クリスタル・ロード 0032 災い感知器
災いを感知するアイテム、首飾りを持って街を歩いてみる。
反応したらすぐ気づくようにと握りこみ、手首に鎖をかけておく。
これなら落とすことないだろう。
「経験を積んで手足のように」
理屈はわかるがこれは本当だろうか?
自分に素質? あるのかな?
何かあの人のアイテムは怪しげな感じがする。
今まではまともな品なので、騙されてはいないだろうけど。
前に反応したのは、魔法塾で、災いの方向はこちらで合ってるはず・・。
街の本通りから、商店街、広場へと歩くが、何事も無い。
ギルドに寄って聞いてみようか。
ギルドに入って受付へ向かう。
ここはビラ張りなどで何度も寄っているので、子供だろうと問題ない。
「あら、ネビィ 今日は何?」
小さな受付さんが聞く 大きな方は今日休みかな?
「その~、数日前この辺で・・事故とか、ありませんでしたか?」
「事故? ギルドの事で?」
「いえ、ギルドによらず何でもですが」
うーん と受付さんが顎に手を当てて考え込んでいると、奥から大きな受付さんが
出て来た ジャンヌ・ダルクさんだ。
「事故なら表通りであったよ、 馬車がね、車軸が折れて傾いたとか」
「えっ、有りましたか!」
「荷が崩れただけで、怪我人はいなかったそうだ 御者も無事だ」
有ったのか、それの反応なのかな・・それとも別の事か?
「お父さんの仕事のお手伝い、かな?」
「あっ、はい!」 と、つい言ってしまう。
「あ、そうそう、ネビィ、魔法塾での事、知ってるよね?」
小さい受付さんが話に割り込んで来た。
「ギルド長の姪っ子さん、アイリスちゃんが凄かったんだって? 話聞いたよ!
光るツリーを造ったとか、感動的だとか、ギルド長が昨日から自慢してる!」
あ~、あれね あれは噂にもなるか。
「はい、きれいでしたよ、お祭りに合いそうなほど・・」
「ほお」 これは大きな受付さん。
「私も見ればよかったー 早く戻っちゃったもんな~ ギルド長と一緒にいればな」
小さな受付さんは悔しそうである。
「私も塾に入ろうかなー 私も魔法少しできるのよ、ランクアップ出来たらなー」
「仕事はどうする?」
大きな受付さんに聞かれている。
「中抜け、 だめ?」
「ギルド長がなんて言うか、だな」
「アイリスちゃんの雄姿、見たいなー! って、言おうかと」
「なるほど、その手が有るか」
納得してますね、いいんですか?
「先生は塾生が増えるのは歓迎だと思いますよ、今度屋根も出来ますし、冒険者の
レベルアップにもなるしで、ギルドにとってもプラスでは?」
「よねー、 そうよねー!」
大喜びで、ノリノリである。
ギルド長も文句は言えまい。
塾生、1名追加である。
それはともかく、災い感知器について、更に調べることにする。
なぜかとても大事なことに感じるのだ。
これから自分がやらなければならない事に関してと。




