12章までの『キーワード事典』
※ ネタバレを含みます。
本編12章をお読みいただいてからご覧下さい。
※ ★と「UPDATE!」表記があるのは、
すでに登場した事柄の情報更新案内です。
★ 東祇小学校 ★ UPDATE!
広隅市立東祇小学校。1学年は4クラス。
現在は亜里奈にアガシー、見晴、武尊と凛太郎が通う。
裕真とイタダキは卒業生。
亜里奈を狙うグライファンによって、内部を『異空間』と呼べるほどに変質させる、強固な結界に覆われることに。
結界の内側は、空間の繋がりがねじ曲げられ、ただ廊下を歩くだけでもどこに出るか分からないような、まさしく『迷宮』であった。
また、その結界を織り成す闇のチカラは、一種の瘴気として結界内に充満しており、校内に残っていた生徒たちにも悪影響を与えかねない状況にもなっていた。
【 ダンジョン的難度:転移が折り重なって非常に面倒くさい 】
― ブン投げコンボ ―
生身の状態で〈呪疫〉と戦うために武尊が使用していた、風のナイフを〈呪疫〉に向かってブン投げ、その後一気に肉薄して、刺さったナイフでもう一撃を食らわせてから、すぐさま離脱して距離を取る――という戦法。
武尊の投擲の正確性と、機敏な動きが噛み合って、それなりに有効な戦法として機能していたが……ずっと動き回るため消耗が激しく、さらに数で押されるとどうしようもなかった。
【 習得レベル:初期技 】
― 軍曹のエアガン ―
アガシーが常にリュックに入れている、アガシオーヌカスタムのワルサーPPK……のエアガン。
各種魔力付与が施されている上に〈聖〉属性なので、〈呪疫〉にも良く効く。
また、アガシー本人でなくとも、彼女と波長の合うような人間なら使えるようにしてあるらしい。
〈呪疫〉に追い詰められた武尊が、弾き飛ばされた風のナイフの代わりに咄嗟に手を伸ばしたが、彼もまた扱うことが出来たため、絶体絶命のピンチを何とか逃れた。
【 攻撃力:使用者の魔力次第で、ある程度変動 】
― 風のナイフ(宝剣ゼネア) ―
アガシーが、身動き出来ない自分や亜里奈を守ってほしいと武尊に頼んだ際、何かあったときのためにと預けた武器。
もともとは裕真がアルタメアの冒険中に見つけたもので、特別強力でもなければ、売ってお金に換えるようなものでもなかったため、アイテム袋の奥に仕舞い込まれていた。
しかしその正体は、〈風の王〉の名を冠する〈霊獣ガルティエン〉の宝剣〈ゼネア〉であり、ガルティエンのチカラを得て変身した武尊により、真価を発揮することに。
ひとたび投げれば、その魔力により幾つにも分身する上、目標を自動追尾するばかりか、主の意志により軌道を変えたりと自由に飛び回ることも可能。
さらには、主の魔力を光の刃として形成し、短剣ゆえのリーチ不足を自在に補うことも出来る。
まさに風の宝剣に相応しい、自由自在な武器である。
【 参考攻撃力:(覚醒前)15+風属性5 → 70+風属性70 】
― 〈ライトニングバレット〉 ―
〈烈風鳥人ティエンオー〉となった武尊が使用した必殺技。
宝剣ゼネア(及びその分身)が突き刺さった相手を標的としてロック、背中の翼から無数の光弾を撃ち出して射貫く。
格ゲー的に言えば、1つの技を出した後、追加入力で発生する追撃技のようなもの。
ちなみに、武尊はガルティエンのチカラを得た時点で、自然とこの技も使えるようになったわけだが……技名については彼が勝手に付けたものである。
そもそも、ライトニングと言いつつ技の属性は風+聖であって、雷ではない。
【 技名元ネタ:ゲーム 】
― 〈烈風閃光剣〉 ―
〈烈風鳥人ティエンオー〉となった武尊が使用した必殺技。
宝剣ゼネアに魔力を集中、光の刃にして刀身を大きく伸ばし、投擲ではなく白兵戦に対応させる。
これにより、もとはナイフとして15センチ程度の刀身が、普通の長剣(70センチ前後。ある程度は調節可能)ぐらいになる。
