4 待ってて。
……いつの間にか、眠ってしまったらしい。
エドワーズがリディアを庇い、三日。手当され、何とか一命を取り留めたエドワーズだが、舞台裏の屋根に潰された彼は出血が酷く、未だに意識は戻っていない。
この村の医者は少なく、診察所と呼べる物も一つしかなかったため、不服だがエドワーズは自宅での療養となった。
一人暮らしだと言っていたが、彼の家は想像以上に物が少ない。
彼がよく口ずさんでいた曲が流れるオルゴール、この辺りでは見ない花で作られた不細工な真新しい花束、それから、大きな姿見。生活に必要な物を除けば、彼の私物は本当に少なく見える。
ふと、姿見に映る自分の姿が目に入った。
贈名祭のときから変わっていない服装。元々教会の借り物で裾などがほつれていたが、さらにボロボロで薄汚れたように見える。首元の偽物の宝石もくすんでいる。髪もぼさぼさ。自分の顔を見ると、目元は朱く腫れて酷い顔だ。
とてもみすぼらしい。この姿をエドワーズが見たら、彼は笑うだろうか。……笑って、くれるだろうか。
「……ごめんなさい、エドワーズ」
全て、私のせいだ。血の付いた包帯を見て酷く、痛感する。でもエドワーズ、私絶対に諦めないから。
リディアは自分の出来る事をするために彼の手を優しく離し、教会へと走り出した。