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クリスタル・ロード ~失われない大国の王を目指して~ 【22000PVを感謝します】  作者: 前田  裕也
2 目覚めの章

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クリスタル・ロード 0061  戦力アップ色々

 帰宅して父さんに情報集めの件で報告すると、全て記録しておくように言われた。

袋やろうそくの残りなど、持ち帰ったので整理し保管しておく。

これで行方不明がまた一人か。

この街に何が起こっているのだろう。

う~~~~~~~~~む


 ====================



「あの女の人、誰?」

リーシャから家の前で突然聞かれた。

「あれ? 言ってなかったかな、露天商のミミー・ムーアさん、訳あってうちで働いてる」   

「・・・・聞いてない」

「うちの父さんを通して衛士隊にアイテムを卸してるんだ、それの製作をここで」

「そう・なんだ」

「魔法塾でも売るから、ここだと都合良いしね」

「わかった」


 何か会話に妙な感じがあったが、まあいいか?


 「そうだ、リーシャに相談があったんだけど・・」

ポーションを固体化して軽く、携帯しやすくする方法を提案してみる。

「固める方法? パンにしみ込ませて乾燥とか?、小麦粉やハチミツで固めるのはどうかな?」   

なるほど、それなら袋や箱に入れて持てるか、落としても問題ないな。


 「食べるポーション? 面白い考えだね、・・ならケガには包帯として巻くポーションや、絆創膏(ばんそうこうポーションなんてのは?」

「そうか、出血には成分が溶けて染みこむ、打ち身には少し濡らせばいいか」

「うんうん、試しに作ってみようか?」

リーシャが乗り気で機嫌よくなってきた。

「頼めるかい、経費と報酬出すよ」

「材料費だけでいいよ、前にお土産もらったし」


 地味な事ではあるが、戦いの準備が必要な気がするのだ。

この街が、きな臭くなってきたようだし、これが売れたら他の資金にもなるし。

これ出来たらギルドや衛士隊に売り込むか?


「あ、ネビィ、ネビィ♪ ちょっとちょっと」

畑仕事をしているジョーイに呼ばれた。


「あのね、前に話した私の弓の複製の事だけど、この街の工匠(こうしょう)でもなんとかできるんだって、でも許可を貰えって言われたけど」

「ああ、やっぱり匠の誇りがあるか、そうですよね」

「だから手紙出しといたよ!」

おお、行動が早いな。

「なら許可はまだでも、代金は用意しておきますから」

「え~ 出してくれるの? いいの~?」   

「自分が言い出した事なので」

「やった~、 気前いい~ !」


これも戦力アップの為の投資だ、量産出来ればなお良いけど・・無理かな?

 

 「それと矢に付ける爆弾類、皆で造ったよ、細身だから飛びやすいのが」

「じゃ試し打ちをしましょう」

「畑仕事が終わったらね」



========================


 魔法塾のある日は、魔法の練習をする。

リーシャはすでにいくつかの習得をしているし、レベルを上げている。

自分はとりあえず体や武器の強化魔法から始めて、投擲の制御や浮遊をしようと思う。   


 魔法使いの専門家は魔力が桁違いで直接魔力を使っているが、自分にはそんな力は無いのであれは無理だろう。


「ネビィ、魔法が使えるようになってきたね」

魔法塾での練習中に先生(リーシャの母さん)からそう言われた。

「剣術もずいぶん出来るしね、今日は敵役をやってもらえるかしらね?」

「敵役?」

「剣士と戦う練習を生徒にさせたいから、敵の役をねしてもらいたいの、

お互いケガの無い様にシールドを掛けるから大丈夫よ」

「はいはい」


 「フレア、まずあなたからね」   

「え、でも、子供相手だと少しやりにくいですが・・・・」

「この子、剣術はかなり強いよ、大人顔負けだから遠慮いらない!」

にっこりと先生は言う、まあ付き合い長いから、知ってるか。


「他の人達ともしてもらうから、今日は少ししんどいと思うけどよろしくね~」


  少しじゃなかった。

大夫しんどいですよ、先生、子供の体なんですよ。


「みんな、魔法担当だからって、いつも後衛とは限りません、魔物などに飛び込まれることも有りますから、接近戦も出来るようにです」


 こちらはどんな武器を使ったって良いと言われ、剣の他、父さんのからくり武器も使って襲う側だ。   

何だか悪役になった気分である。


 「みんな~、今日は練習ですけど実戦なら気が緩むと死ぬんですよ、だからお互い本気を出してください、私がシールドを張っていますから~」


そう言われ、仕方なく本気を出します。




最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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