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戦車さん助ける&料理する

わーん、今日も遅れたーすんまそん

慎重に、慎重に土砂をどけて、焦らず、急いで、正確に。しかし結構広範囲に天井から壁から崩れたみたいでなかなかホールの空間に到達しない…焦るな!いま慌てて崩れればペシャンコだ。


「と、トリーさん…」

「大丈夫です、でも静かに進まないと」


ベホミアさんも額に汗が浮いてる、安心させるように声をかけつつジリジリ進む…あ、ガラガラと目の前の壁が崩れて視界が拓けた、抜けたのか?


「ふう…抜けたかな?」

「みたいですね、降りて皆を探します!」

「あ、気をつけてベホミアさん」


キュラキュラキュラギギッ!


停車するとハッチを開けて飛び降りるベホミアさん、俺はトロールを警戒して周囲見回す…ム◯ミンじゃ無いよね?かすかに聞こえる呻くような声と地響きがそんな可愛いモノじゃないってハッキリ告げてる。どーするか?一回で全員を運べないから往復するつもりだったけどそんな余裕なさそうだ。


「みんな!ヘイリー!いるか!返事しろ!!」


トロールに見つかるかもしれないけど一か八か、【ライト】の光を強くし高く上げ、坑道に残された鉱夫達に見えるように…


「と、父さん!」

「ヘイリーか?!良かった…みんな無事か?」


おお、見つかったみたい、良かった良かった。急いでズラかろうぜ!とっつぁぁん


「二人怪我してるけど他はみんな無事だよ、しかしよく来れたね」

「トリーさん、いや、んーなんていうかこの乗り物があったからな、さあ、怪我人を乗せて歩けるものは歩いて脱出だ、急げ!」


俺も学習しました。ここで自己紹介するとまたスベるので黙って乗り物っぽくふるまいましょう。人命掛かってるもんね。怪我人2名を背に乗せて、怪我はしてないけど疲労で歩けない人とベホミアさんを車内に乗せ、歩けるヘイリーさん他は徒歩で脱出!念のため、主砲にトロールの目くらましに発光弾を込めておいて…バック!後ろに下がります、ご注意ください!


キュラキュラキュラキュラ


…魔力感知レーダーに感なし、前後異常なし、徒歩の鉱夫さん達も付いてきてる。このまま順調に脱出出来れば…


グロロロロォォォー…


ガタガタガタガタミシミシ!


ゲ!坑道の奥の方みたいだけどなんか暴れてる!揺れる〜ヤバイィィ天井が…ヌウゥン!【土魔法】フルパワー!


ミシミシミシ…シ


おお、なんとか崩れるのは防げた?周りの天井と柱を補強したけど…どこまで持つか


「急いで脱出しよう!」

「慌てるな!まだヤツとの距離はあるから大丈夫だ!」


真っ青な顔で喚く鉱夫さんを宥めるようにヘイリーさんが言う。その通りだね、パニックになるのが一番怖い。緊張感に耐えながらさっき穴を開けた坑道を抜けて…曲がってスロープを確実に登り…うー胃がキリキリするー、無いけどー


「もう少しだ!頑張れ!」


あ、出口の光が、あとは一気に…ふう、なんとか無事に脱出ーみんな無事だね。よしよし…しかしやっぱ緊張したーふう…


「よかった、本当に良かった…無事で…」

「父さん、心配かけてすまない」


良かった良かった、みんな無事を祝って抱き合ったり背中を叩きあったり…うーん、良かったけどヒゲオヤジばかりだからむさ苦しいね。あ、怪我人を降ろして医者に渡さなきゃ、っと。


「トリーさん、本当にありがとうございました、助かりました…こんなに早く解決するなんて」

「いやいや、まだ中にトロール残ってるじゃないですか、どうするんですか?」


ヘイリーさんと一緒にベホミアさんがやって来てくれた、二人とも良い笑顔だ、泥だらけだけど。ベホミアさんにトロールの処理を聞いてみると背後からヨーキー師が


「おそらく騎士団が王都から派遣されるだろう。トリーさん、良くやってくれたな」

「いえ、なら良いのですが…派遣されてくるまで鉱山閉鎖ですか?」

「まあそうなるな…トリーさん、あなたが何もかもなんとかする必要は無いと思いますよ」


うーお見通しか、チハなら坑道でも入っていけそーかなー?と思ったけど…


「さっきも思ったけど…父さん、こいつは?」

「…どうも、僕です!」

「は?」


どうも連敗街道まっしぐらです。あっはっは…はあ


「これは私が最近研究中の自我のある戦闘ゴーレムだ、名前はトリーと言う」

「こんにちはッ!!」

「こここんにちは」


いつもナイスフォローなヨーキー師、もう『フォローマスター』の称号上げてもいいと思う。それはさておきココで俺に出来ることは確かにもう無いかな。そろそろ帰りましょうか。ギルドの依頼の最中だったし。


「ちょっとお待ちください、ヨークシャー様、トリー様、今回助けていただいて誠にありがとうございます。ぜひお礼をしたいのですが…」


帰り支度と今回完全に存在を忘れられてたケモミミ姉弟とヨーキー師を乗せようとしてる所にベホミアさんがまた来て…どうしよ?ヨーキーさーん


「お礼と言われてもほとんどこのトリーさんがやった事ですし」


コクコクと頭を上下に振るケモミミキッズが可愛い♪ でもしかし…これはお願いごとをしやすくなったかな?