また、あくまで魔力による刃のため、軽いままで重量がヘタに増えないのも利点。
ぶっちゃけて言えば、宇宙刑事とかフォースを信じる騎士が使いそうな光線剣。
さらに、バリエーションとして、この光の刃を形成したまま繰り出す派生技もいくつも編み出された。
大きく飛び上がり、カブト割りとか唐竹割りの要領で大上段から斬り下ろす〈烈風閃光剣・一刀両断〉――。
光の刃としての軽さを活かし、がむしゃらにラッシュを叩き込む〈烈風閃光台風剣〉――。
光の刃のリーチを限界まで伸ばし、さらに自らの突進力も重ねて、一点集中かつ高速の突きを繰り出す〈烈風閃光疾風剣〉――などが、それにあたる。
烈風で閃光で、さらに台風だったり疾風だったりと名前に統一性無くて妙に忙しいのは、当然、命名者が武尊だからである。
ただ、技属性はこれも風+聖なので、『烈風閃光』というのは実は属性としてはそんなに間違いでもなかったりする。センスはさておき。
【 技名元ネタ:基本オリジナルだが、派生技は色んなところから 】
― 〈涼鐘〉 ―
千紗がシルキーベルとして、〈呪疫〉相手に繰り出した技の一つ。
自らの霊力を、聖なるチカラとして聖杖〈織舌〉の一点に集中させて、鋭く素早く相手を突く。
シンプルだが、それだけに汎用性も高く、本人の成長がそのまま威力にも反映される。
ただ何にせよ、魔法少女っぽい技かというと、技名はさておきどう見ても杖を使った打撃技であり、使うのは修道僧とかの方が似合うようにも思われる。
【 魔法っぽさ:15 】
― 〈清鈴〉 ―
千紗が、〈呪疫〉に取り憑かれた喜多嶋先生に繰り出した技。
〈織舌〉そのものは寸止めにして、集中・純化した聖なるチカラだけを撃ち出してぶつける。
純化した〈聖〉のチカラは、キチンと調整すれば人体には影響を及ぼさず……しかし〈呪疫〉のような存在には効果があるため、取り憑いた〈呪疫〉だけを攻撃するには最適な技である。
ただ、千紗も一度は失敗したように、強すぎず弱すぎずの絶妙の威力に調整するのはそれなりに難しいようだ。
【 物理攻撃力:ゼロ 】
― 〈マッドフランケン・エクスキューション〉 ―
千紗が、喜多嶋先生から離れた〈呪疫〉に対して使用した必殺技。
祖母のドクトルが現役女子プロレスラーだった頃に決め技としていた、フランケンシュタイナーを基点としたコンビネーション……通称〈マッドフランケン〉に由来している。
幾つも存在するそのコンボバリエーションの中で、〈エクスキューション〉はその『処刑』の名の通り、最も強烈なファイナルバージョンであったらしい。
今回、シルキーベルとして繰り出したのは……一度、フランケンシュタイナー(相手の首を両足で挟んで、バク転するように後方に叩き付ける)を食らわせた相手を、さらにそのまま引っこ抜くように、連続バク転しながら2回床に叩き付けた後、同じ動きで今度は宙に投げ上げ……。
それを自ら跳んで追いかけ足でキャッチ、そのまま宙で2回転3回転と勢いを付け――足に霊力をも集中した上で、思い切り叩き付けてトドメ、というもの。
もちろん、常人のドクトル本人がこんな真似を出来たはずもないので、大幅にアレンジが加えられているわけだが……。
ある意味、より名前に相応しくなったと言えなくもなさそうである。
ともあれ、シルキーベルはより魔法少女らしさから遠ざかり……。
そして千紗は、より、読者から『清楚系の武闘派』としての印象を深める結果になったと思われる。
【 技の性質:投げ成立範囲内なら、相手が空中でも容赦なく捉える 】
― 恐るべきイケメン ―
ティエンオーとなったアーサーと合流したハイリアを評しての、ガルティエンの言葉。
勢いとかインパクトが先に立っている感じだが、見た目だけのタダのイケメンとは一味も二味も違う――といった意味のようだ。
そして実際、言い得て妙である。
