クリスタル・ロード 0061 戦力アップ色々
帰宅して父さんに情報集めの件で報告すると、全て記録しておくように言われた。
袋やろうそくの残りなど、持ち帰ったので整理し保管しておく。
これで行方不明がまた一人か。
この街に何が起こっているのだろう。
う~~~~~~~~~む
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「あの女の人、誰?」
リーシャから家の前で突然聞かれた。
「あれ? 言ってなかったかな、露天商のミミー・ムーアさん、訳あってうちで働いてる」
「・・・・聞いてない」
「うちの父さんを通して衛士隊にアイテムを卸してるんだ、それの製作をここで」
「そう・なんだ」
「魔法塾でも売るから、ここだと都合良いしね」
「わかった」
何か会話に妙な感じがあったが、まあいいか?
「そうだ、リーシャに相談があったんだけど・・」
ポーションを固体化して軽く、携帯しやすくする方法を提案してみる。
「固める方法? パンにしみ込ませて乾燥とか?、小麦粉やハチミツで固めるのはどうかな?」
なるほど、それなら袋や箱に入れて持てるか、落としても問題ないな。
「食べるポーション? 面白い考えだね、・・ならケガには包帯として巻くポーションや、絆創膏ポーションなんてのは?」
「そうか、出血には成分が溶けて染みこむ、打ち身には少し濡らせばいいか」
「うんうん、試しに作ってみようか?」
リーシャが乗り気で機嫌よくなってきた。
「頼めるかい、経費と報酬出すよ」
「材料費だけでいいよ、前にお土産もらったし」
地味な事ではあるが、戦いの準備が必要な気がするのだ。
この街が、きな臭くなってきたようだし、これが売れたら他の資金にもなるし。
これ出来たらギルドや衛士隊に売り込むか?
「あ、ネビィ、ネビィ♪ ちょっとちょっと」
畑仕事をしているジョーイに呼ばれた。
「あのね、前に話した私の弓の複製の事だけど、この街の工匠でもなんとかできるんだって、でも許可を貰えって言われたけど」
「ああ、やっぱり匠の誇りがあるか、そうですよね」
「だから手紙出しといたよ!」
おお、行動が早いな。
「なら許可はまだでも、代金は用意しておきますから」
「え~ 出してくれるの? いいの~?」
「自分が言い出した事なので」
「やった~、 気前いい~ !」
これも戦力アップの為の投資だ、量産出来ればなお良いけど・・無理かな?
「それと矢に付ける爆弾類、皆で造ったよ、細身だから飛びやすいのが」
「じゃ試し打ちをしましょう」
「畑仕事が終わったらね」
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魔法塾のある日は、魔法の練習をする。
リーシャはすでにいくつかの習得をしているし、レベルを上げている。
自分はとりあえず体や武器の強化魔法から始めて、投擲の制御や浮遊をしようと思う。
魔法使いの専門家は魔力が桁違いで直接魔力を使っているが、自分にはそんな力は無いのであれは無理だろう。
「ネビィ、魔法が使えるようになってきたね」
魔法塾での練習中に先生(リーシャの母さん)からそう言われた。
「剣術もずいぶん出来るしね、今日は敵役をやってもらえるかしらね?」
「敵役?」
「剣士と戦う練習を生徒にさせたいから、敵の役をねしてもらいたいの、
お互いケガの無い様にシールドを掛けるから大丈夫よ」
「はいはい」
「フレア、まずあなたからね」
「え、でも、子供相手だと少しやりにくいですが・・・・」
「この子、剣術はかなり強いよ、大人顔負けだから遠慮いらない!」
にっこりと先生は言う、まあ付き合い長いから、知ってるか。
「他の人達ともしてもらうから、今日は少ししんどいと思うけどよろしくね~」
少しじゃなかった。
大夫しんどいですよ、先生、子供の体なんですよ。
「みんな、魔法担当だからって、いつも後衛とは限りません、魔物などに飛び込まれることも有りますから、接近戦も出来るようにです」
こちらはどんな武器を使ったって良いと言われ、剣の他、父さんのからくり武器も使って襲う側だ。
何だか悪役になった気分である。
「みんな~、今日は練習ですけど実戦なら気が緩むと死ぬんですよ、だからお互い本気を出してください、私がシールドを張っていますから~」
そう言われ、仕方なく本気を出します。
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