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新たな美少女と神と親父

俺は死んだ。そう、確かに死んだのだ。

そこに女神シンカが現れ、今俺の家で俺の目の前には女神シンカが、俺の妹化している。


──────。


「はァァァ!!?」



俺、神童佳輝/(生きてた時は)一八歳は大変困惑している。

さっき女神、シンドライト・グリニカル・シンカはとんでもない発言をした。

『一緒にお風呂入ろうか』だの

『其方の妹になる』などと言ってきたのだ!

何を考えているこいつは!

そう考えているとシンカが口を開く。

「お兄ちゃん!お風呂入ろっ!」

ぱぁぁぁっとした顔で言う。

いや…。妹そんなこと言わねーし、そんなぱぁぁぁっとした感じではきはき喋るかよ。

「あのなぁ。」

話を切り出す俺だが、聞いちゃいないな…。

「うーん。なんか違うな。」

分かってるんだ。はは…。

シンカはそうか!とばかりに拳を手のひらにポンッとさせ、顔を赤らめる。

そして上目遣いで

「お、お兄ちゃん…。えっと…その──、お、お風呂…入ろ?」

「うん。入るかシンカ。」

っておいィィ!!

あまりにも可愛いからお兄ちゃんっぽく言っちゃったよぉ!!

俺犯罪者?こんなちっちゃい美少女とお風呂なんてどこのチートキャラだよ!

「うん…。」

火照った顔で俺の袖をつかみ引っ張る。

ガララ

スライド式のドアを開け、脱衣場に入る。

「うわぁでけぇ。」

脱衣場の広さは十畳くらいある。

風呂場も見てみると、

「お、おぉー!スゲェ。これほんとに家だよね?ここ温泉じゃん。」

お風呂は広く普通に十人は入れる。洗い場は五箇所。

すごいな…。

────。ん?

「ちょっ、えっ?はぁ?」

慌てて手で目を覆う。

シンカが脱ぎ始めたのだ。

──────。

「お…お兄ちゃ…お兄ちゃんも────脱いで…。」

「い、いやそんな事言ったって…。」

「私も…脱いだから。」

「いやお前が勝手に!」

なんでこんなに可愛いんだよ!喋り方全然違うし。

「…ちいせぇ…。」

「っえ…?」

かァァと赤くなっていくシンカ。

「お、お、お兄ちゃんのバカぁぁ!!」

「えっ?口に出てた?」

「バカバカバカバカバカ!!!」

と言いながら拳が飛んできた。

バキィ!


──────。


…さん。…いちゃん?お兄ちゃん?

あぁ。天使の声が聞こえる。

ん?甘い香り…唇に柔らかな感触が…。

ッは!?

目を開けると女神シンカが俺の唇に…。

勢いよくシンカをどかせる。

「お、おおおおおお前!」

?と首を傾げるシンカ。

「おおお俺にきき、キスを!」

顔の熱がやばい。目玉焼きができそうなくらい熱い。

シンカも、かァァと赤くなりながら

「じ、人工呼吸だから!」


──────。しばし沈黙。


シンカは立ち上がる。裸ではなく、白のゴスロリ系の服を着ている。

ここはリビングのソファー。

俺も起き上がる。

「いてて。────。あれ?死後なのに、痛い?」

「黄泉は現実で夢じゃないからね。」

「なぁ。シンカ、お前いつまで俺の妹続けるの?」

「もう妹だよ?お兄ちゃん。契約書も出してきたし。ほら!」

「いつ出したんだよ!」

「んー。お兄ちゃんが来る前かな。」

「じゃぁ、最初からお前は妹だったのか!」

「そうだよ。」

「だって元から私は兄さんの…。」

ぼそっと、何かを言ったらしいのだが、聞き取れなかった。

ピーンポーン!

家のチャイムがなる。

「ごめんくださーい!」

女声だ。

「はーい。」

と言いながら俺はドアを開ける。

「なっ?」

俺の目の前に立っていたのは黒髪で長髪若干つり目で高校の制服見たいなものを着ている。すごく美人だ。

「あ、あのどちら様?」

困惑しながらも俺は口を開く事が出来た。

「私、ミール・ニードル・キョウカです!キョウカって呼んでください。宜しくお願いします。」

多分女神だろう。神の世界だからな。それにしてもシンカとは比べものにならないくらい礼儀正しいな。

「あの!私隣に住んでるんで、挨拶しなきゃと思って。」

「そ、そうか。こちらこそよろしくな。」

「はいっ。」

可愛いやつだな。

「お兄ちゃん?あっ!キョウカちゃん!」

「あっ!シンカちゃん久しぶりー。」

「久しぶりー。」

へぇ知り合いなんだ。仲良さそうだな。

「良かったね。お兄ちゃん……。」

俺には聞こえなかった。

キョウカは俺に向かって、

「佳輝さん。たまに遊びに来ていいですか?」

「お、おう。いいぞ。」

「ありがとうございます!ではまた。」

「おうまたな。」

「バイバイ、キョウカちゃん。」

「うん。バイバイ。」

キョウカが帰った瞬間、


ピリリリリリリ!


シンカが手に持っているスマホが鳴っている。

「あっそうだ!お兄ちゃん、これお兄ちゃんのだから。」

「お、おう。そうか。」

とりあえず、電話に出る。

「もしもーし。神様でーす!」

完璧男声だ。

「ッは?」

プツッ。

俺はとっさに電話を切る。なんかやばい気がした。

ピリリリリリリ!

「は、はい?」

「ちょっとなんで切るんだよー!本当に神だから!断じて神だから!」

そういうのがやばいって言うんだよ。

「で?その神様が何の用ですか?」

「おぉー。切り替えが速いのはホントのようだね!うん!要件は特に無いけど、君のここでやる事の詳細を言うために電話したんだ。」

「それを要件って言うんだよ。」

「そっかァ。テヘペロッ。」

うぜぇ。

「えっとね。多分君はこれからたくさんの美少女女神たちと出会う。その中の一人と結婚して欲しいんだ。」

「それはもう聞きました。」

「うん。で、これは君の親父さんの命令でもあるからね?」

「お、親父?」

説明しよう。俺の親父は俺が物心ついた時にはいなかった。つまり俺が三歳くらいの時に死んでいるということになる。

「そう。親父さん。ここでは君の親父さんの命令は絶対だからね。」

「っえ?なんで?」

「君の親父さん。」

ゴクリ。何故かすごく緊張する。

「ゼウス様だから。」

はァァァ!!?



続く

この度は「神様は人間とどうなりたいんだろう」を読んで頂きありがとうございます。

まだまだ続くのでよろしくお願いします。

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