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クリスタル・ロード ~失われない大国の王を目指して~ 【22000PVを感謝します】  作者: 前田  裕也
1 迷いの章

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クリスタル・ロード 0032  災い感知器

 災いを感知するアイテム、首飾りを持って街を歩いてみる。


反応したらすぐ気づくようにと握りこみ、手首に鎖をかけておく。

これなら落とすことないだろう。


「経験を積んで手足のように」

理屈はわかるがこれは本当だろうか?

自分に素質? あるのかな?


何かあの人のアイテムは怪しげな感じがする。

今まではまともな品なので、(だま)されてはいないだろうけど。


 前に反応したのは、魔法塾で、災いの方向はこちらで合ってるはず・・。

街の本通りから、商店街、広場へと歩くが、何事も無い。  

ギルドに寄って聞いてみようか。


ギルドに入って受付へ向かう。

ここはビラ張りなどで何度も寄っているので、子供だろうと問題ない。


「あら、ネビィ  今日は何?」

小さな受付さんが聞く 大きな方は今日休みかな?


「その~、数日前この辺で・・事故とか、ありませんでしたか?」

「事故? ギルドの事で?」

「いえ、ギルドによらず何でもですが」


うーん と受付さんが顎に手を当てて考え込んでいると、奥から大きな受付さんが

出て来た ジャンヌ・ダルクさんだ。


 「事故なら表通りであったよ、 馬車がね、車軸が折れて傾いたとか」

「えっ、有りましたか!」


「荷が崩れただけで、怪我人はいなかったそうだ 御者(ぎょしゃ)も無事だ」

有ったのか、それの反応なのかな・・それとも別の事か?


「お父さんの仕事のお手伝い、かな?」

「あっ、はい!」 と、つい言ってしまう。


「あ、そうそう、ネビィ、魔法塾での事、知ってるよね?」   

小さい受付さんが話に割り込んで来た。

「ギルド長の姪っ子さん、アイリスちゃんが凄かったんだって? 話聞いたよ!

光るツリーを造ったとか、感動的だとか、ギルド長が昨日から自慢してる!」


あ~、あれね あれは噂にもなるか。


「はい、きれいでしたよ、お祭りに合いそうなほど・・」

「ほお」 これは大きな受付さん。


「私も見ればよかったー 早く戻っちゃったもんな~ ギルド長と一緒にいればな」

小さな受付さんは悔しそうである。

   

「私も塾に入ろうかなー 私も魔法少しできるのよ、ランクアップ出来たらなー」

「仕事はどうする?」

 大きな受付さんに聞かれている。 

「中抜け、 だめ?」

「ギルド長がなんて言うか、だな」


「アイリスちゃんの雄姿(ゆうし)、見たいなー! って、言おうかと」

「なるほど、その手が有るか」

納得してますね、いいんですか?


「先生は塾生が増えるのは歓迎だと思いますよ、今度屋根も出来ますし、冒険者の

レベルアップにもなるしで、ギルドにとってもプラスでは?」    

「よねー、 そうよねー!」


大喜びで、ノリノリである。

ギルド長も文句は言えまい。

塾生、1名追加である。



 それはともかく、災い感知器(くびかざり)について、更に調べることにする。

なぜかとても大事なことに感じるのだ。


これから自分がやらなければならない事に関してと。




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