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ヘリコプターさん、異世界にてかく戦えり

まだまだ暑さが続きますね、皆さんお身体ご自愛ください。

深緑のUH-1Dが轟音を立てながら空気を掻きつつ進んでいく。みんなそれぞれ窓にかじりついて、博士なんかへばりついて空や地上を見てるけどホント怖くないのかな?


「おーこれは快適快適、確かに音はかなりうるさいが」

「みんな大丈夫?怖いことない?」

「このくらい大した事ない」

「余裕よ、トリー」

「うん!大丈夫」

「すごいねー」

「らくちんたん!」

(うっひょーっス)


だそうです。現代日本の人々の方が怖がりかもしれん。実は…ヘリの運転なんてシミュレーターゲームでちょっとやっただけだから自分の方がが怖い。まあ今の所は順調だけど。そのままグルっと王都を一回りすると王城に近づいて来た、と同時に王城の騎士団のワイバーンライダーが上がってくる。ヤバい!警戒されてるね。


「どうしよ?攻撃されちゃマズいな、王様なんとかしてー」

「お、わかった…おーい!ワシじゃー」


【風魔法】で王様の声を拡大してワイバーンライダーに届くように…上手くいくかな?操縦席から手を振る王様にライダーさんやっと気づいたようで動揺してワイバーンが揺れてる揺れてる。なんとかワイバーンの手綱を引いて抑えたライダーさんがそのままエスコートする形でさっきの練兵場へゆっくり着陸。ふう。


ババババヒュンヒュンヒュンヒュン


まだ高速でローターが回転して砂埃が舞う中、後ろのドアを開けて王様と王女様を…


「飛ばされないように気をつけて降りてくださいねー陛下、王女様」

「ああ、世話になったなトリー、大儀であった…また乗せてくれ」

「あううー!まだ師匠と一緒に行きたいですーお父様ー!」


踏ん張る王女様をなんとか引き剥がして練兵場に下ろし慌てて迎えに来た騎士さん達に渡し、王様も降ろして。再び轟音とともに高速でローターで空気を切り裂き上空へと飛び上がっていく。やっと少し飛行にも慣れて来たかな?


「…ふう、やっと帰せたぁ」

「確かに、メンドくさい親子じゃったのぅ」


操縦席に座りたくてウズウズしてた博士とそう言いあいながら西門前の方へと飛んでいく…お、ちょっと魔力感知レーダーになんか反応。またまた盗賊じゃないよね?一応確認に行くか。


「…ついでだからちょっと機能チェックもしちゃいます」

「なんじゃと?」

「みんなちょっとしっかりつかまっててー」


右に機体を傾け急速ターンしながら降下…見えた!草原の端に大きな角の牛?の群れが【鑑定】


【鑑定】ホワイトブル LV:28


やっぱ牛か、でもデカい!小型のトラックぐらいありそうだ、それが20から30ほど。暴走してるみたいで目を赤く光らせながら草原を土煙と草を蹴立てて走って行く。行き先は…人がよく行き交う街道とその途中にある小さな宿場町、結構ヤバいかも。さらに回頭して牛達を追いかける。


「うひゃー♪」

「ロケットランチャー、機銃よーい…ファイア!」


ボシュボシュボシュボシュズガガガガガ!


ロケットランチャーが次々火を吹き、撃ち尽くしたら【補給】して牛をつるべ撃ちに。撃ち漏らしたのを右から左へターンしながらサガミマウントに取り付けられたM60機関銃で一匹一匹討ち取っていく。


「…あんなにいたのにあっという間にだな、凄まじい」

「あ!あっち、人がいる!」


呆れる博士をよそに目が良いミミムちゃんが牛達が走って来た方向を指差す。そちらへ機首を巡らせると…なーんか見覚えのある盗賊っぽいんだけど妙に装備の揃ったのが5・6人…また帝国軍か?しかしどうしてこんな王都の近くに。とりあえず追っかけよ。


「追っかけて降りるよ!みんな準備!」

「え?わ、わかった」

「いっくよー!」


ボン!ボン!バリバリバリバリ


高度をさらに下げ反撃に備え【障壁強化】向こうも気づいたのか馬を駆って逃げ出すけどもう遅い!ターゲットロック!2発ロケットを撃ち込む、明らかに動揺してる怪しい一団を機銃で掃射しつつ追い抜き左へターンしながらさらに銃撃を続ける。主に足元や馬を狙って足止め…なんだけど早くも向こうは戦意喪失みたい。警戒しながら地上に降りて。


