7章までの『キーワード事典』
※ ネタバレを含みます。
本編7章をお読みいただいてからご覧下さい。
※ ★と「UPDATE!」表記があるのは、
すでに登場した事柄の情報更新案内です。
― 騎馬戦 ―
数人で組んだ騎馬の上に騎手1人を乗っけ、その騎手のハチマキを取り合ったり、騎手自身を馬上から落としたりして競い合う、合戦を模した結構荒々しい競技。
体育祭の定番ながら、安全面への配慮から近年では減少傾向にある……んじゃないかなあ、と思う。
……が、取り敢えず堅隅高校では未だ定番競技の1つである。
なお、堅隅高校においては……。
紅白それぞれの騎馬は4人一組で10騎。うち1騎は大将騎。
男女混合であるため、騎手は女子。
生き残った騎馬の数に応じて点数が入る。大将騎は1騎で5騎分にあたる。
……というルールになっている。
ちなみにこれに、次年度からは『他の騎馬に飛び移った場合反則負け』というルールが付加されたが……誰のせいであるかは言うまでもない。
【 堅隅高校における盛り上がり:相当大きい 】
― 牛若丸 ―
言わずと知れた、源義経の幼名。
さながら八艘跳びのごとく、敵騎馬を飛び回る鈴守千紗の勇姿からたとえられた。
ちなみに、紅組だからむしろ平家なのでは……というツッコミは野暮なのでナシである。
千紗の男装案としては、ショタ王子サマ以外に、こちらもアリ――と目されているようだ。
【 (千紗の)男装適性:かなり高 】
― お子さま ―
赤宮亜里奈の言うところに拠れば、朝岡武尊は『お子さま』で、自分はあくまで『子供』……であるらしい。
……ちょっとの違いが大違い。
【 その差:近くて遠い? 】
― ばとー ―
相手を激しく罵ること。
つまりは「罵倒」であって、西涼の太守『馬騰』のこと――ではない。
特に、少女がそれを行うことに妙な価値があるということなのか……。
ゲスい発言をしたアガシーへの、亜里奈の氷点下の罵倒を聞いた2−Aの男子たちの中には、『仲間になりたそうに見てくる』(見晴談)者が若干名いたそうである。
【 求むる者:むしろご褒美 】
― スカンジナビアリレー ―
代々、堅隅高校体育祭のラストを飾る、名物種目。
走る距離がだんだん長くなっていく『スウェーデンリレー』に対し、「スウェーデンどころか、スカンジナビア半島を走りきる勢いで!」という謎の対抗心から名付けられたという説があるが、実際のところは分からない。
とりあえずそんな出自があるような種目なので、元のスウェーデンリレーが4走者で1000mを走るのに対し、これは男女混合の12走者で、総じて約6500mを走るという超長距離リレーとなっている。
特にアンカーは、3000mという驚異の距離を1人で走りきらねばならないため、トリを飾るというプレッシャーも相まって、超過酷である。
本来ならそのアンカー、3年生の陸上部員などが務めるのが恒例となっているが……今回、紅組内のA組チームにおいては、赤宮裕真がその大役をこなすこととなった。
そして、それによって生まれた大逆転劇は、『勇者』の伝説の1つとして長く語り継がれていくこととなる――かどうかは分からない。
【 実際のスカンジナビア半島の長さ:1850km 】
― 棒切れ ―
朝岡武尊が〈呪疫〉相手に武器として使った、言わずと知れたタダの棒切れ。
戦闘になった場所が場所だけに、そこら中に転がっていたものの1つ。
どうしても剣のように使ってしまうが、実態は打撃武器である。
当然、〈呪疫〉相手に役に立つはずもなかったが……どんな勇者もまずはここから、と考えるなら、彼は1つのステップを踏んだのかも知れない。
【 物理攻撃力:3(打属性) 】
― 〈界園ノ結碑〉 ―
高校裏手の雑木林に出現した〈呪疫〉に対し、被害の拡大を防ぎ、さらにその気配の漏洩によって他者が介入、体育祭が邪魔される事態を懸念したアガシーによって場に施された、結界を張る魔法。
『園』の字が使われているので、〈貴園の位〉と呼ばれる中級ランク。
また、『界』はカテゴリで、まさしく結界など、場に影響を及ぼす魔法であることを表している。
〈 本編中に詠唱された呪文 〉
「其の名、境界! 防人の矜、垣の誉、祝呪の郭!
