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クリスタル・ロード 0002  暗殺道具?!

リーシャは料理がうまい。


母親が長く病気だったので代わりに料理をしているそうだ。


だからお菓子やパンも美味く、ご近所の評判も良い。

だから街のパン屋の店長に味見をさせてみたら、上々の反応だった。


しかも子供が作ったものと聞いて驚いていた。


なので二人を引き合わせると、手伝いをしながら勉強する気はないかと

店長から言われリーシャはすぐその気になり、当面1日に2時間だけ手伝いを

する事に決まった。


「母さんがだいぶ良くなったから、そのぐらいなら大丈夫!」


しかも給金が出るので助かるとのことだ。

良かった。


 自分の歳は小六辺りだろうか、父さんからそろそろ体を鍛えろといわれた。


どんな仕事に就くとしても体が大事だからと剣や槍など様々な武器を与えられ、好きな物を選べときた。


うーむ どれにするか。

取りあえず槍を選んでみた。


身体が小さいのでリーチのあるものをと思ったが、少し重い。

振ったり突いたりを繰り返すとふらついてしまう。


「初めてならそんなもんだ」

と言われ頑張っていると、柄に出っ張りが有るのに気付いた。


何だろう? スイッチのようだと触っていると、バシャッっと音がして

穂が2本になっている。


元の穂の脇に斜めにもう一本できている。

よく見るとナイフのように薄い刃であり、こちらは切るための穂だ。


「それに気づくとは、あっぱれだ!」

親指を立てニヤリと笑う父。


「意表をついて敵を討つ!からくり武器だ 俺が造った」


得意満面だ。


「まだまだあるぞ!  針が飛び出す剣とか、曲がる棍棒や、スライムの溶解液を撒く矢とかな」

と、次々に出す。


「お父さん、護衛騎士ですよね」

暗殺道具のようですが。


「正義の為には小細工も、たまにはやむなし!」

胸を張り笑顔で言う。


本当に、たまにですか?


気を取り直して色々試すが、これ人のいないところで練習する方が良さそうだな 巻き添え出そうだし。


 頑張って練習してみる。

せっかく父さんが考えた武器だし、色々工夫があって面白い。


自分が怪我しそうで危ないものもあるが、からくりをよく考えてある。

あの人は武骨な騎士の様で珍発明家なのか?


以前の父さんは普通の人だったと思うが、・・・・・・以前の父さん?

以前の父さんて、誰だっけ? ・・・・・・・・ うーむ


まあいい、そのうち思い出すだろう。


などと考えていたら、からくりのワイヤーが体に絡まって倒れた。

なかなかほどけずもがいているとリーシャがお菓子を持ってやってきた。


「何してるの?」


絡まっている状態を見て言う。


「ちょっと縄抜けの訓練を」と言うが

「新作の味見して~」

リーシャが言うので仕方なくほどいてもらった。


仕方なくだぞ。


 リーシャのお菓子やパンはいつも美味い。

お客さんにも褒められるし、店の売り上げが増えているそうだ。


これほど美味いのだから種類を増やせばなお売れるのではと思い、サンドイッチ、肉類を挟んだパン、お菓子ではケーキ、チョコを使った菓子はどうかと言うと、リーシャはポカーンとしてフリーズしてしまった。


 食べ物の事をなぜか思い出して言ってしまったが、まあいいか。


「ネビィ、自分で考えたの?すごーい! 肉や野菜をパンに挟むとか」

どんな物かを説明していると、驚かれた。


「クリームや果物を載せたお菓子!? おいしそう」と、好評だ。


 こっちにはチョコレートは無いらしいので、代用品を探すことにして

後で考えようということになった。


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