クリスタル・ロード 0015 4人とその後
「原因は何だったんだ?」
「ギルドで現在調査中です」
「衛士達もそう言ってたな」
ギルド内がざわつくが、徐々に落ち着いてきた。
怪我人はまだ寝ている人がいるが、回復が終了しているので問題ない。
通りでは魔物の回収が進んで清掃が行われている。
「ねえねえ、これって報酬出るのかな?」
ジョーイが言う。
「ギルドから少しは出るだろ、獲物は取ったしな」
「素材になるのだ、タダではあるまい」
「それより、私達の責任を追及されないか気になりません?」
「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」 4人が沈黙する。
「あのー、その件ですが・・」
4人がこちらを見る。
「自分から聞いておきますよ、改めて説明もして・・・」
自分も関わってるし、ね。
「聞くって衛士に、か?」
「もしかして、あの時の衛士さんと知り合い?」
「父さんは東区の衛士隊長で」
「「「「おお!」」」」
「私らのせいじゃないって言っておいてー」
ジョーイにお願いをされる。
「なるべく頑張ります」
確約はできないけど。
「お父上が衛士か・・どうりで、あの光玉、それに武器も持っていたな」
あの玉は露店で買ったんだけど。
「変わった武器持ってたよねー、見せて見せて」
背中から取り出すと4人に注目される。
「へえー・・」
「これは、自作か? 見た事のない型だが・・・」
「これは父さんから貰った物で」
「武具の製作までするのか、衛士って」
「父さんは特別じゃないかと・・」
苦笑してしまう、これは穏便な方だし・・・・・。
「今度一緒に鍛錬しないか? 使い方見たいしな」
「そうだな、衛士隊長に鍛えられてるのだろう?」
「はい、まあ」
最近はずっと一人で練習だったけどね。
「あら、子供相手ならほどほどにしないとダメですよ」
「わかってるよ、無茶はしないって」
「そういえば、こちらの方は大丈夫なんでしょうか?まだ寝てますが」
「ああ、寝ていれば治ると言われましたが、まだかかるかな?」
ソファの上で、すやすやとまだ寝てますね。
「あの魔法、凄かったです! あんなの私も使ってみたい!」
「あれAランクだろ、フレアはB・・までもう少し・・」
「はっきり言うとCだな」
「そこははっきり言わない方が・・ねえ?」
ジョーイが苦笑しながら言う。
そうですね。
「そうです! 早く上達してこの方のようになりたいです! Aランク! なんていい響き、どうやったらこうなれるのでしょう?」
お嬢様が珍しく興奮してますね。
「あのー、今度この方が魔法塾を開くそうですよ、習ってみては?」
「え?」
そう言ってピタリと静止した。
「・・・・・・・今、・・・何て?」
「魔法塾に入られては? と」
すると、じーっと見つめられ、ゆっくり近づいて来て肩をがしっと掴まれる。
「入ります! 今すぐに!」
そう言ったちょうどその時、ソファの上の当人が「うーん?」と言ってもぞもぞと動き出した。
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