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クリスタル・ロード ~失われない大国の王を目指して~ 【22000PVを感謝します】  作者: 前田  裕也
1 迷いの章

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クリスタル・ロード 0021  自分の番ですか・・・

自分が真ん中に立ち、父さんと、あと二人が囲むスタイル。


「ちょっ、ちょっと待ってください」

レフが言う。

「いきなり3人相手ですか?!」

「そうだが?」

 父さんは平気だ。


「子供相手にですか? 少し酷では?」

 グロフも心配そうだ。

「1対1なら私一人で済む事だろ? 君たちを雇ったのはなぜだと思う?」

「「いや、しかし」」

 二人が戸惑う。


無理もないが、数年前の自分の記憶でもこれが父さんだ。

物心ついたころから、こうやって鍛えられているようだ。

「では、準備はいいか?」   


「やりにくいな」

レフがまだぼやいている。

「じゃ、こちらからいきますか?」

すぐに攻撃開始だ。

こちらは魔物襲来の時に使った金属棒が武器、少々仕掛けがあり、それなりに危険だ。


わざと適当に振り回して、レフに打ち付ける。

「おっと」

レフが受ける。


ここで仕掛けを動かすと先が鎖で伸びる。

それで引っ掛けるように剣を巻き込み、バランスを崩させる。

「ととと」

レフがふらつく。


「子供相手だからと油断すると怪我するぞ」

父さんが言う、ほんとにそう思うので少し本気になってもらおう。    

魔法のアイテムを取り出し、足元に投げつける。


パパンと鳴って、煙が出る 癇癪玉だ。

ただし魔力ありで、酩酊状態になる つまり酔ってもらうのだ。

「なんだ? 薬か?ちょ、きたねえぞ!」

効くまで少し時間があるのでグロフにも、別な物を投げる。

こちらは幻覚効果の煙である。


そのうえで、小さな石の玉を数十個取り出しばらまく。 

良く転がる丸い物で、これを踏むと当然滑るのだ 氷のように。

自分は慣れているので、これを踏まない様歩く。

いつも練習しているので何てことないのだ。   


 そしてグロフの足へと細い鎖を回しながら投げる。

これは両端に重りの付いたもので、絡まると非常に邪魔になるのだ。

それからいよいよ攻撃の開始で、金属棒を軽く突き出す。


相手の方がリーチがあるのでむやみに突っ込まず、振り回すことにする。

そろそろ煙が効くころで、動きが鈍くなっている。

武器の仕掛けを作動させ、小さな横棒も出して、攻撃を攪乱(かくらん)する。


それで引っ掛けたり横に叩いたり、本来は刃物なんだが訓練だから。

「子供のしては戦い慣れているな、棒の使い方も良い」


煙が効いてるはずだが、しっかりと話すのは体格のせいも有るか?

ばらまいた小石にも引っかからずに立っている レフも?  

二人の間を回るように移動して、挟まれないようにするのがいいと教わった。


 でも二人ともふらついてはいるが倒れない。

冒険者だから体力あるようだ。


しかたないので、奥の手で、地面に埋めておいたワイヤーを引っ張る。

林から急に風が吹いて来る、樽に仕掛けて隠しておいた風魔法だ。

自分はすぐ伏せる。


砂が飛ぶようにしてあるので結構痛い。

目つぶしにもなるし、ケガするほどでもない。

更にもう一つも作動! 水魔法で泥水が飛ぶ仕掛けだ。

  

「うわっ、とっ、とっ、」

レフは慌てる が、グラフはそれでも向かって来る。

さすが硬派、転びそうになるも進む。


しょうがない、他の武器も使います、ごめんなさい。

懐から取り出して投げるは、投網!グロフの頭へ。


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