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プロローグ
人形は暗殺者だった。
人形にとって、それは生きる意味だった。
人形はそれ以外を知らなかったから。
何も考えず、ただ言う通りにしていれば生きていられたから。
人形にとって、それは当然の事だった。
生きるために。
死なないために。
それだけをしていれば、どれだけ才能が無かろうと、強くはなる。
それで、狙われる事もあった。
でも、それをやめる事だけはしなかった。
それが、自分のすべてだったから。
言われた通りに行動していれば、生きられるから。
ただただ言う通りに。
すべてを。
歩けと言われたら歩き、走れと言われたら走り。
死ねと言われたら死ぬ。
人形は、人形以外の何者でもなかった。