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ケモミミちゃんはいいぞぉ

やっと萌え要素が…萌え必要?

偉そうな人が帰った後…


「…ああ言われたけど冒険者ギルド行ってみたいです」

「またどうして?トリーさんがその身体で出歩けばどうしても目立つだろう」

「うーん、やっぱりなんとか人間になりたいし、そのためには魔石が必要ですから」

「まあそうだな、しかし一人で行かせるわけには…今日は私がついて行こう」

「え?いいんですか?」

「このままほっとくと一人でギルドに突撃しそうだからな、それなら私が仲介した方が良いだろう。それに、君を研究する為にも出来るだけ張り付いていた方が良い」


一人腕を組んで頷いてるヨーキー氏、さっき偉そうな人に『魔術師』って言われた時ムッとした顔してたけど…なんかあるのかな?


「トリーさんを研究すれば自律で動くゴーレムの研究が大幅に進むかもしれん。これは私が錬金術師として今、研究してるテーマなんだよ」


なるほど、錬金術師なのにって事ね、じゃあヨーキー氏の研究の為にも頑張らなきゃ!


「じゃ、行きましょーっとその前に、よいしょ」


【改造】 で履帯にゴムを貼って石畳が傷つかないようにっと。ヨーキーさんビクッとしてるけど…


ガコガコガコガコ


そのまま入って来た馬車用の裏口から出て…どっちだろ?


「こっちです」


立ち直ってついて来てくれたヨーキー氏と執事さん。指差す方に回頭、あ、そうだ!停止してっと。


「どうせだから乗ってください、その方が指示を聴きやすい」

「は、はあ…よろしく」


おずおずと乗ってくる二人を背に乗せてタンクデサント、パンツァーフォー!


ゴゴゴゴキュルキュル


地響き立てて…って言ってもさっきより軽いチハで、しかも履帯にゴムを貼ったので音はそんなに響かない…のに住民の皆さんは目をまん丸にして見送ってるけどね。だんだんそれが気持ちよくなって来ちゃった♪ 昨日入って来た東門の方へ戻っていくと昨日は気づかなかったけど途中の広場前に大きな建物が…


「ここだー止まれー!」


ガガガガギ


地響きしてるから声が大きくなっちゃうヨーキー氏、指示の通り建物の前で急停車!


「着きました?ここか…」

「ああ、ちょっとここで待て、ギルド長に話をしてくる」


飛び降りて建物に入っていく二人…周りを見回すとゴツい体つきをした野生的な戦士っぽいおじさんや、真面目そうな僧侶、その他もろもろの冒険者が横目に睨みつけるようにしながらギルド入り口を出入り…うーん、手があったら振ってやりたいね。


「よしよし、大人しく待ってたな」

「な、な、な、なんだこいつぁ!」


おお、出て来た出て来た、ヨーキー氏と執事さんと…もういかにもギルド長としてありがちなハゲ+ヒゲオヤジ、めっちゃビックリしてるーウケるー


「さっき言っただろ?自分の意思で考えて動ける戦闘ゴーレムだ」

「どーもーヨシムラマリですー」


…また滑った、だだ滑りだ。ごめんなさい。


「す、すみません、戦闘車両【95式チハ】のトリーと申します、以後よろしく」

「よしむ?いやぁ、まあいいか、よろしく」


寄って来たハゲヒゲ、顔が引きつってるー、まあこの顔が見れただけでも滑った甲斐があったか、あっはっはー


「そんで…トリーさんと言ったか?お前さんウチに何の用だい?」

「それがー魔石が大量に欲しいので是非安く譲っていただけないかと」

「それはそれは…」


ジロジロ見てきて…気持ち悪っ


「しかしなぁ今の所、魔石はウチでも貴重品でな、そう安くは下ろせないんだが…お前さん金は持ってるのかい?」


あ、忘れてた!俺、無一文の実験動物でした。うわぁどうしよう!とっつぁぁん


「金が無いんじゃ稼ぐしか無いな。戦えるんだろ?そこそこ」

「ええ、まあ…この体ですし多少は」

「だったらこの近所のゴブリン退治でも手伝ってくれ、そこそこいい金になるぜ?」


まあそうなるよね、でもなぁちょっと不安


「倒せばいいの?それともなんかそのゴブリンから倒した証拠を切り取らなきゃ?」

「もちろんだ、討伐した証拠に魔石を首の付け根から切り取らなきゃいかん、他の…グレイウルフとかは魔石の他に牙や爪、毛皮も採取すれば金になるがゴブリンは魔石ののみだ」

