3章までの『キーワード事典』
※ ネタバレを含みます。
本編3章をお読みいただいてからご覧下さい。
― 職員室に突撃 ―
別称、職員室一揆。
テストの点数があまりにヤバそうな場合、先生に、手心を加えてくれるよう、職員室へと直談判に行く行為のこと。
決して、チョーク飛び交うカチコミとか出入りとか、ブッソウなものではない。
テストとは即ち『試し』であり、その試される項目が人間性であるなら、正々堂々かつ正直にお願いに行くことが正解である――とは、とあるザンネンな高校生の談。
実際、答案の改ざんを目論んで忍び込んだりするよりはよっぽど全うではある。
ただし、効果の程は甚だ疑問。
【 現在参加予定者:1名 】
― カチコミ ―
相手の拠点に殴り込みをかけること。いわゆる出入り。
異世界では、魔王が王城に――とか、勇者が魔王の拠点に――とか、これがなければ物語が成り立たんというぐらいのお約束である。
【 ルール:大体は殲滅戦 】
― ヤのつくそっち系 ―
ヤキモチでも大和撫子でも安売りでもやくそうでも優しさでもヤセ我慢でも耶蘇教でも八刀皿日音でもヤヌスでも屋根でも〇フーでもヤンデレでもヤンバルクイナでもない。
【 そっち系指数:893 】
― おハジキ ―
いくつか場に置いた、平たいガラス玉や貝殻を指で弾いて他のものに当て、互いに取り合う遊び。
あるいは、その遊びに使うガラス玉そのもののこと。
決して、鉛玉を火薬で弾き出す、命を奪り合うための道具のコトではない。
…………違うってば!
【 参照技能:射撃 】
― アキラさんの店 ―
〈天の湯〉の裏手、商店街からもやや奥まった路地にある。
以前も一応紹介したミリタリーショップ、『蜂巣火砲』のこと。
店主は最近、お客が誰もいないのに、店の中に何者かの気配を感じるときがあるとかないとか……。
【 サバゲー講習参加者:いつでも募集中 】
― 勉強会 ―
学生のテスト前における定番イベント。
しかし、この名目で集まった人間が本当に勉強だけをするのかというと甚だ疑問である。
そもそも、勉強の「べ」の字も無いときも多い。
まあ、大人の社会でも、ご大層な名目で集まって、結局は飲み会だったり旅行だったりってこともわりとあるようなので、そーゆーものと言えばそーゆーものかも知れない。
【 点数への影響:時と場合による 】
― 〈霊脈〉 ―
地脈とか、竜脈とか、レイラインだとか言われる、世界を巡る『チカラ』の流れ――その道筋のこと。
古来より、発展した大都市などは、この〈霊脈〉による良い影響を最大限に受けられるよう、考慮して築かれている場合が多かったりする。らしい。
【 このテの創作におけるお約束度:たぶん常識級 】
― ヨモギ湯 ―
その名の通り、袋詰めにしたヨモギを入れた良い香りのするお風呂のこと。
どちらかと言えば、薬効よりも香り重視といったところか。
〈天の湯〉では、他にもユズなど、天然素材を使ったお風呂が日替わりで楽しめる。
【 湯温:42度 】
― 「……負けてるやんー……」 ―
なにが、とは聞いてはいけない。お察しである。
鈴守さんは体型的に中学生である。お察しである。
しかも中学1年生(12歳〜)の平均値である。お察しである。
ちなみに比較対象の白城さんは、ほぼ年齢通りの16歳平均値である。
なおかつ身長と体重のバランスは、しっかり美容体型である。
対する鈴守さんはやや痩せ気味である。
…………お察しである。
【 サイズ:無きにしも非ず 】
― 託宣 ―
一般的には、神のお告げとかそういった類のものを指す。
一族で〈呪〉を祓うという家業をしている鈴守家においては、一族の先の方針を決める占いのようなもの――とされている。
ちなみに、〈託宣〉そのものは一種の秘儀として、一族でも宗家の、さらに長老格でなければ参加出来ず……。
一応本家筋であるにもかかわらず、年若い千紗はもちろん、ドクトルですら実際に目にしたことはない。
【 鈴守一族への影響力:極大 】
― 〈鈴守の巫女〉 ―
世界に影響を及ぼすほどの巨大なチカラ――〈大呪〉が顕れた際、これを討ち祓うべく鈴守一族から選出される者のこと。
基本的には、一族の中から見出された最も霊力に優れた者が、幼い頃より身体・精神両面を厳しい修行でさらに鍛え上げることによって就く『役割』。
ゆえに、一族としては〈呪〉を祓うことを家業としているものの、鈴守本家はこの〈大呪〉への対処を最優先とし、そのためのチカラを代を重ねつつ温存している形なので、実はドクトルもその息子(千紗の父)も、その手の仕事にはほとんど関わっていない。
そちらのこまごまとした仕事は、主に分家筋がこなしている。
