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6章までの『キーワード事典』



※ ネタバレを含みます。

  本編6章をお読みいただいてからご覧下さい。






― ハミコン坊主(ボーズ) ―


 世にゲームというモノを浸透させたと言っても過言では無い、超有名ご家庭用レトロゲーム機〈ハミコン〉のゲームの1つ。


 寺で1人だけ、こっそりとハミコンを楽しみつつ、小坊主たちには厳しい修行を課す鬼畜外道の和尚さんに、ふとしたきっかけでハミコンの楽しさを知った小坊主たちが反旗を翻す――という設定の戦略シミュレーションゲーム。


 『1級(イッキュー)』とランク名だけで呼ばれる最強のサイキッカー坊主をリーダーに、みんな坊主頭だから区別のつかない顔グラフィックの仲間を率いて、和尚さんと、彼がハミコンを守護するべく召喚した異次元の邪神たちと戦う。対戦プレイ可。


 何よりも、アガシーも歌っている『ハ〜ミコン坊主が出っるぞ〜』という、軍隊のランニング風景に合わせての替え歌を使ったCMで有名になった。



【 容量:2メガROM+バッテリーバックアップ 】






― ニューゲートに行きたいか ―


 某アメリカを横断するっぽいウルトラなクイズに影響を受けてる感じのおキヌのセリフ。


 ちなみにニューゲートとは、イギリスはロンドンに、古く13世紀から1902年に取り壊されるまで存在した監獄である。

 つまるところアメリカじゃない上に、そもそももう無いので行きようがない。


 だが誰もツッコまない。ノリの問題なので、もう何でもいいのである。



【 渡航費用:自腹 】






― 山賊 ―


 多くの場合、異世界においては、人間系の最低レベルの敵キャラであったりする。

 そしてそれらは、世紀末になると蔓延(はびこ)るらしい、モヒカンとかトゲトゲとかヒャッハーと基本同種。


 だがそんな低能な犯罪者とは根本からして異なる存在、時代にただ従うを良しとせず、信念をもって理不尽に逆らい新世界を切り拓かんとする――。

 そんな誇り高き逆徒たちもまた、同じく〈山賊〉の名をもって呼ばれるらしい。


 2−A山賊団がどちらであるかは、読者の想像に任せることとする。



【 時代の逆徒たる山賊とヒャッハー系山賊のレベル差:天と地 】






― スパッツ ―


 伸縮性のある素材で作られた、脚にピッタリとフィットする一種のタイツ。

 カン違いを経て定着した和製英語に近いので、本来の英語圏では「レギンス」となり、実際日本でもそう呼ばれたり呼ばれなかったり。


 着用の用途はいろいろとあろうが、とりあえずアガシーは、スカートだろうとお構いなしにハデに動き回るのを憂慮した亜里奈(ありな)によって、下着を隠すためにも穿くよう言い付けられている。


 なお本人としては、あんまり丈が長いのはキュークツ、とのことで、短パンぐらいのものがお気に入りらしい。

 ただ、窮屈は窮屈らしく、気まぐれに穿かないときもある……今回のように。



【 亜里奈による着用要請率:120%(いいからとにかく穿け級) 】






― 豆腐屋のチラシ ―


 おキヌが常備している、実家〈絹漉(きぬごし)豆腐店〉の販促チラシ。

 このチラシを持っていけば、会計が5割引になるうえに、豆乳ドリンクまでサービスしてくれるらしい。


 恐ろしいまでにお得だが、それも、味に絶対的な自信があり、一度試せばリピーターになってもらえると確信しているからだろう。撒き餌は重要なのだ。


 ……とは言え、このチラシはおキヌからもらうしかない(普通のチラシはここまでお得ではない)ため、関係者用優待価格とも言える。



【 普通のチラシ:だいたい1〜2割引 】






― 略奪競走 ―


 体育祭の定番『借り物競走』に、新ルールを追加した競技。

 他チームの借り物を略奪してゴールすることで、点数も奪える逆転性がウリ。

 プロデュースbyおキヌこと絹漉あかね。


 特に今年は紅組と白組の戦力差が大きかったため、そのままよりも逆転の可能性が多い方が盛り上がる――というのが競技開始間際でのルール改定の一番の理由とされているが、その真実は、赤宮(あかみや)裕真(ゆうま)鈴守(すずもり)千紗(ちさ)の仲を後押しするためであった。