「注意して降りて出来るだけ捕らえて!」

「わかったわ」

(了解っス親分)


飛び降りるミミムちゃんとアズ、危ねぇなーヘルメットあった方が良いかな?全員降ろしたら3号戦車に【変形】して戻し、警戒しながら倒れてる奴らに近づいて。


「トリー、捕まえたよー」

「頑張ったたん」


伏せてる奴ら背を踏んづけて胸を張るミミムちゃんとアルたん…はあ、まだ危ないって。


「アズ、分体して全員にくっつき魔力吸い上げて」

(はいっス、むむむ)


生き残ってた奴は3名、スライムのアズが3つに【分体】し、それぞれの手に張り付き後ろ手に捻り上げながら肌から直接魔力を【吸収】…お、ぶっつけだけど上手く出来たみたいだな、吸い上げ過ぎるなよー?


「どうしたの?トリー」

「こいつらみんな魔法使いだ、盗賊なんかじゃない」

「え?」

「くっ、この!」


さっきから【魔力感知】で観察してたけど抑えつけてたうちの一人から魔力を集中する気配、しかしアズに吸われて魔力足りずに発動しなかった。一応【鑑定】


【鑑定】従属魔法:狂暴化


やっぱりこいつらがあの牛達を暴走させてたみたい。もしかしてこの前、村を襲ったワイバーンもこいつらのせいか?とりあえず手足をふん縛って装備を剥ぎ取ってっと。


「みんなお疲れさん。他に怪しい奴いないか警戒しながらちょっと周りを見て回ろう。なんか証拠が残ってるかも」

「わかったー」

「は、はい!」

「アズと博士はここで見張っててください」

(わかったっス)


少し戻るとすぐにキャンプ跡のような場所を見つける。かなり慌ててたらしくて焚き火や煮炊きしてた鍋とかもそのまま…証拠になる書類とかは…流石にないか。とりあえず戻ろう。


「どうだった?他になんか見つかった?」

「ううん、誰も居ないよ」

「こっちも見当たりません」

「いないたん」

「そっか、じゃあ警戒しながら一旦さっきのところへ集まろう」

「はいはーい」


捕まえた怪しい男の所に戻って、さてと、拷問タイムかな?


「博士、なんか話しました?」

「まったくじゃな、確かにその辺の盗賊にしては身奇麗じゃし怪しいのう」

「アズ、そのまま魔力吸っててね」

(了解っス)

「さーて、事情を話して貰おうか?どうしてあんな所にいた?そしてホワイトブル暴走させた?さっさと話した方が身の為だぞ?従魔魔法で強制的に従属させて吐かせてもいいんだし」


その辺に転がされてる男達にそう言いつつ主砲を向けて。


「それとも今すぐ吹っ飛ばして頭から直接情報を抜き取ろうかな?その方が手っ取り早いし」

「ま、待てっ!話す、話すから!これでも爵位あるから身代金出るから命だけは」

「トリーの人でなし度が上がってるー」

「こわこわたーん」


うるさいなぁケモミミ主従。だってこの方が簡単なんだもん、無事情報GET出来そうだしね。さっさと吐いて貰おう。


「んで、あなた方はどこのどちらさんで?」

「え、エランドリス帝国のファーガソン子爵だ!それ相応の待遇を要求する!」

「このまま居なかった事にして異国の土に還しても良いんですけど…それでここで何してたの?」


まだ立場わかってないみたいだな。主砲で顔をグリグリしてやる。


「ぐっ!王国に対する偵察行動と破壊工作だ」

「もっと具体的に、あの牛達を暴走させてた何をしようと?たぶん王都に密偵を大量に潜りこませようって事だろうけど…何を探りに来たんだ?ん?」

「…鉄の魔獣だ」

「は?」

「デロリアの湖に現れた鉄の魔獣の事を探れって御達しだ」


俺の事?ケモミミ主従のジト目がさらにキツくなっていくような気が…ま、まあ後の対応は騎士団やら王様やらに任せれば良いよね?うん、そうしよう。


ガツン!