しかし今回の〈世壊呪〉は、そもそも予期せぬ出現であるとともに、本来なら〈巫女〉を鍛え上げる時間を得るための託宣による事前察知も、ほぼ1年前という、直前と言っていいレベルのものであった。
ゆえに、それなりの霊力はあっても、〈巫女〉をやるほどではなく、しかも特別な訓練さえしていない千紗だったが……それでも本家筋では一番適性があったため、『天才』たる祖母のサポートの下〈巫女〉となるべく選出され、広隅にやって来ることに。
一応、千紗本人のここ1年の努力と、ドクトルの『シルキーベル変身セット』により、なんとか〈巫女〉として最低水準ぐらいの力量にはなっているようだ。
【 クラスチェンジに必要な能力値:全体的にスゲー高い 】
― 定番のフルーツ牛乳 ―
銭湯といえば、普通のお店ではなかなかお目にかかれないような、一風変わった、いわば『銭湯ドリンク』とでも呼べるものがある。
主に瓶詰めの、他で見たことない謎のジュースやサイダーとか。
そういうのを湯上がりに楽しむのが、正しい銭湯の楽しみ方の一つであろう。
みかん水(ジュースではない、あくまで『水』だ。しかし妙にウマい)や、瓶詰めリンゴジュース(クリアなタイプ。これも果汁なんて大したことないだろうが、妙にウマい)などもこれにあてはまる。
ちなみに、ちょっと調べたところによると、銭湯での湯上がりドリンクナンバー1の座に輝いたのは、実は『コーヒー牛乳』であるらしい。
あと余談ながら、現実ではつい最近(2019年春)、瓶詰めフルーツ牛乳は生産が終了し、ペットボトルに移行することとなったそうだが、作中ではガン無視する。
ついでに言うと、フルーツ牛乳もコーヒー牛乳も実際の区分は『加工乳』であり、正式に商品名として『牛乳』は名乗ってはいけないことになっている。なので、通称でしかないのである。
……どうでもいい話だが。
【 銭湯ドリンクのお値段:100円いかないのも多い 】
― 〈結界石〉 ―
周囲に結界を張るための魔力が籠められたアイテム。
これを使えば、そのテの魔法が使えない者でも、カンタンお手軽に結界が張れる。
使い方は工夫次第。
作るのには多少手間がかかるが、砕いて使うため、消耗品。
【 有効範囲:半径数十メートル程度 】
― 仁王立ちパチキカウンター(魔改造) ―
〈魔王〉が、以前裕真に食らわされた〈仁王立ちパチキカウンター〉を、自己流にアレンジした、魔法の複数同時展開を必要とする超必殺技。
具体的には――
重力魔法で本人の質量を増大。
防御魔法で表皮の一点(額)を限界まで『鋼化』。
物理衝撃無効魔法で本人への影響を消す。
……ことによって完成する。
普通バージョンに比べ、すべての衝撃が分散されることなく相手に返る上、ぶつける額も鋼化しているため、さらにエグい威力になっている。
そのくせ、パチキ特有のセルフダメージはゼロである。さすが魔改造。
【 コマンド:(相手の攻撃に合わせて)レバー1回転+P3つ同時 】
― 〈獣人族〉 ―
いわゆるワーウルフとか、ワーキャットとか、獣と人間の両方の特徴を備えた一族のこと。
人間にケモミミとシッポが生えただけという、ほぼコスプレレベルの者がいるかと思えば、ガチに二足歩行の動物だったりと、『獣:人間』の比率はいろいろ。
もともとこちらの世界にいた者もいるかも知れないが、概ね異世界からの迷い子であると思われる。
中でも黒井くんは〈人狼〉で、変身すると頭部がオオカミそのものになるほか、尻尾が生え、爪が鋭くなり、全身の筋肉量も増大する。それに伴い、身体能力も全体的にかなり底上げされるようだ。
しかし残念ながら、頭部と尻尾以外はさほどモフモフにならないので、癒やし効果は無いに等しい。
そう言えば、ワーベアとかワータイガー、ワージャガーにワーラットぐらいは名前を目にするが、ワーレッサーパンダとかワーナマケモノとかは見ない。いるんだろうか。
……ちなみに、動物の『ナマケモノ』は、英名でも『sloth(怠け者)』である。
あと、漢字で書くと『樹懶』となる(懶は怠けるとかそんな意味)。
恐ろしくどうでもいい話だが。
【 戦闘力:ピンキリだが、タダの人間よりは高い場合多し 】
― 揚げたてコロッケ ―
〈天の湯〉にほど近い商店街に軒を構える精肉店、〈お肉のフジモト〉で、おばちゃんが揚げているコロッケ。
お肉屋さんが店頭で揚げてるコロッケというのは大体そうだが、ここのコロッケも例に漏れず、美味くて安いので、学校帰りの子供たちの買い食いとかで賑わう。
中でもこの店では、スタンダードな牛肉コロッケ(70円)の他に、糸こんにゃくやニンジンも入って甘辛く味付けしてある、肉じゃがコロッケが大人気。
どちらにせよ、揚げたてで熱いので、食べるときはヤケドしないよう要注意。
【 肉じゃがコロッケ:80円 】
― 総合格闘ジム〈ドクトル・ラボ〉 ―