 それはともかく、運営側の想像以上の盛り上がりを見せたため、後年も、堅隅(かたすみ)高校独自の花形競技の1つとして採用されるようになったとか、ならないとか。



【 観客満足度:大ウケ 】






― 『勇者』 ―


 言わずと知れた主人公、赤宮裕真のこと……ではあるが、そうであってそうではない。

 こちらは、常人ならとても出来ないであろうことをやってのけたことへの、一種の称号である――って、あれ、そう言うとやっぱり同じなような。


 とりあえず、全校生徒の前で『この子が彼女』と宣言するとか、もはや勇者でしかない――っつー意味での『勇者』である。


 ともあれこの称号をもらい受けたことにより、裕真はこちらの世界でも、すっかり慣れてしまった呼び方をされることになったのだった。



【 ネタ度:98 】






― リア充 ―


 見つけ次第、問答無用で駆除することが国際法でも奨励されている存在。



【 慈悲:不要 】






― 有言実行・約束厳守 ―


 頂点(なんかの)に立つオトコ、摩天楼(まてんろう)イタダキのモットー。


 実際に、当の裕真でさえ忘れていた小学生の頃の約束を、今でもキチンと覚えていて果たしたわけだし、そこだけ見れば大変リッパである。そこだけ見れば。



【 オトコ前度:90(ここだけ見れば) 】






― このクッション、ボリューム足んない ―


 鈴守千紗の身体(前面)を椅子の背もたれのようにしてもたれかかった際の、おキヌのセリフ。特に後頭部のあたりが物足りないらしい。


 何が、とは明らかでないが、小学生級とも言われる自らを差し置いてのこの発言は、命知らずこの上ないと思われる。



【 危険性:アンタッチャブル 】






― 〈マッド・フランケン〉 ―


 千紗の祖母、リングネーム〈ドクトル・カリヨン〉の現役時の必殺技。

 ……といっても特定の技ではなく、フランケンシュタイナーを絡めた、様々なバリエーションを持つ技の派生を引っくるめてそう呼ぶ。


 その派生は、フランケンシュタイナーそのものの連続のほか、絞め技・関節技への移行や、打撃の連続技からの連係、他の投げ技でうずくまった相手の引っこ抜き形式、果てはロープで返ってきた相手をバク宙で飛び越えながらのリバーススタイルなどなど、実に多岐に及んだ。

