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クリスタル・ロード ~失われない大国の王を目指して~ 【22000PVを感謝します】  作者: 前田  裕也
2 目覚めの章

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162/200

クリスタル・ロード 0162  新たな展開

「よし、採用!」


あっさりと言われたけど、良いんだろうか? ちゃんと考えましたか。

こちらが心配になって来るんですが。


領主は今、この領地に戻ってきている。

転移陣を首都に置いたので瞬時に行き来できるようになった。

もちろん極秘であるのだが。


領主の館での政策会議で、領主が自分の案を聞いてすぐに採用となった。

周辺大国と渡り合うための当面の方針であり、戦に対する時間稼ぎでもある。


「他の衛士や領民からも色々意見が出てるが、皆思ったより考えているね~」


この人はおだてるのが上手いから本当の所は定かでないのだが、聞く耳を持たないよりはずっといいだろうと皆それなりに意見を出している。

ここの畑を広げて遺跡の作物の一大産地にしようとの意見も出た。


なるほど食料は戦にも重要だし、食べ物の豊かさで外国からの移住を促進し人手を増やすか? 兵士もだし、商工業の労働力としても。

遺跡の産物は美味いからそれはかなり効果がありそうだ。


しかしそれには耕す為の人手と、塀を作る(移動する)工事も必要か。


「畑を作るにはオオトカゲを使ったらどうでしょう」

ちょうど考えていたことで意見が出た。

あの獣使いのおじさんだ。


「戦の為の訓練もしていますが、捕らえたばかりのは農作業で仕事に慣れさせるのが良いんです、体力をつける意味もあるし」


「そうだな、それに別な獣も入ることになってね、馬の様でもっと丈夫な・・ それの調教も兼ねて使おうかと思ってるんだ」

馬のような・とはあの新人傭兵さんの乗っていたあの獣かな。


あれはたしかに丈夫そうだし兵力にもなりそうだ。

あれを多く購入するつもりだろうか、それも貿易のうちと思うが。


「それに小型の翼竜も買おうと思ってるんだ、少し多めにね」

これには衛士達がざわついた・・ 

「翼竜を買えるんですか、本当に?」


「大きいのは無理だよ、小型で成長しないタイプ? 種まきとかさせようと思う」

小さいのは売るのか。

小型なら兵器転用は難しいと見たか、しかし考えようによっては・だな。


他国も金は欲しいし売る物が他に無ければ仕方なくか。

お付き合いは必要だしで痛し痒しなのか、腹の探り合いも仕方ないし。

当面、戦は避けつつも警戒は怠らず、貿易は望むだろう・・・ こちらもだが。


「ああ、そうそうこの間、元国王の部下に人質にされた商人達いたよね、助けられたお礼にって色々届けられてるよ、後で持っていってね」

父さんがそう言われている。


ああ、あの人等か、すっかり忘れていたが助かって良かったな、巻き添えだったし。

質の悪い王がいなくなったが、そのせいで今忙しくなっているが。


「それと、あの商人さんが当面こちらの産物を優先で安く運ぶそうだよ」  

それもお礼か、なら輸出に弾みがつくからどんどん売ってもらおう。



「今日の所はこれで全部かな、それでは皆、輸出と輸入の品目纏めておいてね、ある程度の量があれば自家製の物でも構わないよ」


という事で会議終了となった。


「あ~~ 疲れた、政治的な事は苦手だ・・ 後は任せるぞ、ネビィ!」

なんて言ってさっさと逃げたのは父さんだ、領主代行なのに。


丸投げかい、こっちだって他に仕事があるっつの!!

後で母さんに締めてもらおう。


  ・・・・・・・・・・・・・・・・・


先ほど言われたお礼の品は、山ほどあった。  

衛士達におすそ分けしてでも・だ。


なので馬車に乗せて持って帰ることに、ジャンヌさんにも届けて残りを家へ。

母さんや冒険者達が品をよく見て驚いていた。

贈答用の高級品揃いらしい・・・高級肉も入っているし、酒もしかり。


ジャンヌさんはあまり受け取らなかった。

「一人だから、食べきれない」と。

その分がこちらに来ているからなおさら多い。


やはりまたパーティをしようと言い出して準備を始めた。

う~~む、またですか、 悪い事ではないけどね。


リーシャ達も呼んだらお礼の品の多さを見てアイリスとギルド長を呼んでいい?と

聞くのでOKを出すと喜んで呼びに行った。  


「わしらまで呼んでもらってすまんな」

ギルド長は言うが・・あなたはオマケです、リーシャがアイリス目当てなだけで。

「いえいえ、いままでお世話になってますから」


ギルド長によると、最近ギルドは冒険者の(まと)めより傭兵部隊の扱いが増えたそうで、今度魔法の部隊も創設されるらしいとのこと。

そこにアイリスも入れようかと考えているのだそうだ。


「後方支援ならなんとかなるかと思ってな」

なるほど、冒険者としては幼くて危険だが後方なら支援役が務まるかと・・。


「そうね、小さいけど実力は有るし使わないともったいない」

リーシャが考え込んでいるが、もしや一緒に入ろうとしているかな?  


「部隊で訓練なら安全だしギルドに閉じ込めておかんで大丈夫かな~と、な」

ギルド長はそれなりに考えているようだ。

そうそう、いまはギルドの箱入り娘だったか。

ずっと一人はかわいそうだし・・ね。


「実は私、その傭兵魔法部隊の指揮を頼まれていて」

リーシャ母さんがそんな事を言い出した。


「え、魔法塾はどうするの?」

リーシャのいう事はもっともだ・・塾生がいるのに。


「兼任? というより、ほぼ魔法部隊の養成所になりそうなの、ここが」

いずれ塾が増築され,寮が建てられる計画なのだそうだ。


「受けるの?」  

「多分受けなきゃならないわね、領主様からの頼みだし、ずいぶん報酬出るし」

これは母娘の会話。


それならアイリスは寮に入れるといいかとギルド長は言って、リーシャは賛成した。




最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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