――〈界園ノ結碑〉!」
※ 前半部は省略されているが、守る人そのものの意気、築かれた塀のその役割に、守護を願う祈りや魔術が施された城塞を、壁とイメージする意を持つ。
【 結界強度:かなり高い 】
― ガンなカタ ―
某洋画、リベリ〇ンから広まったと思われる、銃撃と格闘技を組み合わせた特殊戦闘術『ガンカタ』……と、多分同じっぽい何か。
とにかくアクション映えするので、戦闘シーンが好きな人は使いたくなる――と思う。(作者の個人的な見解です)
某ジャッキーや某ブルースのカンフー映画を観たあと、子供はついついマネしたくなるのと同じで……その某洋画を観たばっかりらしいアガシーも、当然のように自分の戦闘スタイルに取り込んだ――のだが、そもそもの身体スペック的に、子供のマネっこどころか完全に適用出来てしまっている。
ちなみに、作中でアガシーが名乗る『聖職者』というのは、某洋画のガンカタ使いの主人公の役職名である。(正確には、某洋画内ではクラリック)
【 アガシーとの親和率:極めて高 】
― ワルサーPPK ―
ドイツの銃器メーカー、ワルサー社が開発した小型自動拳銃。
本編中でも語られているように、どんなものかと言えば、0と0の後に7が付く英国スパイが愛用してることで有名なアレ。
使用弾薬の種類はある程度幅があるが、アガシーのそれはスタンダードな『.32ACP弾(7.65mm)』仕様のもので、その場合装弾数は7+1発。
もっとも、アガシーのそれはエアガンなので関係ないが。
ちなみに、ハミコンの『女神〇生2』で、初めて手に入る銃でもある。
シェルター内に侵入した悪魔と戦うためにと、武器庫で渡されるのだが……人外を相手にするのに、もうちょっとなんかデカいの無かったんかと言いたくなる。(一応、他のは既に持っていかれたから残り物、という理由はある)
【 見た目のイメージ:わりとシンプルでカッコイイ 】
― 〈剣宮ノ斬虹〉 ―
〈呪疫〉が古木に憑依したことで動き出した〈妖樹〉を相手に、アガシーが繰り出した魔法。
魔力で生み出した、星々の煌めきにも見える無数の刃によって、相手を一瞬で千々に斬り刻む――〈帝宮の位〉と呼ばれる上位クラスの〈剣の魔法〉。
一見、魔法による物理攻撃に見えるが、実際には無属性の純粋魔法攻撃であり、たとえばゴーレムのような、見た目からして物理的にカタい相手にも問題なくダメージが通る。
ちなみに、この〈剣の魔法〉というカテゴリは、アルタメアの魔法の中でも珍しく……この上位クラスともなると、〈剣の聖霊〉たるアガシーの専用魔法と言っても過言ではないほど。
ただ、アガシーはそもそも〈聖剣ガヴァナード〉と一体化するのが一番の役割であるため、修得している魔法は、本人の本来の身体が小さく直接戦闘には不向きなこともあり、基本的に補助系が主となる。
〈 本編中に詠唱された呪文 〉
「剣の宮、禰に献ぐ瑛の王、裁ちて絶つ断刃、遣い遣う白――」
「其の名、御劔!
謐にして靜、眩く瞬く果断――! 〈剣宮ノ斬虹〉!!」
※ 完全なる静寂のうちに、光すらも断ち切る――。
そんな研ぎ澄まされた斬撃を表している。
【 魔法威力:相当に高い 】
― キラキラ ―
気持ち悪さが頂点を超えると、お口からステキに溢れ出てしまうリバース物体。
視聴者の皆さまに配慮し、画像処理してお届けしています。
……ゲ〇とか言うな。
【 見た目:キラキラ(画像処理済み) 】
★ 聖剣ガヴァナード ★ UPDATE!
言わずと知れた、異世界アルタメアの聖剣。裕真(クローリヒト)の武器。
〈剣の聖霊〉であるアガシーとの関係は当然深い。
現所有者が裕真だからと言って、必ずしも彼にしか扱えないわけではないらしく、武尊のことも使用者として『認めた』ようである。
そもそもが、『アガシーが完全同化することで本領を発揮する』という仕様上、現在はチカラを抑えられている状態なのだが……それゆえ、もし『認められない』人間であった場合は、さらに弱体化すると思われる。
そういった面から考えると、武尊も、なかなか大したヤツ、ということらしい。
〈呪疫〉が古木に取り憑いた〈妖樹〉との戦闘時、アガシーの魔法詠唱の時間を稼ぐために、武尊によって思い切りブン投げられたが……。
当のガヴァナードも、まさかそんな扱いを受けるとは思わなかったに違いない。
少なくともアガシーはキレ、武尊はボロクソに怒られるハメになった。
【 武尊使用時の威力補正:70%(投擲時+5%) 】
【お得じゃない4勇コラム】
・武尊操作で棒切れを使って戦う〈呪疫〉は、
メチャクチャ大変だけど実は倒すことも出来
るんだ!
その場合、助けに現れたアガシーのセリフが
専用のものに変化するぞ!
……それだけで、何も手に入らないけどな!