クリスタル・ロード 0081 一段落して肉探し
観客席に入ってから階段を上がり、出口へと走る。
通路へ出ると『外へ』の表示と思われるものを見つけたので、それとは反対へ向かうべきだろう、ここの担当職員が使っているはずだから。
そちらは目立たないか狭いか、客用ではないのだから地味なはず。
通路の分岐でそれらしいところを探し、次の分岐やドアを見る。
清掃用具や、小物、書類の倉庫はあるが肝心の場所が無い。
しかしふと思ったが、制御室から会場が良く見えるなら逆も可能なはず。
階段を上がるときそれらしき場所が見えなかったから・・・反対側か?
ではそちらへ行かないと、急いで向かうが何しろ広い所だ。
反対側まで回り込むのが、遠くて大変だ。
200mはあるだろうか、もっとか? カーブを回って直線へこの辺のはずだ。
職員用でそれなりに目立つ表示があるはずのドアは?
どこだ? この辺にあるはず・・?
先に少し大きな表示があった、あれか?
両開きの厚めのドアと、それらしき表示でわかった、あれだ。
開けようとしたが、鍵がかかっているのか動かない。
大きなレバーが付いているので引っ張ったり回したりしていると動いた!
ドアが手前に開き、中が見えた。
その向こうに闘技場が見える。
操作用の卓らしい物がある、これをどうにかすればいいはず。
しかし、どれだ? 卓を見ても古代語らしく読めない。
適当に動かすか、と、卓に触れたとたん操作のイメージが現れた。
あの大きな魔物?の、止め方や起動の仕方が閃いた。
赤いおおきなボタンを押すーーーー そうだ、これだ。
『緊急停止』 卓の真ん中、上についているのを押すと、ベルが鳴り明かりが瞬き、あれが止まった。
「ふう、良かった」
急に止まったため、レフやグロフがあれから落ちそうになってぶら下がるが、何とか無事なようだ。
フレア達が建物から恐る恐る顔を出して見つめているので、手を振って合図した。
ここは少し広い部屋となっていて、暗めの照明だが卓がぼんやり光っているので
操作に支障は無く、闘技場が明るく見える。
椅子に座って卓を見ていると他の操作もわかってきた。
闘技場の扉は・・・これだろう、この小さなレバーを動かすと、開いた。
ふう、ここの仕組みが大体わかった、ここを壊さなくて済んだしあのでかいのも使えるはずだ。
疲れた・・・ 。
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いつの間にか居眠りをしていたようだが、4人と合流できた。
あの大きなのは止まったままなので、魔物ではなくからくり仕掛けのようだ。
自分たちの運んでいた荷物を見つけられ、更に少し探してるうちに皆空腹となった。
そういえばしばらく食べていない。
探索に夢中で忘れていたが、皆で食事とする。
栄養食や干し肉があるが、やや味気ない。
ここには食料は無いのだろうか? あったとしてももう食べられないかな?
しかし魔物はいたので、食料はあるのではと思うが・・・どこだろう。
閉じ込められているなら食料があるはず、出入りできるところがあるのか?
それに魔物が遺跡を荒らしていないのも気になるところだ。
もしや、飼われていたのか? 古代人に・・・・しかもまだ生きているとは。
飼育する機能が生きているのだろうか?
「魔物をとらえて食べましょうか?」
ふいにフレアがそんなことを言い出した。
「あ、いいね! 焼肉久しぶり~」
「そうだな、栄養食程度では物足りん、せっかく魔物がいるしな」
ジョーイ達まで言い出した、もっともなんだけどね。
今までお宝を探すのに夢中で、魔物は置いて来てしまった。
肉だけでも回収しておけばよかったのだ。
皆通路に座り込んでそんなことを言ってぼやいている。
あれから魔物に遭遇していないから肉も無い、こんな時に限って現れない。
「来ませんねえ、もう!」
全くだ、全然来ない、どうなっているんだ!
「よし、宝さがしはひとまず置いて、魔物を探して肉を得よう!」
グロフがそんなことを言い出したが、皆賛成した。
「肉だ! 焼肉パーティだ!」




