5章までの『キーワード事典』
※ ネタバレを含みます。
本編5章をお読みいただいてからご覧下さい。
※ ★と「UPDATE!」表記があるのは、
すでに登場した事柄の情報更新案内です。
― ボディアーマー ―
いわゆる防弾チョッキとか言われる類のモノ。結構重い。
基本的には特殊繊維とセラミックが素材として使われる。
ただ、これを着けてれば銃弾無効とかいうわけでは当然無く……「致命傷にはならない程度にダメージを軽減」するのが本来の目的。
なので、着弾そのものの衝撃によって骨折したり、場合によっては内臓がやられたりもする。とにかく、痛いのは不可避である。
グレードによって防げる弾丸も変わってくるし、1発でも食らえば、当然そこからアーマーそのものが劣化する(素材的に、いわゆる『耐用年数』も数年らしい)ので、過信は禁物。ぶっちゃけ使い捨て。
ちなみに、衣料量販店には置いてないが、買おうと思えば案外普通に買える。
……といっても、小学生女子のサイズはさすがにありゃしないハズ。
【 ファッション性:感性による 】
― 雲丹栗 ―
全国にチェーンを展開する、大型衣料量販店、『うにくり』。
とりあえずここに行けば、お手頃価格でお手頃な服が揃う。
ロゴマークは当然、イガイガのアレが2つならんだのをデフォルメしたもので、どちらがウニでどちらが栗かは長年論争のタネであったが、ついに近年、公式に左側がウニ、右側が栗であることが発表された。
しかし未だに、『店舗によって違う』とか『たまに逆のものが混じる』といった都市伝説的な説が囁かれ続けているらしい。
……もちろん、本編にはなんら関係無い、どーでもいい話である。
【 国内店舗数:約800 】
― がっでむ ―
正式にはgoddam(n)で、神にかけての呪いの言葉……といったところだが、ぶっちゃけ用法としてはご存じのように、「くそったれ!」とかそんな意味。
アガシーは、戦争物の洋画とか見て覚えたと思われる。
……それにしても、異世界の聖霊が、こちらの世界の神にかけての呪いの言葉を吐くとか、冗談にもほどがあるってもんである。
【 アガシー的意味理解度:10(雰囲気重視) 】
― 薄い本 ―
たとえば普通の国語辞書も、広辞苑に比べれば薄いわけで、なにをもって『薄い本』と言うのかは個人の裁量によると思われる……ということにしておけば、世はなべて平和である。
ちなみに、アガシーが興味を持っているそれは、永久歯が生え揃った程度では買えないらしい……どうやら、薄くともよほど難解な書物であるようだ。
【 薄さ:なんやかんやでピンキリ 】
― 強烈なヒザ蹴り ―
鈴守千紗が、絡んできたチンピラ相手に繰り出した打撃技。
片ヒザ突いた相手の、そのヒザを駆け上がりつつブチかますヒザ蹴りで、つまりはプロレス技の『シャイニング・ウィザード』。
少なくとも、女子高生が使う技ではない。それもスカートで。
……というか、危ないのでシロートがマネしてはいけない。
【 コマンド:しゃがんでいる相手の近くで→↘↓↙←+K(右向き時)】
― doのtea ―
『どー』の『てー』とは果たしていったいなんなのか――。
実に意味深であるが、世には知らない方がいいこともあるものである。
少なくとも、この言葉を口にしたアガシー自身、ノリと勢いだけで、意味はまったく分かっていなかったりする。
【 ミステリアス度:アンタッチャブル 】
― ベイクドチーズケーキ ―
純喫茶〈常春〉のデザートの1つ。もちろん手作り。
玉子とチーズの風味が絶妙のバランスを保つ、素朴でやさしい甘さの一品。
特筆すべき特徴は無いと言えば無いが、それだけに、そのシンプルな美味さに誰もが安心、みんな納得。
【 お値段:350円 】
― ヘンタイ騎士 ―
某、大とか超もある、魔界の村落的レトロアクションゲームの主人公のこと。
基本は甲冑に身を包む騎士だが、敵の攻撃一発であっさりその鎧が吹っ飛ぶ上、その下はトランクス一丁という、子供から見てもいろいろおかしいヒゲのおっちゃん。
さらにその格好(オンリートランクス)でお姫さまとデートしてたり、しかもその場所が墓場だったり、その上どう見ても時間帯が夜だったりと、もうヘンタイとしか形容のしようがない。
しかし真にヘンなのは、そんなおっちゃんとデートしているお姫さまなんじゃないかと思う今日この頃だが、まあ、人の好みをとやかく言わないのが大人ってもんである。
【 防御力:2発 】
― 待ち軍人 ―
某、偉大なる格ゲーの先駆け、ストリートなファイター2作目の、ヘンな髪型の軍人さんのこと。
飛び道具で牽制しては、ジャンプで近付こうとする相手を対空技で落とす……という、非情極まりない戦法、通称『待ち』を確立させた罪深いお人。
