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クリスタル・ロード ~失われない大国の王を目指して~ 【22000PVを感謝します】  作者: 前田  裕也
2 目覚めの章

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201/208

クリスタル・ロード 0201  王族の豪勢なケーキ

さすが王族のプールのような広い風呂に入ったおかげで気分よく、血まみれでベタベタだった体が綺麗になりさっぱりとした。

剣も持ち込んで洗ったのだが何も言われなかったのは慣れているからだろうか。


あの王子達では執事さん方は毎日さぞご苦労があるだろう。

メイドさん達が風呂にまで付いて来るようなので、ご辞退をした。

あの王子さん方ならともかく、自分がそんな事をするとうちの女性群が後で何を言うかわかったものではない。


それにしてもあの場所、死なない結界などあったとは驚いた。

そんなのは噂にも聞いたことが無いが本当に死なないのか、あの姿で? 自分がやったこととはいえ切り身になっていたが・・本当に?  

もっとも死んでいたら王子を殺した自分は無事では済まないだろうが、便利というかなんというかうちの国にも欲しい所ではある。


例の遺跡に無いだろうか、あるいは魔法で何とかならないか先生に相談してみよう。


風呂から上がると着替えが用意してあり、しかもずいぶん高そうな物だがいいのか、王族だから返せとは言わないだろうが少し気が引けるし、自分に似合うかというと微妙な気がする。

しかし元の服が破れて汚れたし、あれを着ているわけにはいかないのだ。


風呂から応接室へと執事さんに案内されていくと、そこもやたら広く豪勢で舞踏会ができそうな所にいるのは数人であり凄く落ち着かない。


「あ、来たわね、 さあこちらにいらっしゃいな、お菓子もあるわよ」  


お妃様が待っていて機嫌よく、子ども扱いをされる。

王子(息子)を切り刻んだ相手なのに良いのだろうか、よくわからない人だ。


「あの、先ほどは王子相手にやりすぎたのではないかと・・ 手加減ができず、誠に申し訳なく・」

「あ~~、 良いのよ良いのよ、あれがやるって言ったんだから、わがままで言い出したらきかない子でね、気にする事無いから」


手を振りながら苦笑していうそぶりがずいぶん気苦労ありそうなのは、メイドさん方だけでは済まないという事か。


「そんな事よりお菓子とお茶をどうぞ、今ケーキも持ってくるから。 おなかすいたでしょ? 後で食事もどう、いっぱい用意させるから食べていってね」  


確かに腹はすいているがいいんだろうか、父さん達の事も心配だし長居してよいかな、向こうはどうなったのだろう。


「あのう、父と他の兵士達がどうなったかご存じでしょうか」

「ああ、そっちはね、うちの兵士と討伐に出ていてまだ戻ってないみたい・・ でもこちらの兵でも特に強いのと組ませてるから心配ないわよ、ホント!」


そらカルト教団の討伐と言っても名目上の事だから危険は無いはずだが、もしかすると近衛兵たちに喧嘩を売られているかも、そして父さんなら喜んで買うかもとか、滅多打ちにしてしまうのではとそんな心配だが黙っていることにする。


お菓子をありがたくつまんでいるとメイドさん達がワゴンで大きなケーキを運んできたが、これ二人で食べられるかと思うような大きく豪勢な物だ。  

果物や木の実、色とりどりの装飾で美しいほどの・・・・ 。


「来た来た、全部食べて良いんだからね遠慮しないでたくさん食べなさい、子供は遠慮なんてしちゃだめよ、育ち盛りだしねぇ」


満面の笑みで子供扱いだが機嫌が良いので断りにくい。 できるだけ多く食べようとは思うが全部は可能だろうか・・・ この後食事もあると言うのに。


「あの、王子の具合はどうですか? 死なないとは伺いましたがやはり」

「ああ、気にする事無いのに優しいわね~ 、今治癒師が集まって直してるから明日には何とかなるわよ、痛み止めも与えてるし大丈夫! 何度もやってる事だし平気っ」


あんなことを何度もやってるとは、まったく何て王子だろう。

そりゃ母親も慣れてくるわけだ。   


「あの子達小さいときは可愛かったんだけど大きくなるとヤンチャで図太くてねえ、お父さんに似たのかしらね~ 、乱暴な事に夢中で困っちゃうのよね、本当に!」


テーブルを両手で叩いて眉をしかめメイドさん達を見、メイドさんはそっと頷く。

やはりご苦労があるようだ。


「それに比べて坊やは可愛いわよねえ、素直だし物静かで、しかも強いし、理想的な子よね、本当にいい子」

「いえ、それほどでは」


褒められすぎてこちらが苦笑してしまう、こんなにほめられたことは一度も無い。


「うちの子もこうなってくれればいいのに、見習わせたいわよ。 ほら遠慮しないでどんどん食べてね」  


メイドさんがゆっくりの様で流れるようにケーキを切り次々に出してくれるので食べるのが忙しい。

でもさすがは王族のケーキ、とろけるように柔らかく美味い。 いくらでも食べてしまいそうで我ながら心配になる。

そして王妃様はテーブルに肘をついて手に顎を乗せ、そんな自分をすごく嬉しそうに見つめている。


「あ、そうそう、坊やに少し聞きたいことがあったのよね」

「はい?」


唐突に王妃の雰囲気が変わった。

これはもしや本題というやつかと思ったが、何だろう、もう少しケーキを味わいたいのだが・・・


「そちらから送られてきた貢物? あれに変わった素材の壺とか置物があったんだけど、あれどこで作られてるかわかるかしら、凄く良い物よね」


ドキリとした。

あれは、遺跡で見つけた物のはず。  気にいってくれたようなのはいいが、何と答えるべきか自分が聞かれるとは想定していなかった。


さて、何と言うべきなのか。




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