「あのー、お礼という事でしたらちょっとお願いしたい事があるのですけど」

「はいっ!なんでございましょう?」

「実は、大量に魔石が必要なんですが…なんとか安くお願い出来ませんか?」

「魔石ですか?一体何に?」

「実はこの体の戦闘能力を維持し、さらに強化するのに、それから…いつか人間に戻るために魔石が大量に必要なんです。秘密ですよ?これ」

「そうでしたか。うーん、ウチは魔石専門の商店ではございませんから…知り合いをご紹介しますからそちらにお話して頂けませんか?もちろんお安く提供出来るように知り合いにお話しを通しておきますから。もちろん、秘密は厳守します」

「ありがとうございます、それでよろしくお願いします」


よしよし、これでツテは出来たかな?でもベホミアさんもいい人だからお願いできる事あったら巻き込も♪


「それで…今からささやかですが宴がもようされますから良かったら参加して頂けませんか?」

「やった!」

「タダ飯だ♪」


欠食ケモミミキッズのログくんとミミムちゃんは手を打ち合わせて喜んでるけど、俺は食べられないし飲めないんだよ!…ったく、断るのも悪いし気分だけでも楽しもうかな?


「是非参加させてください、ヨークシャーさんも良いですか?」

「ああ、せっかくだから呼ばれよう」


というわけで慌ただしく準備が始まってる広場の方へ、キュラキュラと履帯を響かせながら向かう。


◇◆◇◆◇


ドラガンの街の中央にある広場ではそこかしこに屋台が出て、人々が宴の準備に忙しく動いている。いいなぁ串焼き肉、美味そう、って言っても匂いしかわからないし…あ!でも【鑑定】


【鑑定】羊肉の串焼き肉(品質:まあまあ)


うん、これで美味しいかどうかは文字だけどわかるな…宴まだ始まらないしヒマだな。よーし!


「おばちゃーん、ここの屋台は空いてるの?」

「へ?あ、はい!そこは今ちょっと屋台主の手が回らなくて…」

「じゃあお手伝いしちゃいますね♪」

「はあ?…え、ちょっと!」


ミミムちゃんもログくんもヨークシャー師も広場を見て回りに行ったし、ここは俺が…ふっふっふ♪

戦車に話しかけられて引きつってるオバちゃんはほっといて、空いてるの屋台で…その辺に立てかけてあった円形シールドをコンロの下に置いてコンロの炭に火を点け。塩と…これまたその辺りの茂みに生えてたローズマリーみたいなハーブ草とニンニクを刻んで練りこみ羊肉に擦り込んでシールドを鉄板にして焼きはじめる。臭みのある余計な肉汁を落とすためによく焼いて…玉ねぎとその他野菜も一緒に…【鑑定】


【鑑定】羊肉の焼き肉(高品質)


「ふーん、いい匂いするじゃない」

「どうぞ、お味見を」


すっかり【念動】を手替わりに使うのに慣れたね。小皿に焼けた肉と野菜を乗せてフォークをつけて隣のおばちゃんに渡す


「ん!何これ…おいし」

「んっふっふっふ、さーいらっしゃいいらっしゃい『シールド焼き』美味しいよー♪」


◇◆◇◆◇


「何をなさってるんですか?」

「…毎回毎回予測不可能ですねトリーさん」


挨拶回りから帰ってきたベホミアさんとヨーキー師が頭を抱えてる。屋台は大盛況で羊肉も野菜もあっという間になくなっちゃったけど、本来の屋台の持ち主のおっさんが帰って来てくれて、肉も野菜も追加され、どんどん『シールド焼き』は振舞われる。ケモミミキッズも帰って来て隅でガッついてるね。うっしっし。


「うんめー♪ お代わり!」

「ぼ、僕も!」


おっさんにはこの後レシピを教える事で勝手に屋台使った事は許して貰ったし、久しぶりに料理出来て楽しかったしね。


「まあまあ、これが俺なりの宴の楽しみ方ですよ♪」

「まあ…楽しんで頂ければ良いんですけど…」


この後、助け出された鉱夫さん達や街の顔役の皆さん、ベホミアさんの知り合いの商店主の皆さんが屋台まで来てくれて挨拶したり、飛び入り参加したハーフリングの楽士さんの楽しい演奏があったり、『落盤事故があったけど無事に救助出来て良かったね♪』のささやかな宴のはずが意外な盛り上がりで夜遅くまで、みんな飲んだり食べたりして大いに騒ぎました…なんか忘れてる気がするけどまあ良いか。


[現在のステータス]

Name:トリー

種族:戦車

性別:♂

レベル:11

Type: 【III号L型】、95式チハ

HP:250/290

MP:160/280

STR:215

INT:180

DEF:225

SPD:150

LUK:20

FUEL:81/390

兵装 主砲:68/84 機関銃A:2004/3500 機関銃B:1980/3500 スモークディスチャージャー:3/3

装備 ゴム貼り履帯


魔法:修理・補給、念動、補助魔法《初級》、攻撃魔法《初級:火・水・氷・風・土・雷・聖》、回復魔法《初級》、錬金術《初級》、空間魔法《初級:収納》

技能:簡易鑑定、周囲索敵、改造・パーツ召喚、魔力感知、障壁、身体強化

耐性:耐火、耐熱、耐冷、耐衝撃、毒無効、麻痺無効

称号:渡来人、交渉人、冒険者(仮)、中級ハンター、料理人《初級》


ジンギスカン食べたくなっちゃった。

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