格闘ジムなのか研究所なのか――体育会系と文化系の両極端のようなその名に、思わずツッコまずにはいられない、一応は格闘ジム。
上階はわりと広い居住スペースになっていて、ドクトルと千紗が二人で住む。こちらの玄関は裏手の方に別にある。
ちなみに、総合格闘『技』ではないところがポイント。
つまりいわゆる「総合格闘技(MMA)」だけのジムというわけではなく、わりと幅広く、色んな格闘技の面倒を見ている……らしい。
……とはいえ、やはり責任者兼トレーナーのドクトルが元プロレスラーなので、そっち方面の練習生が多め。
また、「アタシが面倒見ている以上、体力バカとか言わせん!」と勉強も教えてくれたりするらしいが、むしろヘタに塾へ行くより優秀だともっぱらの評判。
高校は取り敢えず卒業しただけだったり、そもそも中退したような勉学には自信の無い練習生を、何人も、改めて大学に合格させた実績があるとかないとか。
余談ながら、練習生の間では、見た目は愛らしく可憐なのに、ごくまれに祖母のドクトルとスパーリングのようなことをしては華麗な動きを披露し、さらにしょっちゅう差し入れもしてくれる千紗は『姫』と呼んでアイドル扱いらしい。
むろん、アンタッチャブル……なのだが、最近、そんなアイドルに彼氏が出来たとかで、ろくでもない男ならギタギタにしてやろうと、みんなして牙を研いでいるとかいないとか。
【 筋肉指数:非常に高い 】
― 絹漉豆腐店謹製の絹ごし豆腐 ―
少々ややこしいが、その名の通り、絹漉あかね(おキヌさん)の実家である絹漉豆腐店の『絹ごし豆腐』のこと。
国産大豆使用、天然ニガリ使用で、大豆の旨みがしっかりと出ていて大変美味と評判。
同じぐらい美味しい豆腐をスーパーとかで買おうとすると、倍以上の値段になるとか。
こだわりの強い老舗料理店なんかにも卸されているそうである。
【 一丁400グラム:150円(税込み) 】
― 抹茶プリン ―
通称〈エメラルドソード(略してエメソー)〉。
メタル甘味処〈世夢庵〉の看板メニューの一つ。
しかし、数量限定生産(1日20個程度)なため、なかなか手に入れられず涙を呑むファンも多い。
美しい碧色をした瓶詰めプリンで、クリームやあんこなど乗せずとも、そのままで、抹茶の豊かな香りと、濃厚でなめらかなプリンの深い味わいをともに楽しめる。絶品。
鈴守千紗は、一度食べて以来、目の色を変えるほどドハマりしているらしい。
ちなみに、名前の由来は、イタリアのヘヴィメタルバンド、
〈RHAPSODY OF FIRE(ラプソディー・オブ・ファイア)〉の同名曲から。(余談だがその曲の発表当時はバンド名に『OF FIRE』は付いてなかった。アメリカで売り出す際、すでに同名のバンドがいたとかで、急遽付け加えられたそうな)
ファンタジー色の強い曲、シンフォニックメタルが好きな方にオススメ。
……さらに激しくどうでもいい話ながら、作者は『抹茶味』があまり好きでないので、こんなことを書いておいてなんだが、普通のプリンの方がいい。
【 お値段:400円 】
― 鬼人族の族長クラス ―
ただでさえマッスルで力自慢の鬼人族、その族長クラスともなると、推して知るべしな怪力である。
それに匹敵する(実年齢60の)おばあちゃんとは何者なのか。
あるいは、その気迫やらなにやら加味してのことかも知れないが、なにせ本人が本人だけに、サイボーグ手術ぐらいしていてもおかしくはない……。
単に、裕真の表現が大ゲサなだけ、という説もある。
【 当の鬼人族族長のモンスターレベル:38 】
― 霊力 ―
魂が発する根源的な『チカラ』のこと。
なので……実は、言い方が違うだけで、『気』とか『魔力』とかと本質としてはほぼ一緒である。
つまり――『霊力』を使って戦っているシルキーベルを見て、クローリヒトたちが、『魔力』を使っているから魔法少女だ、と結論づけたのも、ごく自然なことだったりする。
違いがあるとすれば、身体を巡らせ、そのまま自らの力とするものを『気(闘気)』、思念を介し、様々な現象を引き起こすための触媒として利用するものを『魔力』と呼ぶなら、その両方を引っくるめて表現しているのが『霊力』だろう。
ただ、繰り返しになるが、あくまで呼び方の違いであり、本質的には同じチカラを指していると考えてもらって差し支えない。
……まったくもってややこしい話である。
【 究極的ぶっちゃけた言い方:MPとかSPとか 】
【お得じゃない4勇コラム】
・ブラック無刀とのイベント戦の際、
パーフェクトで勝利するか、
〈仁王立ちパチキカウンター(魔改造)〉
で勝つと、ストーリー以外のモードで、
亜里奈(魔王)が使用可能になるぞ!
無敵技が多く、飛び道具のスキは少なく、
攻撃力もかなり高いが、その分防御力が
極端に低いピーキーなキャラだ!
多分!