ちょっと小話2
夕霧と友達になってから数日後――
わたしの下駄箱に1通の手紙が入っていた。夕霧と仲良くすればこうなることは予想できたので驚きはしなかったが、今時こんなことをする人がいるのだなと思った。
手紙のないようはこう。
幸村沙羅へ
放課後、体育館裏へ来なさい。
なんともありふれた呼び出し文だ。
しかも体育館裏って…笑える。愛莉のところには手紙が入っていなかったのを確認して、そのあとは何事もなかったようにすごした。
――放課後
わたしは今体育館裏にいる。男を用意していても一人で相手できる自信があったから誰にも言わずに来た。
「あら、きたのね、幸村沙羅。」
「呼んだのそっちだろ。」
こいつ馬鹿なのか。
「まあそうね。本題に入るわ。いいこと?夕霧の皆様はあなたみたいなみすぼらしい人間が関わっていい方じゃないの。高坂さんみたいに可愛くて美人ならともかく。そもそも高坂さんがこんな地味子と仲良くしているのも不思議だわ。あなた、脅したりしてるんじゃないの?最低ね。」
「言いたいことはそれだけ?じゃ、わたし帰るから。」
「なっ!ちょっと待ちなさいよ!二度と夕霧の皆様に近付くんじゃないわよ!?分かった?」
「そんなのあんたに決められる筋合いはない。わたしはわたしのやりたいようにやる。」
「っこの!あなたたち!やってしまって!」
この女がそう言うと、物陰から数十人ほど男がでてきた。
「ほんとに好きにやっちまっていいんだな?」
「えぇ、構わないわ。」
「お嬢ちゃん、とんだ災難だったなあ。」
「ま、俺らと遊ぼうぜ。」
下品なやつら。不良でももっとましだぞ。
「いっちょいくか!」
そう言ってわたしの腕を一人の男が掴もうとした次の瞬間――
男たちは全員気絶していた。
「なっ…この人数を…一人で…しかもこんな一瞬で…!」
そう、沙羅は一瞬で男たちを全員倒してしまったのだ。
だてに闇龍の総長やってたんじゃないっつーの。
「今回はあんたは多目にみてやるよ。二度とわたしの前に現れるな。いいな。」
「…は…はぃ…」
あまりの恐怖に沙羅を呼び出した女はガクガク震えながら逃げていった。
「あーあ、高校ではおとなしくしてようと思ってたのになぁ…ま、しょうがないよね。正当防衛だし。」
――それから沙羅を悪くいったり、呼び出したりする人はいなくなった。