「やっぱり…私、解体なんて出来ませんよ?この体ですし…細かい作業は難しいです」

「うーん…ならウチから見習い連れて行けばいい、なあに戦うのはお前さんが担当して解体は見習い、その見習い達を守って帰って来れば依頼は一通り解決だ」


なあるほど、ついでにその見習いのレベリングもってわけね、抜け目無いヒゲハゲだ。まあここは飲んどくべきか。


「了解、それで行きましょう。ところでその見習いって?」

「ああ、すぐ連れてくる…おーい!ミミムとログをこっち呼んでくれ!」


野太い声でドアの中に怒鳴ると…あーやっぱりね、確かに見習い…2人?しかもケモミミネコミミロリっ子?うわぁお、この世界に来てやっと異世界っぽい萌えが!…と言っても可愛過ぎてもうお父さんみたいな気持ちにしかならん。Yes ロリータ No タッチ!


「来たな、こっちがログで戦士見習いだ、で、こっちがミミム、魔術師見習い、二人とも解体やその他雑用はキッチリ仕込んであるぜ」

「うっせー!何が雑用だー!もう一人前の冒険者だ!」


おうおう元気にハゲヒゲに突っかかる…女の子?魔術師。逆に質素だが一通り揃った装備を着てる男の子戦士はおどおど


「よ、よろしくお願いします」


礼儀正しく挨拶してくれました、えらいねーまだ10歳ぐらい?にしか見えないけどもう働かなきゃいけないんか…世知辛いのぅ


「ログ!なにこんなデクノボーにペコペコしてんのよ!こんなのいなくたってゴブリン退治なんて私達で楽勝よ!」


こっちは威勢がいいね、足して二で割ればちょうどいいのかも?


「まあ、そう言わず…付いて来てもらえれば採取した素材は差し上げますよ♪」

「…ったく、わぁったよ!ついてけばいいんだろ!ほらさっさと行くぞボケナス」

「はいはい…では、二人をお借りします」

「あ、ああ…わ!ちょっと待て!許可証!」

「待ってよぅミミム姉ちゃん!」


ズガガガキュラキュラ


飛び出して行くミミムちゃんを追っかけてログくんが走り出す、やれやれ、残されてポカーンとしてるオヤジ達にそう告げて、門の通行許可証をギルド長から受け取り自分も後を追っかける。まあすぐに追いつけるだろう。


◇◆◇◆◇


「…おっせーぞ!ほら、早く行くぞ!」


門の前でプリプリしてるミミムちゃん可愛いです、ログくんと一緒に合流して…目をひん剥き槍を突きつける衛兵さんに【念動】でふよふよと許可証を取り出し浮かせて確認させれば、首を捻りつつもすんなり門を通して貰えた、はあ、一安心。

ログくんミミムちゃんも問題無く通過、見せてたのが地球で言ういわゆるドッグタグみたいな鎖に繋がれた金属の板、いいなー俺も欲しい。


「さて、目的地は遠いの?」

「ここから南東に半日行った所にあるオラジャ村の周りの森に、ゴブリンをはじめとする初級の魔物が発生したから討伐してくれって依頼だから…」

「半日か、じゃあ乗って行った方が早いな、どうぞー背中乗ってー」


モジモジしながら丁寧に説明してくれたショタ、もといログくん。おっかなびっくり背中に乗って…フン!と横を向くミミムちゃんは仕方ない、ちょっと置いていこう。南東にパンツァーフォー!


ゴガガガキュラキュラ


勢いよく前進すれば、徒歩のミミムちゃんはあっという間に後方に…


「ひいいいいぃ」

「コラー!待ちなさいよー!」


ギュゴガガガ


悲鳴をあげる男の子と後方で喚く女の子のために急停止、ったく、しょうがないなぁ(笑)


「時間が勿体無いから乗って乗って」

「もー!フン!」

「お、お手柔らかに…」


改めて二人を乗せてタンクデサント、パンツァーフォー!


