クリスタル・ロード 0099 計画は・・・?
広場は店に飛び込み壊れた馬車、それに伴うケガ人有りで騒ぎが大きくなっている。
何とか死人は出なくて済んだらしい。
子供の泣き声が聞こえる、緊急とはいえ子供を投げてしまったが、無事だよな?
探すと店の陰で大人に宥められていた。
何とか無事の様でほっとする。
今のは自分を狙ったのか? その為にこれほどの事を?
皆を巻き込んでお構いなしか?
どこにいるんだ、あいつらは?!
探していると急に腕を掴まれ、引っ張られた。
「こっちに!」
女の声?
路地まで引っ張っていかれると、ミミーさんだ。
「ふう、間に合ってよかった」
「さっきのあの妙な感じ、時間が間延びしたようなのは何かやったのかな?」
ミミーがやった事なのか?
「そうよ、高速化呪術! 」
「でも館に向かったんじゃなかったのかな? よくタイミングが・・」
「私たちが狙われてるのはわかってたのよ、特にネビィがね」
「ええ? なんで?! 何も言ってなかったのに」
「その・・、狙われるよって師匠から脅されてたの、さんざん・ね」
「ああ、あの人に?」
「だからいつ来ても良いように身構えていたから、でもうまくいって良かった!」
そうか、それで・・・高速化とはね・・・ 。
「助かったよ、ありがとう」
「あ、まだ狙われてるんだった、早く館に行こう!」
腕を引っ張られる、そうか、また巻き添えを出してしまう、離れないと。
広場に衛士が集まっていた。
対応が早いな、警戒していたのかすぐにケガ人の手当てにかかっている。
領主が既に手配済みのようだ。
少し走って館に着いた。
ここなら取りあえず安心なはずだ。
「そういえば、聞くことがあったんだった 前に貰った災い感知の・・」
「ああ、それ言ってなかったね、たぶんあいつらはそれを無効化出来るよ」
ミミーは少し息が切れている。
「え?! 無効?」
「結界に近い技で、自分達の気配を消すんだ! 系統が近いから可能なはず」
「そうか、だから遺跡でも反応が無かったのか?」
「そうそう、ごめん 言うの忘れてたよ」
苦笑して両手を合わせる。
そこへ師匠のグラダナがやってきた。
「来たね ミミー、 あいつらが出たようだが首尾はどうだね?」
「師匠、ちゃんとやったよ 守れたし、死人は無しだ!」
「当たり前だ、その程度できなくてどうするね、それで捕まえたのかい?」
とたんにミミーは渋い顔になった。
「ちょ、 そこまでは・・・守るのに夢中で・・」
「やれやれ・・だね、 一人ぐらい何とかしなよ、まったく」
呆れたように言うのが、なかなか厳しい人だ。
「そう言わず、おかげで助かったので・・子供達も無事だったし」
自分だけでは死人が出ただろうと本気で思う。
「いいんだよ、この子はずいぶん鍛えたんだからその程度してもらわんと」
「む~~~~~~」
ミミーはむくれているが、師匠さんは少し笑っている。
領主の館の中が少し騒がしくなってきた。
『衛士がやられた』 と声が聞こえた。
「手を焼いてるようだね、どうにも厄介なやつらだ」
「あいつらの姿は見えなかったんだけど、どこに?」
「動結界の強力なのを使ってるんだろう、そいつを破らないとね、 さあミミー おいで、忙しくなるよ 書物の解読を進めないと」
襟首を掴んで引っ張って行かれる。
「ひ~~~ん」
「自分も見て良いですか、解読て気になるんで」
「おっと、君はこちらに来てくれるかな? 話が有るんだ!」
領主が来て声を掛けられた。
「じゃあ私らは解読を進めてるよ、領主さん、徹夜になると思うからよろしく!」
「ひいいい~~」
ミミーの悲鳴を後に、領主についていく。
前とは違い落ち着いた感じの部屋だ。
厚い絨毯が敷かれて、やや暗めで応接室だろうか?
大きめのテーブルを椅子が囲んでいる。
テーブルには地図が置かれていて、書き込みがある。
「さあ、掛けて! 説明しよう」
すぐに執事がお茶を持ってきて、テーブルに置いていく。
「あの遺跡で見つかった物が色々あってね、大収穫だよ! きみも知ってる事だがね
転移盤が有ったのであそこと直通にしたんだ、まずそれが一つ」
そうだ、転移盤で遺跡に即座に行けるようになった。
これからは馬車の必要が無い。
「だからあの入り口は塞ぐんだ、わが町の独占だ! 国王から承認済みだよ」
そうしないと他の領地から来てしまうしな、争いになりかねない。
あの黒信徒もだ。
「あと、君の見つけた武器や宝、様々な品物、その検分に手間取ってるがどれも非常に価値が有る、金銭より技術にね」
「更に書物だ! 今解読中だがかなりの有用な知識となる、驚くほどのね」
そうだ、しかも一部しか見ていないから後どれほどあるか・・
まだ貴族や軍部のエリアに達していないから、何が出てくるか?
かなり危険な物もあるのでは?
使い方を誤ると自分達さえ危険な何かが? あの住人が消えたのもそれのせいか・・