【 恐るべき度:恐るべき数字 】
― 〈光園ノ鷹索〉 ―
ハイリアが、ティエンオーのピンチを救うためにグライファンに放った魔法。
アルタメアにおいて〈貴園の位〉と呼ばれる中級魔法で、属性は光。
一直線に光線を撃ち出す。ぶっちゃけて言えばレーザー。
光の大蛇が、エモノに向かって鋭く飛びかかる様子を模しているという。
【 魔法威力:同レベルの魔法の中では高め。多分ヒット数も多い 】
― 〈剣園ノ雉斬〉 ―
ハイリアが、グライファンへの攻撃時に使用した魔法。
アルタメアにおいて〈貴園の位〉と呼ばれる中級魔法で、属性としては『無(純粋魔力)』なのだが、カテゴリ分けでは『剣の魔法』になる。
魔力そのものを無数の刃と化し、相手を一気に斬り刻む。
すでに飛び立ってしまった鳥をも、一瞬で斬り伏せる――そんな様子を表しているという。
斬る、という行為自体を魔力で行うので、『魔力の剣』を生み出す魔法(様々な属性のものがある)とも、近しいイメージのカマイタチを生み出す魔法(風属性)とも異なる。
ちなみに、『剣の魔法』というカテゴリは少々特殊で、〈帝宮の位〉と呼ばれる上級魔法になると、〈剣の聖霊〉であるアガシーにしか扱えないとされているようだ。
【 魔法特性:無属性なので、相手にかかわらず安定した威力が出る 】
★ 〈仁王立ちパチキカウンター(魔改造)〉 ★ UPDATE!
ハイリアが、以前裕真に食らわされた〈仁王立ちパチキカウンター〉を自己流にアレンジした、魔法の複数同時展開を必要とする必殺技。
具体的には――
重力魔法で本人の質量を増大。
防御魔法で表皮の一点(額)を限界まで『鋼化』。
物理衝撃無効魔法で本人への影響を消す。
……ことによって完成する――のだが、間借りしている亜里奈の身体を傷付けるわけにはいかなかった前回と違い、今回は魔力不足もあったため、『物理衝撃無効化』は捨て、反動によるセルフダメージも覚悟の上でハイリアは、その分さらに、『気合い』とともに威力を高める方へ調整した。
結果として、まんまと誘き寄せられたグライファンは、弱点の〈魔石〉にキズを付けられるという甚大な被害を受け……。
心を持たないにもかかわらず、その痛みと恐れから、ハイリアに『畏怖』を刻みつけられ、撤退するに至った。
【 精神的破壊力:気合いによって加速度的に増す 】
― 〈迅剣・群狼狩羅〉 ―
グライファンが、裕真に向けて繰り出したアルタメアの剣技。
速度を重視した〈迅剣〉の一つ。
修行などしていないはずのグライファンがこうした技を扱えるのは、かつて魔剣として自分を手にした戦士から、命とともにその極意を奪い取ったからである。
闘気によって瞬間的に5体の分身を生み出し、一斉攻撃を繰り出す秘剣で……そのさまは、群れを成した狼が、息を合わせてエモノを狩る姿を模していると言われる。
【 剣技レベル:特殊必殺技級(闘気ゲージ若干消費) 】
― 〈迅剣・天狼荒截〉 ―
グライファンが〈迅剣・群狼狩羅〉で攻めかかってきた際、裕真が反撃として繰り出した、同系統の上位技。
偉大なる狼の王『天狼』が、その圧倒的な力と速さを以て、敵を荒々しく斬り刻む様を模したと言われる――闘気による10体の分身で、一斉同時攻撃を仕掛ける秘剣。
このレベルの剣技になると修得が非常に困難になるため、使用者は達人クラスに限られてくる。
【 剣技レベル:超必殺技級 】
― 〈千織の聖鐘・突進撞き〉―
裕真との戦いに不利を感じたグライファンが、〈霊脈〉に身を隠して逃れようとするのを邪魔した、シルキーベルの必殺技。
その名の通り、彼女の決め技〈千織の聖鐘〉の進化型である。
霊力で生み出した〈聖鐘〉の音で相手を拘束し、破邪の力を持つ〈聖紋〉を宿した〈織舌〉で相手を打つという仕組みは同じだが、最後の一撃が突進しながらのものになっているため、分かりやすく威力が底上げされている。
