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クリスタル・ロード ~失われない大国の王を目指して~ 【22000PVを感謝します】  作者: 前田  裕也
2 目覚めの章

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182/200

クリスタル・ロード 0182  対戦開始 その1

やっぱりハードだった。


二人がかりで魔法を使いジャンプ力を大幅に強化するが精度と安定性が今一つで、ずれたりふらついたり高さが変わるなどしょっちゅうで当然ぶつかったり倒れたりで全身が痣だらけだが、厳しい訓練は慣れているし二人が頑張ってくれているから弱音など吐けない。


隣ではフレアがレフとグロフ相手に(特にレフ)同じ訓練をしているが予想通り、リーシャ達より制御が荒い為難儀している。

二人ともいつもより防具を付けているがケガしそうなほどの荒っぽさだ。

今度から干し草など柔らかい物を敷く方が良いと思う。


「レフ、もうへばりましたか、それでも剣士ですか情けないですわ」   

「誰がそんなこと言った? 軽いなこの程度」


息を切らしながら起き上がり胸を張るレフとやや余裕のあるグロフ。


「そうでなければね、続けますわよ!!」


「ネビィ、こっちも! 集中して」


横目で見ているとリーシャに言われた。

アイリスも同様に気合が入って睨むようにこちらを見ている。

二人とも普段からすると珍しいほどの厳しさだが・・ 何かあったのか、それとも気のせいだろうか、二人ともいつも真面目ではあるが。


ジャンプは2mから3mへと徐々に高くなり、横移動は3mから5m、7mへと徐々に伸びていき、いつかは鳥のように飛び回る事も出来るのかと思うほどだ。  

その前に死ななければだけど。


そして剣や槍の動作もいれて試すことになり、振りに合わせてのジャンプ、横移動、

前転ジャンプや後転しながらのジャンプ後退など変化を付けた。

目が回りそうだが実戦で使えればかなりの強みになると思える。



「おいおい、ネビィが曲芸のようなことを始めたぞ」

「む、体が小さい分小回りが利くな、こちらも負けていられんぞ」

「その通りですわ二人とも、こちらも本気でやりますわよ」


隣ではフレア達が気張って今度は水や風魔法と組み合わせ始め、こちらまで水しぶきや風が来るほどになった。


自分は動いて汗をかいてるから涼しくていいけどアイリス達まで濡れそうだが、二人とも夢中になって気にならないらしい。

水飛沫を飛ばしながら杖を振るい、水滴がキラキラと光りずいぶんとサマになっている。


「ネビィ、集中して!」


おっと、気を散らしていると思われたようだ。

リーシャに怒られてしまった。



昼食後、午後は対戦形式となり二人づつの対戦で一人は休憩と決まった。

「まずネビィが休め、俺達が対戦だ! 」


などと余裕有るような口ぶりだがレフの方が疲れているように見える。

しかし彼のメンツもあるだろうから口出しはしない。   

魔法はフレア対アイリス、リーシャ組で行い、フレアはレフをアイリス組はグロフを補助で。


「では用意、 開始!」


開始早々フレアは水魔法を使い、水で足を滑らせてレフはスケートのように高速移動を始め走るより早く間合いを詰めたり左右へ振り回し、と速さで攻めてくる。

いつのまにこんな動きになったのかと少し驚いた。

フレアの荒い制御がだいぶ抑えられている。


そしてアイリスたちは大きなグロフをジャンプさせ、空中で方向を変え左右と上下にさえ瞬時に方向転換させ立体的機動で対抗する。


「おおっ、とと」  


グロフとしては午前中の訓練とは勝手が違う上下の動きで戸惑うが、さすがにすぐ対応しレフに槍を向け攻撃態勢に入った。

ちなみにお互い練習用の木製である。


フレアが風魔法で上下の動きを始めレフが突風で飛ばされるようにジャンプし、更に向きを変えつつ間合いを詰め斬りかかると瞬時にグロフが回り込み横から突き、二人が弾き飛ぶように離れつつ滑るように動く。


「おおっ、これは・・・」


つい声が出るほど早く、力のこもった剣戟で傍で見ていると自分がするのとでは違う迫力を感じる。

いつものレフ達とは思えぬほどのレベルの違った対戦となっている。  

これほどとは思わなかった。


これでまだ訓練1日目とは、1ヶ月もすればどれほどになるだろう?

自分も含めて上達が楽しみになる。


レフ達の剣と槍の打ち合いの音がしばらく響いていたが、木剣がついに砕けた。




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