クリスタル・ロード 0137 国王暗殺・・か?!
フレアとクリーグが回復をして回っている。
危なかった人もいるが、何とか助かったようだ。
リーシャを探してふらついていたら、自分の回復順が回って来て楽になった。
「リーシャならあそこにいるよ」
ジョーイから言われて後ろを見ると、兵士を介抱していた。
「無事だったか・・」
ほっとした。
「ネビィは毒に強いんだよね、お父さんに鍛えられて・・ 聞いてるよ」
ジョーイでさえ知ってるのか、それなら兵士を優先で介抱するのは当然か。
「あ、リーシャが他の人を診てるから、焼いてる?」
「え? 違う、無事で良かったなと」
「また~~、ひゅーひゅー」
胸をつつかれる・・この人は全く。
「ネビィ、回復したんだ・良かった」
リーシャが来た。
「私は杖に守られて無事だから、これ飲んどいて」
小瓶を渡されるが、これは毒消しかな?
「効き目の強いのは他の人に使っちゃったけど、これも効くから念の為飲んで」
う~~ん、苦いが仕方ない。
「それにしてもあいつら、あっさりと引き上げたな」
顔をしかめながらゆっくりと立ち上がり、レフがグロフに言う。
「傭兵だしな、切り捨てられるのもあるから割に合わないと思えば、引くさ」
「あれはやはり国王の殺し屋ですの?」
「だよね~?」
「そうだな、そう言ってはいないが・・ 当然だろう、ただ・・・」
フレアとジョーイにグロフが応じるが、なにか含みがある?
「領主を狙うならともかく、ここに来たからですよね」
クリーグが言葉を続ける。
この人は領主が派遣した魔法使いだし、何か知っているのだろうか?
「陽動かとも思いましたが、ネビィ君を狙った感がありますね」
自分? 確かに殺ると言ってたが、ついでなのではと思うが。
「向こうはスパイをだいぶ前から派遣しているようなので、彼の噂を知ってるかと、
この遺跡を見つけたのも彼がきっかけだと・ゆえに警戒してるのでは?」
「子供だろうと芽が出る前につぶしておく・か? えげつない王だな」
渋い顔でレフがつぶやく。
「王が尊敬されるとは限りませんからね」
フレアが苦笑している・・彼女も色々聞いているのだろう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
領主が交代の兵士を派遣してくれてケガ人は交代となり、遺跡の入り口は再び塞がれ
、今度は毒消しのアイテムもあり守りが固められている。
威力が控えめな武器も見つかり一安心となったが、あいつらが退却する前、めぼしい物を見つけたとか言っていたが何の事だろう?
兵器ではないし、警備用の剣だろうか? 気になるんだが。
その後調べてはいるが何を持ち去ったのか不明である。
「ここの物なら何がしか価値が有るしな、鍋や皿でも金になればいいんだろう」
レフがそう言って笑うが、本当にそうだろうか?
しかしわからなければ仕方がない。
それより問題は国王か!
表では懐柔を示しながら、裏では暗殺を企んでいるがこちらはどうすべきか?
黙って待っていてはいずれやられるだろう。
「それに関しては領主様が考えているから」
クリーグが僅かに笑みを浮かべている・・・子供が考えなくて良いと思っているか?
「こちらだって表立って動くわけにはいかんだろ、ならここだけの話、暗殺か?」
グロフが渋い顔だが、国王相手に可能だろうか?
暗殺の人材だって、必要だろうに・・・・・いるのか?。
そんなことを考えながら、取りあえず街に戻る事になったが今度は遺跡の美味い物を
ずいぶん持って帰ることが出来、お土産とする事になった。
「美味しい物、いっぱい、果物、木の実、肉、野菜 ♪」
ジョーイが変な歌を口ずさむ、スキップもありで。
また宴会になりそうだが、今度は呪術師さんにもずいぶん食べさせられそうだ。
呪術師? 呪術?
何だか引っかかるような感じがしたが・・ 宴会の準備が始まって紛れてしまった。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
「面白い」、あるいは「まあまあだな」と感じた方は下の欄の
☆☆☆☆☆への入力、ブックマークに登録などをしていただけると
作者への強化や回復魔法となりますので、ご助力をお願い致します。
m(__)m




