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クリスタル・ロード ~失われない大国の王を目指して~ 【22000PVを感謝します】  作者: 前田  裕也
2 目覚めの章

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クリスタル・ロード 0083  遂に書庫発見か?

 ふう


 皆、山ほど食べて満足だ。

しばらく寝ていたいが、そうはいかないか。


「そろそろ行きましょうか?」

フレアがかたずけ初めてみなが立ち上がり、伸びをする。


 「あ~、食った食った、  腹が苦しいな」

「ほんとね~ 満足~~ 」


 「ところでどっちへ行く? 上か?」

「この階層の反対まで行こう、それで見つからなければ上へ」


「その方がいい物見つかりそうですね」   

「そうか、それじゃ行くか」


 また皆で台車を押しながら通路を移動していく、今度は急いでだ。

「他のパーティは何をみつけましたかね~」


「財宝かな? それとも魔石や素材か?」

「運のいい所はそうでしょうね」

「それ、悔しいよね、ぜったい!」


「でもまだ先があるからな、下の方が良い物あるだろうし、これからだ」

「そうですよね~、 今回だってそれなりに良い物ですしね」


 そんなことを言いながら先を急ぎ、3時間近く歩くと様子が変わってきた。

通路や部屋が少し荒れているようだ。   


他のパーティの荷物らしきものが散らばっている。


 「何があったんだ? トラブルか?」

「そのようですね、では皆逃げたんでしょうか」


「それなら合流は無理か? 俺達も遺跡を出るか・・」


「ちょっと、これ!」

ジョーイが指さした先に血痕(けっこん)があった。


 血の跡が床に点々と続いている。


 皆で血痕を辿っていくと、大きな扉の前に着いた。

だが、扉が開かない。


 「何で開かないんだろ?」   

「ロックしてあるのか? 何でだろな?」


 ドンドンと叩くが、びくともしない・・壊すしかないのか?

 

「魔法でぶちかませば、壊れるとは思いいますけどね」

フレアがドアをコンコンと叩きながら言うが、遺跡を壊すのは忍びない。


そんなことを言って皆で考えあぐねていると、ドアがゆっくりと少しだけ開いて隙間から目が見えた。


「「「「「あ!」」」」」


「助けが来た!」

そんな声が聞こえた、他に人がいるようだ。


 ドアが大きく開いて数人が見えた。   

「あなた達、あれを見なかった?! おかしな魔物を!」


 ケガ人が奥に二人いたので、取りあえず皆入ってドアを閉めた。

そこは書庫の様で、本や巻物などがぎっしりと並んでいる。

本来の目的の場所である、内心大喜びだが黙っておく。


「ポーションを全部使ってしまって・・」

それで怪我が治っていないので、こちらの物で治療をしておく。


 「これでいいですね、しばらく休めば楽になるでしょう」

「すまないな、ここに閉じこもっているしかなくて、もうだめかと思った」


 3人が負傷して、あと3人がドアを守っていたが動けなかったか。

彼らは見つけたお宝を、逃げる途中で捨ててしまったそうだ。   


 「あら、もったいないですね」

「そうは言っても必死だったから・・・」


「無理もないだろ、仕方ないさ」

フレアとレフがそう言っているが、探しに行きたそうだ。


「宝よりケガ人を運ばないとな、ポーションで回復するだろうが退却だな」

グロフが退却路を聞きながらマップを確認している。


「ケガ人は台車に乗せるか、荷物の上だから乗り心地悪いけどな」


「他のパーティはどうしたのかしら? あなた達見ませんでした?」

「自分達は見ていない、ここはずいぶん広いらしくて・・」


「俺達もそうだったからな、バラバラになってるな」   


ここの魔物は普通と違うし(美味いけど)、自分たちの見つけた特別な武器が無いと

かなり厄介な相手だろう。


だとするとたいていのチームは撤退しているかな?



書庫の位置はしっかりと記録しておいたし、これでとりあえずの目的は果たした。

お目当ての書物があるかは後の事だ。



部屋を出るとき彼らは怯えていたが、自分達は魔物を倒したというと驚いていた。

「だから大丈夫、落ち着いてついて来て」




 そしてしばらく歩いていると、現れた、 その魔物らしきのが。



 


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