺さないよう〈手加減〉しているので、食らった相手が空中で数回転しようが演出がハデなだけで、死ぬことはない。
拳闘世界ナクレオにおいては、流派問わず似たような技があるため、基本的な技の一つと言える。
しかし、『不殺』を掲げる裕真は、殺すことなく相手を無力化出来るので終始愛用していたようだ。ゆえに技自体の熟練度が非常に高く、〈気絶〉付与率は相当なもの。
ちなみに、腹部に食らうと気絶するまで時間がかかるため、その間地獄の苦しみに悶絶するハメになるらしい。(裕真自身が、拳技の師匠にやられて体験済み)
【 〈気絶〉付与率:90%(耐性により増減) 】
― 隠密必殺 ―
敵に見つからないように進むのが主になる、いわゆる「隠れんぼ」系のアクションゲームで、こちらに気付いてない敵を一撃で仕留めるシステムのこと。
その性質上、だいたいの場合、スパイとか特殊部隊員とか暗殺者とか忍者とかが使うわけだが、最近ではホラーゲームとかでも「隠れる」要素が増えてきたため、ゾンビとかそれっぽいクリーチャーにブチかます一般人も出始めた。
ともあれ、このシステムがあるゲームは、基本的にそれを使うことで進行しやすいように出来てるのが大半だし(弾薬や体力の大幅節約になる、とか)、何より上手く決まれば気持ち良いと、いいことづくめ。
ただし、(ゲームで)慣れすぎると、何気ない日常の最中に、たとえば曲がり角で先に相手の存在に気付いたり、電話に夢中で無防備な人を見つけたりしたとき、「む、今ならやれるな……!」とか、不審人物まっしぐらにムダに目を光らせたりしかねないので、ほどほどに。
【 自分に酔っちゃう度:結構高い 】
― 黒みつまめ ―
通称〈ブラックダイアモンド〉。メタル甘味処〈世夢庵〉の看板メニューの一つ。その名の通り、黒みつを使ったみつ豆。
フルーツ、白玉、あんこも乗っかり、量も多め、見た目も可愛らしく、さらに美味しい、加えて後味あっさりな上にお値段手頃……と、あらゆる面においてスキがなく、隅っ子(広隅市民のこと)の心を鷲掴みな、キングオブ甘味。アイスクリームだけは別途100円。
ちなみに、通称はフィンランドのヘヴィーメタルバンド『STRATOVARIUS(ストラトヴァリウス)』の曲名をそのまま流用している。カッコイイ曲である。
【 お値段:550円(税込み) 】
― 織舌 ―
シルキーベルが使う、長い杖状の武器の名前。
特別なものであるようだが、詳細は不明。
ちなみに『舌』とは、鈴や鐘の内側に吊された、外縁部を叩いて音を鳴らすための金具のことである。基本、振ったり揺らしたりで音を鳴らすタイプのものに付いている。
【 物理攻撃力:実は低め――だが、痛いものは痛い 】
― 千織の聖鐘 ―
シルキーベルの使う必殺技。
霊力によっていくつもの『聖鐘』を生み出し、その聖音を共鳴させることで発生する音波で相手を拘束、同時に、やはり共鳴によって幾重にも重なり増幅した破邪のチカラ――〈聖紋〉を一点に集中、叩き付ける。
攻撃属性はもちろん〈聖〉。魔・闇・呪などの属性をもつものには効果絶大。
攻撃準備に若干の時間がかかるのが欠点だが、聖鐘の共鳴効果は破邪のチカラを倍々に高めていくため、使用者の霊力が低くとも、その威力を限界以上に跳ね上げることが可能。
ドクトルが原理を考案し、シルキーベルのコスチュームを統括するOS(これももちろんドクトル謹製)に補助プログラムを組み込んである。
ゆえに、コスチュームの効率的な霊力補助を受けるためにも、発動において技名を叫ぶのはほぼ必須となる。
変身ポーズや決めゼリフは恥ずかしくてイヤがる千紗でも、気合いを入れる意味合いもあるからだろう、技名を叫ぶぐらいはなんとかなるようだ。
【 現在の聖鐘数による威力倍率:およそ7倍 】
― 勇者の(素手)奥義 ―
裕真がシルキーベルに食らわせた奥義。名称不詳。素手で使用しているため、拳闘世界ナクレオで習得したものと思われる。