ギュラギュラギュラギュラ


「うう、早いぃぃ」

「ひゃっほー♪」

「怖いようだったら中に入ってー」


馬と変わらないぐらいのスピードだと思うけど…ログくんに中に入るように言い、パカンとハッチを開けるが飛び込んだのはミミムちゃん、ログくんはまた恐る恐る…


「うぉーすっげー!」

「お、お邪魔します」

「変なとこ触んないでねー」


さっきまでの不機嫌は何だったのか、テンションの高いミミムちゃんに注意し、ローブが車内に引っかからないように【念動】で支えてあげて…戦車長席に座らせ、ログくんは砲手席に。


「はえーし楽だし最高だな!」

「ゆ、揺れるぅー」


…30分ぐらい走って途中でちょっと一休み、ログくん気持ち悪そうにしてたけど吐いたりはしなかった、えらいえらい!途中すれ違う商人さんはビックリしてたけど気にしない気にしない♪

再び二人を乗せて走り出し大体合計で1時間半でオラジャ村に到着ぅ


「…で、どこに行けば良いんだろ?」

「とりあえず村長さんのウチへ…」


ごもっとも、多分あの一番でかい建物じゃなかろうか?村の周りに柵はあるけど門は無し、門番らしき人はいるけ戦車なんか止められるわけないよねー。そのまま村の中に入って村長宅の前で停止。するとけたたましい物音のせいで村長さんらしいヒゲのオッサンが出てきた。


「な、何事…」

「あ、村長さんですかぁ?メルカリウスの冒険者ギルドから来ましたー♪」


パカンとハッチを開けて元気に愛想よく挨拶するミミムちゃん…なに?この裏表、ま、まあこの場は俺は黙ってた方が揉めないか。任せた!


「…あ、ああ、ゴブリンどもの退治依頼した案件がやっとか…しかしこの…」

「あ、ああ…こいつは気にしないで、私達で充分!ゴブリンを退治してあげますから」


我が鋼鉄のボディを見上げながら不安そうな村長さんにそう言い切るミミムちゃんだが…自分らも見た目10歳児で不安視されてますよー


「ま、まあ…こちらとしては退治して頂ければ問題はないので、よろしく頼む」

「お任せください♪」


顔に思いっきり不安と書いてる村長さんに対し、満面の笑顔のミミムちゃん。はあ、ま、戦闘は俺が頑張れば怪我は無いだろう。討ち漏らして村に損害出さないようにしないとね。


◇◆◇◆◇


キュラキュラキュラキュラ


村長さんにゴブリンがいる森の場所を聞いて、また二人を乗せて…


「いないわねー」

「うーん」


ハッチから顔を出して周りを見回すネコミミ姉弟、しかし残念、すでに我が索敵レーダーにはウジャウジャ…この先に固まってるみたい。


「発見したよーハッチから顔出さないでね、11時の方向、距離500!ファイア!」


ドン!


「ギャイン!」


森の中、繁みに榴弾!あ、狼さん吹っ飛んでる、そのまま機銃の弾をばら撒きつつ突撃!…パニックに陥ってるグレイウルフやホーンラビットなんかは楽勝だね、片っ端から撃ってあっさり殲滅。あーウサギを狙ってた狼さんを後ろから襲っちゃったのかーなんかちょい罪悪感。


「な、な、なんなのよぉ!」

「あんなにいたのに全滅…」

「あーハイハイ、二人ともー、お手伝いお願い」


呆然としてる二人にそう言ってハッチから出るように促し魔石や毛皮などの素材回収をお願いする。


[現在のステータス]

Name:トリー

種族:戦車

性別:♂

レベル:4

Type: III号L型、【95式チハ】

HP:180/180

MP:180/180

STR:175

INT:155

DEF:190

SPD:120

LUK:14

FUEL:300/300

兵装 主砲:120/120 機関銃A:3000/3000 機関銃B:3000/3000 スモークディスチャージャー:3/3

装備 ゴム貼り履帯


魔法:修理・補給、念動、補助魔法《初級》、攻撃魔法《初級:火・水・氷・風》

技能:簡易鑑定、周囲索敵、改造・パーツ召喚、魔力感知、障壁

耐性:耐火、耐熱、耐冷、耐衝撃、毒無効、麻痺無効

称号:渡来人


進化ポイント:50


まだまだぶっ飛ばすぞー

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