「はうっ」


1発主砲でゴツンと殴ってなんちゃら子爵を黙らせ、ふん縛った帝国兵を背中に乗せてと。


「んじゃ、さっきのホワイトブルを回収、解体してから王都に帰りましょうか博士」

「そうじゃな、わかった…こやつらは?」

「面倒だから門番に引き渡しで…話だけトライオン副長に通しておけば大丈夫でしょ」


ミミムちゃん達を再び乗せて、さっき狩ったホワイトブルのところへ戻っていく…つーかかなり散らばってるから一匹一匹拾って、後でまとめて解体しよう。


牛肉牛肉ふふふふ♪


ホワイトブルはその小型トラック並みの大きな体が特徴だけど…なんて言っても肉だよねー元日本人としたら。肉は部位ごとに丁寧に切り分けて内臓も綺麗に【洗浄】しながら回収、骨も使えるし皮も使い道ある。魔石もちろん回収、角は売っちゃえ!


「トリー、すっごい丁寧に解体するねー」


他のみんなはサクサク解体してる…けど良いの!今は食べられないけど人間の身体戻れたら焼肉すき焼きモツ煮込み食べまくってやる!とりあえず全部解体終わったかな?素材は【収納】ゴミや血抜きした血ははいつものように【土魔法】で穴に埋めて、また全員乗せて王都へパンツァーフォー!


◇◆◇◆◇


キュラキュラキュラキュラ


ホワイトブルを倒した草原から王都西門に帰ってくるともう夕方、混んでるけど入門受付の列に並んで…やっぱり周りの目が痛いなぁ、でも無視無視。順番やっと来たので入門チェックを受け、ついで衛兵さん達に捕らえた帝国兵を押し付ける。王城のトライオン副長に密かに連絡を入れて貰って… 大丈夫だよね?握り潰されたりとかしないよね?心配だけど任せるしかないか。とりあえず西門を抜けたからギルド寄って帰るか。


キュラキュラキュラキュラ


「おい!そこのデカブツ!」


通りは照明が焚かれ立ち並ぶ商店にはまだ人が群がり飲み屋ではみんな騒ぎながら飲んでる。まだ賑やかだな。さっさとホワイトブルの素材を売って、屋敷に帰って寝よ。


「おいこら!無視すんな!」


んー面倒くさいなぁ、なになに?声のする方を見ると厳つい感じのオッサン戦士が睨みつけてくる。おお!やっと『ゴツくいベテラン冒険者が教育と称してイチャモンをつけるイベント』発生か?



[ステータス:ミミム]

Name:ミミム

種族:ワーキャット

性別:♀

年齢:12歳

レベル:19

職業:魔法使い

HP:98/98

MP:180/193

STR:34

INT:99

DEF:28

SPD:54

LUK:77

VIT:29

武装:イチイの木の杖、守りのリング、蜘蛛糸のローブ、皮のベルト

装備:収納魔法付きポーチ


魔法:補助魔法《初級》、攻撃魔法《初級:火・風・水》

技能:魔力感知、障壁、従魔《従:ホワイトドラゴン・アルフィン》、詠唱加速

耐性:耐魔力、耐精神干渉、耐麻痺

称号:冒険者


[ステータス:ログ]

Name:ログ

種族:ワーキャット

性別:♂

年齢:12歳

レベル:19

職業:戦士

HP:185/190

MP:77/82

STR:78

INT:57

DEF:88

SPD:55

LUK:58

VIT:89

武装:風の魔剣、ブレストプレート、ラウンドシールド、布のマント

装備:収納魔法付きリュック


魔法:

技能:身体強化、身体硬化、エアスラッシュ、ヘヴィストライク、シールドバッシュ

耐性:耐衝撃、耐刃、耐麻痺

称号:冒険者


[ステータス:アルフィン]

Name:アルフィン

種族:ホワイトドラゴン

性別:♀

年齢:101歳

レベル:12

職業:従魔《主:ミミム》

HP:73/77

MP:230/255

STR:32

INT:134

DEF:63

SPD:72

LUK:2489

VIT:162

武装:牙、爪

装備:姿隠しの青いバンダナ


魔法:竜魔法《初級:通信・風・光》

技能:ブレス《中・連射》、飛行《初級》、大型化

耐性:耐火、耐熱、耐冷、耐衝撃、耐刃、毒無効、麻痺無効、耐精神、耐魔法

称号:迷子


ちびっこチームかなり強くなってるんだけどなかなか活躍の場が無い。

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