プロローグ
公平になるように……
初めは、誰にとっても公平になるようにとその籠は人の手が届かない高さに括り付けられた。
305㎝
ネイスミス博士がバスケットボールというスポーツを発明した時には、
だが高さは、人に挑戦の意志
初めは、誰の手にも届かないように、その籠は高いところにくくりつけられた。
身長の高い低いでプレイに有利不利がでないように、公平になるようにと2階の手すりにくくりつけられたバスケット。それがこのスポーツの起源。
その日から、305センチの高さにあるそのかごに向かって人類のチャレンジが始まった。
音。
あらゆるモノに音がある。
森羅万象、動くモノから音を発し、生ずる。
代表的な音。
学校の体育で体験し多くの人に馴染みがあるが、多くの人にとってはそれ以上を知らないスポーツ。
バスケットボールと聞いて、思い浮かぶ音とは何だろうか?
まず、
『貴方はバスケットボールというスポーツを知っていますか?』
そう質問したら、日本人のほとんどが知ってると答えるだろう。
学校の体育でやったことがある、バスケ部に入っていた、友達がバスケ部だった…そのように答える人が山のようにいるに違いない。
だが、プロバスケットボールを知っているかどうかを質問したとしたら、多くの人が口を閉ざしてしまうだろう。
NBAを観ていた、と過去形で語る人は多いが今も変わらぬ情熱で観戦をしている人は多くはない。そして、最近のバスケットボールはレベルが下がったね、なんぞと言う人はまず間違いなく今のNBAを観ていないことが確実だ。