旅立ち
ここからが本編になります。
よろしくお願いします。
「では父さん、母さん行ってきます。」
「体に気を付けるのよ。ご飯しっかり食べてちゃんと歯も磨くのよ。」
「カインよ。お前が持つ力は他人と比べてとても強力なものだ。力の使い方は決して間違えるなよ!まぁ、そんな風に育てた覚えは無いから心配はいらないと思うが。」
こうして俺は自分の力を試してみたくて家を出て冒険者になるべく旅に出る事にした。
こちらに転生してきてからは魔法の事で頭がいっぱいだったが、いざ旅に出ようと考えた時にこの世界の一般常識というものを知らない自分がいるのに気が付いた。
この世界は6つの大陸に分かれており、その中で俺が住むこの国は南の大陸にあるコスタールと言う小さな国だった。
この世界には魔族や魔獣がいて、それらを討伐する冒険者が多く存在する。
俺はまずコスタールの首都であるユースに行き冒険者登録をしようと馬車に揺られていた。
この世界の通貨はどの大陸も共通で元の世界の通貨に直すとこんな感じだ。
鉄貨=10円
銅貨=100円
銀貨=1000円
金貨=10000円
大金貨=100000円
白金貨=1000000円
しかし物価が非常に元の世界と比べて安いので平均的な家庭であれば金貨1枚で半年は暮らせるような感じだ。
「さてと、冒険者登録するには冒険者ギルドかなー」
馬車に揺られること4時間首都のユースに着いた俺はそれらしき建物を探した。
街並みは綺麗なもので道はきちんと舗装されておりあちらこちらで屋台のようなものが出ていてお祭りに来たみたいだ。
「そこのお兄さん!良かったら一本どうだい!一本鉄貨2枚だ!」
恰幅の良いおじさんに肉の刺さった串を勧められふがままに買い口にする。
「美味いなこの肉!何の肉を使ってるんだ?あぁ、それより冒険者ギルドを探しているんだが教えてくれないか。」
「この肉はマッドボアの肉さ!味付けは秘密だぜ!冒険者ギルドならこの道をまっすぐ行ったとこにあるでっけぇ建物さ!」
「ありがとう!また買いに来るよ。」
おじさんにお礼をいいながら肉を頬張り俺は冒険者ギルドに向かった。