食らったダメージを攻撃力に上乗せするため、使用者に大ダメージに耐えられる体力があればあるほど、つまり追い込まれるほどに威力が跳ね上がるという、まさに逆転の一手。
動きとしてはシンプルな掌底打だが、物理法則を完全に逸脱するチカラを制御し、技として昇華しなければならないため、そもそも扱うことが難しい。
その性質上、上記のように裕真自身が追い込まれてこそ意味がある技なので、相当な強者でなければまず目にする機会が無い。
格ゲー的に言えば、出が早いのでコンボにも組み込めるが、そうすると単発技のためコンボ補正による威力減衰が著しく、むしろ単体で使用する方がいいタイプの超必。
【 コマンド:↓↘→↓↘→+P(右向き時) 】
― 〈魔王〉 ―
異世界アルタメアで人間たちと戦いを繰り広げた魔族の王。
そうした存在はアルタメアでは数百年周期で現れるようだが、同一人物というわけではなく、封印されたその〈チカラ〉を受け継ぐ者がそう呼ばれる。
歴代の勇者は、聖剣の力を借りて魔王を滅ぼし、その〈チカラ〉と魔族を封じてきたが、裕真はそれを繰り返せばまた同じ事が起きるだけだと、魔王との和解を選択。
激闘の果てに自らを認めさせ、人間と魔族の和平も成し遂げた。
当の魔王は以後、〈チカラ〉が悪用されることのないようにと、自ら封印を希望。
銀のネックレスの形をした〈封印具〉に封じられ――裕真が「こっちの世界に連れて行く」という約束を果たした結果、〈封印具〉ごと日本にやって来る。
ただどういうわけか、〈封印具〉への裕真の語りかけに答えようとしない。
【 モンスターレベル:100オーバー 】
― 純喫茶〈常春〉 ―
広隅市柿ノ宮の、駅からは少し離れたうら寂しい路地の奥にある、いい具合にレトロな雰囲気の、おしゃれな喫茶店。
最近、ナポリタンが美味しいと評判になってきた。
裕真の後輩、白城鳴の実家で、放課後や休日は、彼女がウェイトレスとして仕事を手伝っている。ただ店の制服というのは無いので、制服は制服でも、基本学校の制服にエプロンという姿。
しかしそれがまた庶民的でいいと、ご近所さんには好感触のようだ。
実は〈救国魔導団〉の活動拠点であり、常連の大学生、黒井くんと質草くんはそのメンバー。
【 ナポリタン:700円(税込み) 】
★ 魔剣士装備一式 ★ UPDATE!
裕真がクローリヒトとして行動する際に身に付ける、呪われた防具。
いつの間にかアガシーによって〈クローリヒト変身セット〉としてお気に入り登録されており、裕真もそれに慣れてきた様子。
【 聖属性耐性:−100%(特効) 】
★ 銀色のペンダント ★ UPDATE!
異世界アルタメアから裕真が持って帰ってきたペンダント。
実は〈封印具〉と呼ばれる特殊なものであり、裕真が戦った、アルタメアの〈魔王〉が封印されていた。
【 戦闘中使用:何かありそうだが何もない 】
★ 救国魔導団 ★ UPDATE!
広隅の地に現れるという謎の存在〈世壊呪〉を狙う一団。魔獣を使役している。
純喫茶〈常春〉が活動拠点。
黒井くん、質草くんといった大学生に、マスターと、その娘の白城鳴もメンバーである模様。
マスターの旧友のお役人と情報を共有していたり、国の認可を得ようという姿勢は本物のようだ。
『楽園』を造るという、彼らの真の目的とは……?
【 活動資金:あるようには見えない 】
★ 世壊呪 ★ UPDATE!
広隅に現れるという謎の存在。今回の騒動の中心。
その実態は世界を破壊するほどの大いなる〈呪〉であり、同じ〈呪〉の力に引き寄せられる形で現れるらしい。
裕真は『世界を破壊するほどの力』で、本質が『〈呪〉――つまりはイコール闇のチカラ』というところから、自らがアルタメアから連れてきた〈魔王〉のことではないか、と推測している。
【 危険度:すっごくヤバそう 】
【お得じゃない4勇コラム】
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普通に右クリックメニューが出ると思うぞ!
…………パワーアップ? 自爆? はて。