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クリスタル・ロード ~失われない大国の王を目指して~ 【22000PVを感謝します】  作者: 前田  裕也
2 目覚めの章

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クリスタル・ロード 0056  領主からの依頼

 「ミミー・ムーア です、よろしくね!」


と、ずいぶん気楽そうに混じった露天商さんで、4人の冒険者を始めリーシャにもやや疑問を持たれたようで、一同「?」の表情だったが本人が意外に真面目に畑仕事等をこなしているので、すぐになじんだ。


「でもここにいても、いずれあのお婆さんにばれませんか? 魂を追う技があるのでは?」

「ふっ そこなのよ だからこそ・ね」


そう言ってニヤリとする。


「これほどの敷地があれば、3重の結界が張れるのよ、 ここに出入りする人は大体限られているしね、他の人を締め出すようにすればいいだけ 特にあいつを! 」  


「うちのお客を締め出さないようにしてくださいよ」

「もちろんよ、私が見張っておくから任せて~」


ホントかなあ? ずいぶん調子いいけどな。


 まあ、畑仕事の他、魔法アイテムの作成もするそうで、父さんへ納入と魔法塾での

販売を続けるから生活には困らないか、泊まる場所は有るし。


 「そういえば、結界? それは馬車にかけることはできますか? それに外したりは自由にですかね?」

「私がいれば自由だけど、他の人なら魔石を使って仕掛けしないとね、登録を」


「いくらかかります?」

「タダにしとく! (かくま)ってくれたお礼 ♪」   


「じゃ、お願いします 考えている事があるんで」

「あ、冒険者になるとか、商人で一旗あげようとかね?」


「やっぱりわかります?」

「男の子ね~ 、でもいい事よ、無茶しなければだけど」


 馬車の修理や補強はある程度済んでいるし、あとは装甲など戦闘に備えることだ、結界があればなおいい。

装甲の部品は鍛冶屋に発注してあるから、数日でできるだろう。

なにせ盗賊や魔物の事があるからな、丈夫にし過ぎってことは無い。


 そして冒険者登録は済んでいるので、ギルドの仕事を受けられるのだ。

問題は仲間だが、あの4人組グレン・グリフが付き合ってくれるといいけど。  


 「ああ いいぞ、なあ?」

「冒険者デビューか、いいとも、一緒に出てみるか?」


畑仕事の合間に聞いてみたら、快諾を得た。


「へえ、登録したんだ、いよいよね」

「問題はネビィのお父様の許可ね、私たちの疑い事も含めて・・・」


疑いとは、4人が魔物を引き込んだのでは? ということだ。


 「それに関して、少し試したいことがあって・・ 結界、知ってますよね?」

「結界魔法ね、 使える人はごくまれですど」  


「姿を消せるだとかな」

「使える人が見つかったので・・」    


「「「「え!」」」」 4人が驚く、狙い通りである。


 その晩、許可をもらおうと父さんに話をする事に。


「よし、いいだろう!」


こちらも快諾を得る。

良いワインを飲みながら上機嫌である、事前に用意しておいたのは秘密だが。


「あの4人の疑いは、ほぼ晴れとるし、お前の冒険者登録したしな、丁度よい」

「あの人達についていてもらえば安心ね」


母さんも賛成してくれるので、問題なさそうだ。

「簡単な獲物から試すよう、頼んでおこう、それでいいな?」


 これで4人組の冒険者復帰もできる。   

しかし話はこれだけではなかった。


 「そうだ、以前にお前が仕留めた狼の件だが、あれを言っておくか・・」


ああ、不名誉な噂になってしまった、あれですか?


「これは機密なんだが、実はな、あの狼の胃からな加工肉が出てな・・・」

「加工肉・とは?」


「ハムやソーセージ、それに焼き魚も」

「え?」  狼が?


 「つまり、餌を与えられていたらしい、 食料を採られたという報告は無いしな」


与えられて?  飼われていた? 誰に?


「問題はそこだな、あれほどの数をどこで、そして誰に?だ」   

「街に運び込むのは無理・・ですよね?」


「検問があるからな、あの数を入れるリスクだと割に合わんだろう」


 すると街で飼われていたと? つがいの子供を持ち込んで増やしたか?


「その件も含めてな、領主がお前に会いたいと言って来たぞ!」

「は? 領主?」


領主とはこの街の一番上の?


「あら、領主様が?!」

母さんも驚いている。


「お前の手柄だからな、それに衛士テストの件でもお()め頂けるそうだ」


 「あらあら、それじゃいい服を用意しないと!」

「抜かりないぞ、もう用意してある」   


どこから出したのか、大きめの箱を開けると服が出て来た。


「明日行くからな、用意しとけ!」


なんて急な話だ。



      ******************

 

 着慣れない礼服で領主に謁見(えっけん)(たまわ)るが、礼儀などろくに知らないけど。


 「やあやあ、来たね 凄腕(すごうで)の息子さん! 噂は聞いてるよ!」

「始めまして、ネビィです」


 領主様は二枚目(イケメン)で長身、細身だが逞しさもあるし気さくで上品、見た目は理想的だろう、ちと憎らしい。


「まあ硬くならずに話そうじゃないか、座って座って」

立派な部屋の応接室で、3人で大きな円卓に付いた。   


「実は君に特別な仕事を頼みたい、腕を見込んでね」


領主は声をひそめてそう言った。




最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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