入学式でハプニング
ここがわたしがこれから通う高校……でっか!
予想以上の大きさにわたしは固まってしまっていた。こんなに大きかったら迷子になっちゃうよ…
そんなことを考えているうちに、入学式まで時間が残り僅かになってしまっていた。
「うっそ!わたしここに30分以上立ち止まってたの!?すっごい迷惑じゃん…恥ずかしい…」
そんなことを気にしてる場合ではないけれど、やっぱり恥ずかしい。
というか…
「体育館どこ!!」
沙羅ピンチ。
そこに…
「おーい!そこの地味子ちゃん!大丈夫?」
地味子?誰のことだろう。
「そこのあなたのことよ!」
「へ?わ、わたし!?」
「そー!あなた以外に誰がいるのよ!」
はぁ…そうですね…確かにぼーっとしすぎて周りには誰もいませんが。
「わたしは地味子って名前じゃなくて幸村沙羅です。」
「そりゃ失敬!あたしは高坂愛莉。よろしくね、沙羅!」
なんかこの人友達になれそうだ…どことなく友香に似てる。
「よろしく、愛莉。」
「おう!で、沙羅、あたしら入学式に遅刻するよ?」
「はっ!そうだった!体育館の場所が分からなくて…」
「そうなの!?じゃ一緒に行こ!ほら、走ろ!」
「あ、うん!」
愛莉…足速いっ!わたしも闇龍の中じゃ一番速かったけど愛莉もわたしと同じくらい速い!
そんなことを考えながら走っていたら…
ドンッ――
「うわあ!」
「うおっ」
人にぶつかってしまった…
「す、すいません!ちょっと考え事してて…」
「チッ…前見て走れよ。」
「うわあぁぁぁ!!」
な、なにっ!?
「ゆ、悠希が女の子と話してる!しかも前見て走れよ。だって!優しい!やばいぞ、今日嵐だ!」
「確かに、珍しいな。」
「良くないことが起こりそうだね~」
「遊、睨むのやめなよ。」
「だってよ、秋良、こいつ悠希にぶつかったんだぜ!?このままでいいのかよ!?」
「悠希が何もいってないんだからいいんじゃないの。」
な、なにこの人たち…
はっ!とりあえず入学式!
「本当にすみませんでした!あの、入学式に間に合わなくなるので失礼します!」
「え?あ、ちょっと?君ー?」
「あーあ、いっちゃった。にしても…地味子だったねぇ…」
「地味子だったな。」
「地味子だな。」
「おい、お前ら、俺らもいくぞ。」
――これが、沙羅と悠希の出会い。このあと、まさかあんなことになるなんて…
☆☆☆
――入学式終了――
な、なんとか入学式には間に合った…よかった…
「沙羅ギリギリセーフだったね~」
「ほんと、危なかったよ…」
今はクラスに行くためにクラス発表を見に行ってるところ。
しかし、この二人…人混みに紛れるのがいやでみんなよりも二メートルほど後ろにいる。
はずが…
「あ、愛莉、わたしたち同じクラスだよ。」
「ほんとだ、やったね。じゃあ改めて、これからよろしく!」
「おう、よろしく!」
とんでもなく目がいい二人はここからでも自分たちのクラスが見えてしまうのだった。
「じゃ、行こっか。」
「うん、4組かぁ…階段とトイレ近いね。ラッキー」
「そうなんだ、やったね。」
――このクラスでまさかあぁなるとは…




