クリスタル・ロード 0097 呪術訓練
朝、リーシャに杖の事を頼まれていたのを思い出した。
杖との意志疎通か・・・・ あの時はお宝の事を考えただけだったが、それでいいんだろうか? 話しかけるだけでいいのか?
杖を持って見つめる。
リーシャが杖を使って良いのか? 託していいのだろうか?
自分よりリーシャを守ってほしいと呼びかけるが・・・・・返事が無い。
『もし気に入らないなら、自分に電撃でもくらわしてくれ』
そう念じるが・・・・・・何事も無い。 いいんだろうか?
ではリーシャに少し貸すが、怒るなよ、な?
「ネビィ、起きた~?」
部屋の外から呼ぶ声がした。
ミミーのようだ。
まだ朝6時なんだが、ずいぶん早いな? ドアを開けると笑顔のミミーがいた。
「おっはよう! さあ畑仕事が始まる前に特訓だよ」
「朝から元気だね~」
朝が弱いわけではないが、妙に元気だなと調子が狂う。
「いいからいいから、早く行こう! ほら」
背中を押されて外へ向かう。 まあいいけどね
「はいはい」
「じゃあまず、呪術の基本! 結界から」
鶏小屋の前なので鳴き声が賑やかである。
ニワトリが餌をついばんで歩き回ったり、鳴き声を上げたりだ。
「あの・・もっと静かな場所の方がよくないかな?」
「ニワトリ、可愛いから良いの! 元気が出るし!!」
ニワトリ好きなのか・・・なんか意外だけどね。
「結界はね、呪文を描くか紙や木札なんかに描いたのを使って発動させるのね」
札を懐から取り出して見せた。
「事前に描いておいて使う方が手っ取り早いね、他人が描いたのでもいいし、自分でできると広い所でも効果的に張れるよ」
「この文字を真似して書けばいいのかな?」
「それだけじゃ今一つだね、魔法と似てて念を込めないとね」
「念・・と言ってもどんなふうに?」
「やってみようか? 私と一緒に言ってよ、いい?」
「わかった」
「~~~~~~~~~~~~~~、~~~~~」
「~~~~~~~ω~~~~、~~~~~ω~」
「違ってるよ、同じに言ってよ!」
「う、う~~~む」
「~~~~~~~~~~~~~、~~~~~~」
「~~~~~π~~~~~~~、~~~~~λ~~~」
「違うってば!」
「ええ~~~っ?」
微妙にややこしいんだがな? これ同じでないとダメなのか?
ニワトリの声が笑っているように聞こえて来た。
ちょっと黙っててくれないかな、鳥さん達。
「~~~~~~~~~~~~~~~、~~~~~~~」
「二人とも何してるの?」
ジョーイがカゴを持ち卵を集めに来て、ニヤついて見ている。
「修行よ、修行! 集中してるんだから邪魔しないでね!」
「そ~~お? もうすぐご飯だよ」
「ご飯の前に基本だけでもやっとかないとね、 ネビィほら、復唱!」
この人、呪術は向いてないとか言ってなかったか? なんか熱心だな。
「ほら、早く復唱! 大きな声で!」
「はいはい!」
朝ご飯に呼ばれるまで、基本訓練は続いた。
地味にしんどかった。
しかしあの黒信徒に勝つためには耐えねば、杖の使い方にも通じるらしいし。
朝ごはんは4人組も一緒に、外にテーブルを出して食べている。
温かく、いい天気なので爽快だ。
皆、お宝で金が入ったので何に使おうかと盛り上がっている。
武器はもうあるし、服を新調するかだとかアイテムや防具にするか、料理道具などと
言っている人もいる。
しかしあの黒信徒の問題は終わってないし、たぶんもっと大きな事が起きると
そんな気がする。
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