それがあまりに完成されすぎていたためか、長らく必殺技がその2つだけだったのが何とも印象的。
ちなみに銃は使いません。
あと、2Pカラーで階級が変わったりもしません。
【 基本戦法:もちろん『待ち』(ただしご利用はほどほどに) 】
― 放浪ハチマキ格闘家 ―
待ち軍人と同じく、言わずと知れた某ストリートなファイター2作目の登場キャラ。
裸足に道着とハチマキだけで世界を旅するヘンな人。
……いや、格ゲーなんてヘンじゃない人探す方が難しい気もするが。
今に通ずる、格ゲーの基本コマンド『↓↘→』と『→↓↘』、それぞれ『波動』とか『昇竜』とか言われるもののルーツ。
主役級キャラは、とりあえずそのコマンドで飛び道具と対空技持たせとけ、的なお約束のルーツでもある気がする。
当時、なかなか難しかった『昇竜コマンド』の出し方のコツとして、『一歩歩いて波〇拳』というのが浸透したのを記憶している方も多いはずである。
【 基本戦法:波動昇竜(ただしご利用は計画的に) 】
― 出っ歯じゃない ―
某、ゲームセンターなあらしの、出っ歯な主人公のことを言っていると思われる。
なんかゲームするのにいちいち逆立ちしたりする、ヘンだがすげーヤツ。多分。
確か、最終的にはゲームを広めるためにと、宇宙に旅立ったはずである。
宇宙PTAとかから目のカタキにされてなければいいと、思わなくもないこともない。
【 レトロ度:インベーダー級 】
― 二挺拳銃プレイ ―
2人同時プレイが出来るガンシューティングゲームを、1人で2挺の銃を使ってプレイすること。
一見強力そうだが、基本、このテのゲームは2人プレイモードになると、敵が固くなったり攻撃が激しくなったりするので、実はラクになるどころか難しくなることの方が多い。
また、そもそもお金が2人分かかる上、手が疲れるわ忙しいわ狙いは定まらないわで、マジメに考えるならデメリットの方が大きい。
ゆえに、お遊びだったり魅せプレイだったりが主となるが……ガンシュー好きならそれが分かっていながらも一度はやったハズである。
【 ロマン度:プライスレス 】
― どどんかん ―
『度を過ぎた鈍感』の略語……らしい。
弱いモンスターの名前みたいだが、語呂は良い……かも知れない。
【 命名センス:魔王的 】
― 〈天宮ノ陽嗣〉 ―
魔王が使用した、異世界アルタメアにおける魔法の1つ。
目標周囲に小さく強固な結界を形成、その内側で、圧縮した膨大な魔力によって極小の太陽を生み出し炸裂させる、超威力の攻撃魔法。
ちなみにアルタメアの魔法は4つの段階に分かれており、下から――
『祖地の位』略して『地の位』とも。(下級)
『貴園の位』略して『園の位』とも。(中級)
『帝宮の位』略して『宮の位』とも。(上級)
『禁裏』(超上級・実在が疑われるレベル)
……などと呼ばれている。
魔法の名と詠唱時の最初の呼びかけが、その魔法の属するカテゴリと位を表すようになっており……。
つまりこの場合、魔法名の〈天宮〉、そして詠唱の〈天の宮〉とは、『天の属性』の『帝宮の位(上級)』の魔法という意味になる。
魔法の発動には、指で印を、腕で陣を刻み、その経絡に魔力を流しつつ、言霊たる呪文の詠唱によって、自らのイメージを励起……経絡で方向性を得た魔力に、いわば『存在』を定着させ、具象化――という方法が取られる。(そのため、詠唱後半で改めて『其の名、〇〇』と、起こる事象を具体的に呼びかける。今回の場合は『太陽』)
ちなみに、これは扱う魔力とその具象化を安定させるための手順でもあるので、経験を積めば高速化も可能であるし、相当な熟練者となると、ほぼイメージだけ……というレベルにまで簡略化、かつ複数同時使用も可能である。
しかし、それも基本的にはせいぜい『祖地の位(下級)』程度が限度で……。
魔王のように、『貴園の位(中級)』クラスを、無詠唱かつ同時展開など、まず出来るものではない。
〈 本編中にて詠唱された呪文 〉
「天の宮、星を褥に睡る王、遍く拘う珠の冠、稚き御子――」
「其の名、太陽! 無慈悲無辜の號び、呱々の声――! 〈天宮ノ陽嗣〉!」
※星々の王たる太陽、その小さな幼子が産声を上げる様子を表していると言われる。
【 魔法威力:極悪 】
― 〈夜叉丸〉 ―
魔法少女アニメ〈聖鬼神姫ラクシャ〉に、主人公ラクシャの助っ人として登場する鬼の国の剣士。
ラクシャが人間界を守るために敵対している祖国、鬼の国の存在でありながら、ピンチをたびたび救ってくれる謎の少年。めちゃくちゃ強い。
正体は、ラクシャが人間界で通う学校の、気弱な同級生。
そのミステリアスなダークヒーローっぷりから、視聴者人気は相当に高い。
【 人気投票順位:主人公と1位を争うほど 】
― 真っ先に討ち取られるタイプ ―
「この〇〇にお任せ下され!
