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EVER GREEN  作者: 香澄かざな
プロローグ
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プロローグ

2003年から2007年に自サイトで掲載していたものの写しです。多少加筆修正するかも。

 なにがなんでも絶対もどってくる。

 もし泣かしてみろ。どこにいても駆けつけて、一発ぶん殴ってやる。


 だから――



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


「子どもが言ってくれる」

 先刻までは騒々しかったはずなのに一人減り二人減り、今ではたったの二人になってしまった。 

「ほんとよ」

 相づちをうつのは髪の長い女。出会った頃はやせ細っていて男か女かもわからなかったのに、今は白いワンピースを着て隣にたっている。

 顔を合わせては口論をして、時には言葉を重ねて。

「子どもの戯言なのにね」

 だからこそわかる。それは今まで見てきた中でもっとも晴れ晴れとした表情だった。

「でも、信じてみたい。確証なんかないのにね」

 何故。時はこんなにも優しくて。

「行くのか?」

「もちろん」

 何故。時はこんなにも残酷なのだろう。

「だからお願いね」

「約束した覚えはない」

 顔を背けて固い声で告げた。

「知ってる」

 表情を見なくてもわかる。きっと彼女は笑っている。

 頼む。これ以上、口を開かないでくれ。

「お願い。あの子を――」

 



 それは今から五年前の出来事。

 かくして物語は紡がれる。

ずいぶん昔のものですが楽しんでいただけると幸いです。

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