クリスタル・ロード 0024 平和な日常・・だよね
今日は日曜日、休日なのだ。
さわやかな晴れ、温かく穏やかで昨日の大騒ぎとその結果が嘘のよう。
皆、風呂に入ったし服はしっかり洗濯、ぐっすり寝たから体力回復。
母さんたちはもう働いている。
「お前、上達したな」
顔を合わせたとたん、父さんはそう言った。
「え? そうですか?」
「思い切りが良くなった 前はいつも迷っているようだったが」
「そう・・・・ですか」
それは自分じゃなくて、前の人・・・だな?
「それにあの魔法アイテムはどこで買った? あんな物持っていなかったよな?」
「ああ、あれは・・露天商から」
あの妖しげなお姉さんからで。
「あれは良いな、仕事で使えそうだ 他にはあるか?」
「雷玉とか・・、重化液など」
「ほう、よさそうだな、 検討しよう」
「試すのはいいけど、ほどほどにね」
横から母さんが言う。
まったくです、でも悪いのは父さんだから。
母さんは畑の計画とか、薬のレシピとかを朝から考えている。
「手伝いが来てくれて助かるわ、薬をだいぶ増やせそう ポーションも」
「ジョーイだったか、あの娘の仕事ぶりはどうだ?」
「丁寧だし早くていいわね、畑仕事の経験あるんですって」
「元貴族さんは馬の扱いがうまいしな、料理はダメだが」
「これなら充分黒字になるわよ、雇って正解ね」
冒険者さんなのに、意外にできるようだ。
「リーシャの母さんですけど、もう病気は完全に治ってるのかな?」
「もう大丈夫! あとは体力回復ね、それも昨日の話だと問題なさそう」
あ~、 あの元気ならそうか
「回復用の薬もできるし、念のため後であげとくわね」
外では4人組が畑に出て作業中である。
確かに手際よく進めているようだ。
見ていて何か心にひっかかった、何だろう? 悪い意味ではないが・・・?
冒険者・・・戦士・・・・畑仕事・・・商人・・・・?
うーん ・・・・・・ ?
「お前も畑仕事をするか? 今日は訓練休みだし」
何か思い出しそうだったが、消えてしまった。
「そういえば、休みなのにあの4人働いてますね ?」
「ああ、何もしないのは暇だと言ってな、給金は出すぞ」
働き者なんだ えらいなあ。
「それと、父さん、あの魔物の襲来の件は・・まだ不明なので?」
「あ~、あれな~」
考え込んでいる。
「あの沢の調査はしてるんだが、どうにもわからん・・・・、今までも魔物が来ることはあったが数頭だ あれほどの数が一度になどありえんのだ」
うーん、やはり不可解?
あの4人が魔物の子をさらったとはいえ、もう返したし・・返したし? 本当に?
「返したぞ!!」
レフにこっそり聞くと、強くそう言った。
「もう1匹もいないぞ、神に誓って、本当だ!」
「「本当に~~~~~~?」」
女性達、 こっそり聞いたのに耳ざとい。
いつの間に近くに?
「嘘だったらどうなるか、わかるな? わかるな? わかるよな?」グロフ。
仲間から責められているレフ、日頃の行いが見えるようだ。
「本当の本当だ、いたらとっくにばれてるだろ!」
開き直りのようだが、本当らしい。
うーん、この件もなぜか気になるのだ。
子供が関わることではないような気もするが、ほっとくべきではないような?
調べてみることにしよう なぜか胸騒ぎ?がするのだ。
なぜだろう?