あのような連中、たちどころに蹴散らしてまいりましょうぞ!」
……わーわーわー……!!
ズバシャーッ!!
「敵将〇〇、討ち取ったり〜!」
「ああっ、〇〇様が〜っ!」
……みたいなタイプ。
【 生存期間:数ページ 】
― 付くモン付いてんだろ? ―
きっとやる気とか根性とか魂とか、そういうもののことを指しているに違いない。
そもそも、発言者のアガシー自身が実はよく分かってない。
【 付いてる?:個人の判断による 】
― メガリア術法のマーシア定式 ―
魔法世界〈メガリエント〉における、魔法の術式の1つ。
〈メガリア術法〉というのが、基本的に同世界における魔法を指す。
アルタメアの魔法が、言霊的に、詠唱する呪文に意味とイメージを持たせる、いわば『国語的』なものだとすれば……。
メガリエントの魔法は、詠唱する呪文は事象を具現化するための『式』そのもので、言葉としての意味は持たない、いわば『数学的』なものだとされる。
なので、呪文そのものが多少変わっても、イメージを確立させていれば効果はさほど変わらないアルタメアのそれに比べ、『数式』が少し変われば結果がまるで別物になるように、呪文は厳密に詠唱される必要がある。
しかし逆に言えば、その詠唱さえキッチリしていれば、素養に対しての敷居が低く、多くの人が安定して魔法を使えるわけであり……。
素質に拠るところと、効果の幅がどうしても大きくなるアルタメアの魔法と比べれば、互いに一長一短とも言える。
〈マーシア定式〉というのは、そんなメガリア術法でも特に難解とされた高度な術式で、裕真が学んだ時代にはほとんどが失われていたが……。
その基礎理論を組んだのは、かつてやはりメガリエントに転移していた、サカン将軍その人であるらしい。
【 マーシア定式難度:天井知らずの深淵級 】
― 〈龍乃進〉 ―
広隅で人気の、煮干し系スープのラーメン店。市内に4店舗ある。
特に堅隅駅前店は、堅隅高校の生徒でいつも賑わっている。
値段的には決して安くはないが、学生さんは替え玉無料。
あるいはミニチャーハンのオマケ。
チャーハンと餃子もとても美味しい。
【 看板メニュー:龍乃進そば(煮干し醤油)800円 】
― 肉盛りそば ―
ラーメン店〈龍乃進〉のメニューの1つ。
その名の通り、これでもかとチャーシューが盛りつけられたボリューム満点のラーメンで、若者(特に男子)に大人気。
少々値が張るが、それに見合った満足感は保証される。
ある程度年齢のいった大人は、見るだけで胸焼けしそうになる……かも知れない。
【 お値段:1100円(税込み) 】
― 〈アガシー〉 ―
言わずと知れた、ガヴァナードを司る剣の聖霊、アガシオーヌの愛称。
ただ、その名が与えられたときからそう呼ばれていたわけではなく……実は、この愛称を初めて使ったのは裕真だった。
それはつまり、他の、歴代の勇者は、それだけアガシーとの関係が薄かったということでもある。
あるいは、聖剣と一体化し、存在が消えてしまう彼女と、精神的負担の面でも、あまり深く付き合おうとはしなかったのかも知れない。(しかしそれはアガシーの側も同様だったと思われる)
裕真にしてみれば、特に意味を込めて名付けたりしたわけでもなく、自然と呼びやすく呼んだだけなのだが……。
そうして親しみを込めて認められることが、彼女自身は相当に嬉しかったようである。
【 愛称のお気に入り度:100 】
― 〈勇者様〉 ―
これも言わずと知れた、アガシーが裕真を呼ぶときの呼び方。
しかし、何人もの〈勇者〉と関わってきたアガシーだが、こうしてサマ付けで呼ぶのは裕真ただ一人である。
その点からも、なんだかんだと言いつつアガシーが、自分を、求めて止まなかった世界へ連れ出してくれた裕真を、深く敬愛していることが窺える。
出所は、アガシーが外の世界に憧れて、何度も読み返していた物語で……。
お姫さまを助け、連れ出す『勇者様』に……憧れの世界に踏み出せる自分に……物語のシーンを重ね合わせたことに由来する。
ある意味そうした狭い世界しか知らなかったからでもあるが……案外ロマンチストである。
【 呼び方に宿る敬意:50(残り50は親愛) 】
【お得じゃない4勇コラム】
・〈龍乃進〉のラーメン奢りイベントの際、所
持金が2000円以下だと、イタダキが、ボ
ロクソな言いぐさで憐れんだ後、代わりに奢
ってくれるんだ!
相当にレアなイベントだぞ!
……かなーり屈辱的だけどな!