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クリスタル・ロード ~失われない大国の王を目指して~ 【39000PVを感謝します】  作者: 前田  裕也
1 迷いの章

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クリスタル・ロード 0042  休憩中

 対戦者の二人は倒れている、が、命に別状はなくゼイゼイと荒く息をしているが意識はあるようで、さすがはベテランか。


ゴーレムは両方が砕けて粉々となっているので、引き分けだろうか?


 大木が倒れてしまったが,ケガ人は無く、観客達はシールドのおかげで守られた。

でも引き分けでは()けが成立しないので、別の意味で倒れた人等がいるのは仕方がないか。


 「あ~、 あせった」  「ほんと」

これはレフとジョーイ、冒険者なので荒事には慣れている。


リーシャは?  

「大丈夫、びっくりしたね」 と笑う。

やはりこの娘は、あの母の子だ。   


 倒れた二人の対戦者は観客によって木陰に運ばれて介抱されている。

旗や団扇(うちわ)で仰がれたり水を与えられ、ようやく息が整ったようだ。

壊れたゴーレムは台車に乗せて隅に集められ、片づけられていく。


「二人とも、協力ありがとうね」

先生がフレアとBランクさんに言う。


「いえいえ、この程度は当然です!」

フレアが誇らしげだ。


 Bランクの男は黙ってうなずく。

寡黙な人のようで、こちらからお礼を言っても 「ああ」と返す程度だ。



 一段落なので少し休憩となって、リーシャはお菓子を用意に行った。

戦いによって地面がだいぶ荒れているので、自分とレフとジョーイの三人で整地をする事に。    

あの二人は仕事中のはずなので文句は言えないのだ。

 

 作業をしながら、倒れた大木を見ると、今までは気付かなかったが栗の木で、実が()っていて当然イガである。

トゲがあるので、これは当たらないで良かった 悲惨なことになったところだ。


 もう食べられそうな実もあるので、あとで集めよう 栗のケーキができる。

お菓子にも使えるし、木が倒れているので採りやすい。


でもこの木はもう駄目だろうか? 枯れてしまうのはもったいないので魔法で何とかならないだろうか? 後で相談してみよう。


 そんなことを考えていたら、リーシャがお茶菓子を持ってきて配り出した。

皆、休憩だ。   


  

---------------------------------- 休憩中 --------------------------------------


 

ここで今までの事を(まと)めさせていただきます。

取りあえず登場人物を


 

主役  ネビィ 別世界からの転生者、転生元の記憶をほぼ失っている。

        こちらの少年の体に入ったようだが、少年の元の魂は行方不明?

        記憶は受け継がれているため、両親など気付かずか?

        転生以前から父に剣術を仕込まれている(らしい)


父   グラブ この街の東区衛士隊長 通称「歩く凶器」

        妙な武器を造るし、息子に使わせる 武器マニア


母   サラ  薬師  ポーションなどを自宅で精製、販売している



リーシャ    ネビィの幼馴染(おさななじみ)でご近所さん    

        パンやお菓子造りが得意


リーシャの母  しばらく病気で伏せっていたが全快し、魔法塾を始める

        元Aランク冒険者で、攻撃的魔法が得意


リーシャの父  いるはずだが現在まで登場せず



4人組(冒険者) パーティ名 グレン・グリフ 

        レフ    一応リーダー、剣士

        グロフ   真面目な槍使いで実質のリーダー、大男

        フレア   元貴族のお嬢様で魔法使い、訳ありで冒険者へ

        ジョーイ  元気な娘で機械式(からくり有り)の弓を使う



ギルド長   元旧冒険者の筋骨たくましい大男 

   


アイリス   ギルド長の姪、 幼くしてDランク魔法使い

       父は遠方で、母は隣町で仕事の為ギルド長に預けられている。



ジャンヌ・ダルク ネビィが勝手につけた名で本名ではない

         ギルドの受付、長身で(たくま)しい女性、元弓兵か?



露天商  ミミー・ムーア 怪しげな魔法アイテムを扱う商人

             古代魔法に詳しいらしき謎の人物

             なぜかネビィに目を付けている



この街について      高い塀に囲まれた商業と冒険者の街で、通常魔物は街に入れず

             街の外でも近くならさほどの危険は無い

             野犬やスズメバチ程度の危険性    

             手を出さなければ問題ない程度



----------------------------------------------------------------------



 整地は大体終了して、皆、座ってお茶菓子で一休み くつろいでいる。

レフとジョーイもちゃっかりと(もら)って休んでいて、観客たちもこの後にまだ試合があると知って解散せず、屋台からパンなど買って食べている。


 次の対戦に関して先生に聞きに来て、対戦者を見ている人もちらほらと。

たぶん賭けに関しての予想の為だろう。


良いのだろうかと思うが、先生は放っておいている。


 ()びていた前対戦者は少し回復し、起き上がってお茶を飲んでいるので問題ないだろう。    

現役冒険者なのか体力のある人達だ。


 フレアは休憩中でも視線はBランクのあの男性から目を離さない。

睨んでるわけではないが、完全にライバル視と思われる。

相手は涼しい顔をしているのだが。



 「さーて、それじゃそろそろ始めようか」

先生は立ち上がり、伸びをする。


「なんだか観客にずいぶん期待されてるようだけど、二人とも対戦でいいかしら? 他の事でも私は構わないんだけど、どうする?」


「ぜひ、対戦でお願いします!」

フレアが意を決して立ち上がる。

やはりそうなるだろうなあ  仲間二人が期待するように顔を見合わせ笑う。


「そちらはいいかしら?」

男性に聞くとお茶を飲み終わって立ち上がる。   


「いいですよ」

相変わらず涼しい顔だ。


「それじゃ二人とも準備を・・」

「ただし、条件があります!」

男が口をはさんだ。


「そちらは木偶(でく)を使い、攻撃は全て木偶(でく)が受ける 自分は生身で受けます 攻撃をするのは生身からで構いません!」


え? え? それだと彼が一方的に不利だし、危険なのでは? え?


「そ、そんなこと、わたしは!」

フレアが不満気に言う。


「その条件で無ければ、お断りします!」

寡黙な人だが、有無を言わせない口調だ。


レフとジョーイも戸惑(とまど)っているように見ている。   


「なるほど、ランクが上だから、ハンデを付けるってことね」

「~~~~~~~~~~~~~~!!」

フレアは歯を食い縛っているようだ。


「じゃあそうしましょうか、フレア、いいわね?」

「~~~~~~~~ 」

 

先生からそう言われたら文句言えないか。


観客たちがまた騒ぎ出しているが、見世物じゃないんですよ、ほんとに。



鐘や太鼓が鳴り響き、歓声が上がる中、二人がフィールドへ向かう。





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