 そのため、いかにもクレイジーで、しかも本人がリアルに博士号持ちということもあって、『マッドサイエンティスト』とかけて、誰からともなくこう呼ばれるように。


 孫娘の千紗が、それをどの程度まで継承しているのかは……謎である。



【 派生パターン:いっぱい 】






― 埋伏(まいふく)の毒 ―


 信用のおける者を敵陣中に配して、密かに敵を内側から混乱させ切り崩そうという計略。

 もともとは、甘いモノの中に毒を入れて気付かれないようにする意。

 こうした策自体はそれこそいくらでも起源は遡れそうな気もするが、取り敢えずの出典としては皆さんご存じ『三國志演義』。


 いきなり体育祭の競技にルール改定をブチ込む……そんなムチャを通すおキヌならばやりかねない、と、裕真たちが懸念するのもさもありなんである。



【 シミュレーションゲーム的有効度:イマイチ(趣味級) 】






― 紅と白だから源平 ―


 日本で何かにつけて『紅白に分かれて争う』のは、源平合戦における源氏(白)と平家(紅)の旗色から来ている……という説に拠る裕真の発言。

 上述の『埋伏の毒(三國志)』を受けてのもの。


 スマホも満足に扱えないのにこんなことを知ってるから、高校生っぽくない的な扱いを受けているのかも。


 ちなみに、おめでたいときの『紅白』はまた別である。



【 真偽の度合い:一応は多分一般的 】






― 三輪車競走 ―


 その名の通り、三輪車を使って行われる競技。

 幼い頃は特に意識せず乗れていた三輪車が、その小ささゆえに、身体が大きくなるにつれて乗るのが難しくなるのを利用したもの。


 だがそれは同時に、身体が小さければ小さいほど負荷は軽く、有利になるということでもあり――。

 現に小学生サイズのおキヌはその体格を利用して爆走、ブッチギリの勝利を収めた。


 ちなみにコレ、幼少時より小柄な作者の経験にもとづくので、事実である。


 ……ってゆーか、世の中体格の良いヤツばっかりが優遇され過ぎなんだよ……。

 服も靴も小さいサイズなんてゼンゼンねーし……チビは布きれ巻いときゃ充分ってか? ああ?(いきなりキレる)



【 ガタイの良さと速さ:反比例 】






― 豆腐屋が、タイヤの付いてる乗り物で〜…… ―


 おキヌの発言の1つ。

 タイヤの付いてる乗り物においては、豆腐屋が負けるわけにはいかないらしい。

 もしかしたら、昔、絹漉豆腐店は、豆腐販売の屋台を凄まじいスピードで引いていたのかも知れない。


 少なくとも、峠をチューンしたクルマで爆走したりはしていないハズである。



【 豆腐屋:最速 】






― お弁当(千紗と亜里奈それぞれの作) ―


 千紗が作ったものと亜里奈が作ったもの……どちらもがごく普通のお弁当で、それゆえに玉子焼きや唐揚げといった定番メニューなどはしっかりカブっていたようだ。

 そしてそのどちらの弁当も、大変美味であるらしい。


 通りすがりの男子生徒が、口々に裕真に呪いの言葉を吐いたのも当然と言えよう。



【 男子の羨望(憎悪)度平均:約1万(かわいい彼女×かわいい妹) 】






― ダゴンさんウインナー ―


 亜里奈の弁当の一角になぜか鎮座(ましま)していた、邪神風ウインナー。


 本来は定番の『タコさんウインナー』になるはずだったものが、アガシーが超精緻な細工を施した結果、深海に潜む邪神がごとき禍々しき姿に生まれ変わったようだ。

 ただし具体的な描写は、読む者を狂気に駆り立てる恐れがあるので差し控える。


 食えばたちまち呪われそうだが、しかし味そのものは至って普通のウインナーらしい。

 ……ウインナーだからね。


 ちなみに、この邪神風ウインナーをして〈ダゴンさんウインナー〉なる名を(無意識のうちに)与えたのは千紗であった。

 聞き間違えからの〈クローリヒト〉といい、案外妙な命名力(?)があると作者も後になって気が付いた。



【 製作所要時間:実は10分 】







【お得じゃない4勇コラム】


 ・2周目以降、ダゴンさんウインナーを前にし

  ての選択肢で、頑なに食べずにいると……。

  なんと夜、夢の中で邪神ダゴンさんが襲いか

  かってくるぞ!

  ラスボスよりもはるかに強いけど、倒せば

  〈ダゴンさんウインナーフィギュア〉をゲッ

  ト出来るんだ!






  ……呪われてるけどな!


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 『4度目も勇者!?』本編へはこちらからお願いします。
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 〈作:石河 翠さま〉
(女の子は、Picrewの「かわいい女の子メーカー」でつくられております)
  https://picrew.me/share?cd=8n6AX5aJmn
― 新着の感想 ―
[一言] ダゴンさんウインナーフィギュア、欲しいです。
[一言] >見つけ次第、問答無用で駆除することが国際法でも奨励されている存在。 微居君「ボンクラさん!!(固い握手)」 >通りすがりの男子生徒が、口々に裕真に呪いの言葉を吐いたのも当然と言えよう。 …
[良い点] ハミコン坊主の設定が面白いですね~。 坊主達の一揆! ファミコンウォーズとは関係ないですけど、ここのところの八刀皿さんの活動報告の影響で、ゲームの一揆を思い出してしまいました(笑) あと…
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