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クリスタル・ロード ~失われない大国の王を目指して~ 【22000PVを感謝します】  作者: 前田  裕也
2 目覚めの章

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153/200

クリスタル・ロード 0153  政治と恋バナ

登場人物 注

     リーシャ お隣の幼馴染

     レフ   冒険者4人組の一人

     グロフ     〃   槍使い

     フレア     〃   魔法担当

     ジョーイ    〃   弓担当

     ミミー  呪術師

     ジャンヌ ギルドの受付嬢 元弓兵

     アイリス ギルド長の姪 魔法の天才少女




くっつける?


領主と王の娘を?! 


うちの領主が実質の王となったのに?  なぜ?

メンツ? そんな事が重要なのか?!


「王の娘は確か10才? 今年で11才だった? 私より早く結婚・・・?」

リーシャがそんなことを言い出した。

「さすがリーシャちゃんね~、 その手の話には耳ざとい!」


「10才なら私に近い・・・・」


アイリスまで似たようなことを言ってるぞ。


「二人とも恋バナだと目の色が変わるわね~~」   


フレアが面白がっているけど子供を巻き込むなよ、政治の話だよね、恋バナ?

それ恋バナか? 政略結婚だし、めでたくないだろうが? いいのか?

でも言うと場が荒れそうだしな。


「おう、その話か? 実はわしもそんなことになりそうだなと思っとったがな」

ギルド長まで話に入ってきたよ、止めて下さいよ。


「やっぱりそうなるんですかね、うちの領主が国王にいきなり就任は無理かとは思ったんですけど、王家の親類となるなら・・と、取りあえず婚約? ですか」

「なーるほど、それで3人の息子は病弱ってことにして引っ込めると?」


グロフとレフまで参加して噂話か、まったく・・・・・。


「え、何々? 誰が婚約? 結婚? フレアが領主と?!」   

「「「「違う!!」」」」


酔ったジョーイが乱入して思い切り否定されているが、少し離れた所からミミーが神妙な顔をして聞いているみたいだ。

女性陣はやはり気になるのだろうか?


さらにリーシャの母さんや、帰宅した父さんと一緒の母さんが参加してますます話がそちらへとはずんで行った。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・



「うん、有り得るな」

父さんまでそんなことを言う・・・ 


「王の娘が幼いのは構わんのだ、どうせ形式だからな? 実質は後見人とか、ことばは悪いが人質として預かる程度で、穏便に済ませる為だから」


「でも、結婚・・」

「「「「ね~~~」」」」

アイリス、リーシャ、ジョーイ、フレア、ミミーの目がハートになっている。

フレアはやや冷めているような?気がするが、貴族の出だからだろうか。


母さん二人は温かく見守っているかな? 

親の視線としてだと思う。


父さんが帰ってきたのでますます酒の消費が増える。


恋バナには参加しなかったジャンヌも酒盛りには参加して母さん達に張り合う。

「いいお酒ですね、ワインもシャンペンも」  

「そうでしょう、遠慮なく飲んでね」


一騎打ちの件で自分もジャンヌとジョーイもずいぶん褒められることになった。

あれが無ければ危なかったと、父さんから背中を叩かれてとても痛い。


彼女たちには改めてお礼をするからと父さんから言ったが、弓を貰ったからとジャンヌは辞退し、ジョーイはここの畑の果物が良いというので後であげることにした。

ジャンヌには帰りに果実酒をお土産に渡そう。


父さんの話では領主がやはり国王として就任することになるだろうと。

そのための方策を話していたそうだが、政略結婚の件が無難だろうという。

だが、決定ではないからここだけの話だぞと、皆に念を押している。


特に女性達の噂話が問題なんだが、止めることができるのだろうか?   


自分に何とかしろという目が向けられるが・・無理無理、母さんに!


それは置いといて、あの人が王になったらここの領主は誰が?

「多分代行を立てるだろうな、あの人の身内か部下から」


それにあの人が王家の領地に赴くか、それともここに残るかでも違うそうで色々と考えなければならないことが山積みだそうだ。



そして様々な思いと共に夜が更けていった・・・・・・・。




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