身動き出来なくなっているところに、異世界行ってこいとばかり、暴走トラックばりに超速で突っ込んでこられることを考えると、食らう側にすれば結構エグそうな技である。
【 現在の聖鐘数による威力倍率:およそ8倍 】
― 〈静鐘〉 ―
クローリヒト、エクサリオとの共闘時に、グライファンの動きを押さえ込むためにシルキーベルが使った必殺技。
〈千織の聖鐘〉でも使われる、聖音による対象の拘束に集中・特化したもので、攻撃力は無い。
その拘束力の高さからしても、上手く使えば大変便利な技だと思われるが、いかんせん彼女は現状攻撃役でもあるので、その役割を潰してまで有効活用する機会は、今回のようなケースでなければあまりないだろう。
また、技の間集中する必要もあるため、スキも大きい。
【 拘束力:50%以上アップ 】
― 〈絶剣・星貫〉 ―
クローリヒトとエクサリオが、グライファンの〈魔石〉を砕くために2人同時に繰り出したアルタメアの剣技。
〈絶剣〉はいわば奥義と呼ばれる類の最高位の秘剣であり、ここまで至れる人間はそうはいない。
そしてこのレベルになると、技名のモチーフとなる生物も存在しない。
〈絶剣〉の中でも〈星貫〉は、あらゆるムダを削ぎ落とし、切っ先の一点にチカラのすべてを集中――その名の通り星すらもとばかり対象を貫き通すことのみに特化した、シンプルにして究極の『突き』である。
そして実際にそれは、グライファンが身を護るために盾とした〈呪疫〉などものともせず、もろともに〈魔石〉を貫いてみせた。
さらにクローリヒトとエクサリオ、2人の剣は、鏡合わせに互いの首筋にすら至ったが……どちらも、そこで寸分の狂いもなく剣を止められるからこそ、このレベルの秘剣を会得しているとも言える。
【 剣技レベル:ゲージMAX超必級 】
― お兄流の中華雑炊 ―
和風ダシを中華スープの素に変えて作られる、裕真特製の雑炊。
幼い頃、カゼを引いて寝込む亜里奈に作った昼食が、子供ゆえのレパートリーの無さから2日続けて雑炊となったことで、つい「飽きた」とワガママを洩らしてしまった亜里奈のためにと、工夫して作り出したもの。
和風が中華風になっただけと言えばそれまでだが、当時の亜里奈にはそれが驚くほどおいしく感じられたらしく……以来亜里奈の、裕真が作る料理のお気に入りの1つとなり、ちょくちょくリクエストするようになったようだ――特に、兄に甘えたくなったときなどに。
裕真は「あんなのでいいのか?」と問うが、亜里奈にしてみれば「あんなのが、いい」らしい。
ちなみに、現在では裕真の腕が上がったこともあり、よりちゃんとしたものになっている。
使う肉も、ブタかトリかで選べるが、亜里奈は基本的にトリさん派である。
【 亜里奈的お気に入り度:100 】
★ 聖剣ガヴァナード ★ UPDATE!
言わずと知れた、異世界アルタメアの聖剣。裕真の武器。
しかし現所有者が裕真だからと言って、必ずしも彼にしか扱えないわけではないらしく、武尊のことも使用者として『認めた』ようである。
裕真と同じくアルタメアの勇者であったはずの衛がすぐにそれと気付かなかったあたり、どうやらずっと同じ姿形だったわけではないらしく……世界の創世に関わったという逸話からしても相当古いモノなので、少なくとも一度は打ち直されたのではないか、と衛は見ている。
また、日本に帰ってくる際、チカラなどは引き継いでいたはずの衛だが……なぜかガヴァナードはアルタメアから『持ち出せなかった』らしい。
【 (現在の)攻撃力:50+聖属性40+無属性40 】
【お得じゃない4勇コラム】
・12章を終え、13章に入ったセーブデータ
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第2クールバージョンに変化するぞ!
これからの激戦を予感させるアツい出来にな
っているから、必見だ!
……第2クール?