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クリスタル・ロード ~失われない大国の王を目指して~ 【22000PVを感謝します】  作者: 前田  裕也
2 目覚めの章

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129/202

クリスタル・ロード 0129  成功祝い

「乾杯!!!」


あの後すぐに遺跡に戻って入り口を(ふさ)ぎ隠れて、試射成功祝いとなった。


杖が次の武器も用意したので当面は問題ないそうで、安心だ。

「リーシャもお疲れ様、しんどかったろ?連続だったし」

「でも私は待ってる方が長かったから、それほどじゃないよ」


「あ~~ お酒が美味しい」

「ほんと、久しぶりですね~」

「お前達 ほどほどにな、トラブルだってまだ有り得るからな」

ジョーイとフレアにグロフからの注意が入る・・レフはもう酒で寝ているが。


「ささ、ジャンヌさん、ど~ぞど~ぞ一杯 ♪」   

ジョーイから酒を勧められ遠慮がちに飲んでいるが、少し疲れた顔をしている。

戦の事を考えているのだろうか?


あの人も相当な戦を経験したらしいし、思うところが色々あるかな。


「私、見られなかったけどあの兵器凄い威力だったんだよね?」

リーシャがチーズ入りのパンをかじりながら言う、自分は焼肉を食べながら。

「凄いどころか、【神の怒り】と言われても信じそうなほどで・・ 、多分隣街にも噂がもう広まってるんじゃないかな?」


「戦になりそう?」

「あれを見たらするだろうかな? 領主さんは威嚇(いかく)の意味があるっていうし」   

「ならないといいよね、戦は嫌だよね・・・」

そうだな、本当に・・・・・・・


「ねえねえ、領主様~~ あれ見つけたんだし報奨金出ますよね~~~いっぱい!」

ジョーイから能天気な声が出た、もう酔ってるらしい。


「もちろんだよ~ みんな期待していいからね~~、 たっぷりとね~」


キャー と声が上がる、フレアと、レフもか?


レックスまでガッツポーズだが、お前が何をしたんだ? 運んだだけだろ!

お前には野菜と肉で充分だ。


------------------------------------------


「・・それで今後の事ですが、(すで)に他領地に広まっていると考えていいですかね?」   

グロフが領主に尋ねるのが聞こえた。

「スパイが少し前から見張っているからね、もう国王にも伝わっているさ、もしかすると外国にも・だな」


「これで実質、国王への反乱ですからね、あちらが強硬手段に出ませんか?」

「強硬なのはこちらだからね、むこうは今パニックだろうし、もう少しかかるさ」


「こちらの住人の誘拐などの危険性は?」

「もちろんあるから今は戒厳令でね、街の出入りは基本禁止だ・商人も!」


戒厳令? もうそこまで考えているのか。

こちらは農業主体だから食料は十分だが、やや不便になりそうだ。

住人の不満を抑えられるだろうか?   



「これで国王と結託した悪徳商人は困るぞ! そいつの金とこちらの兵器とどちらを選ぶか国王は問われているからな、我々を敵にすれば国王は自分の首が危うい!」

「そうか、国王にとってその商人はもはや邪魔な存在・・」


「逃げるか、降参して我々に従うかになるだろう」


政治的に言うとそうなる、他の可能性もあるが・・・・。



「あ~ おなか一杯になった、ネビィ、まだ肉が少しあるよ」

「じゃあそれを食べたら終わりってことで、頂くよ」

自分もほぼ満腹であるから、丁度いい。


ジョーイやレフ達は、ほろ酔いで? 寝てしまった。

報奨がずいぶん出ると聞いたし、ご機嫌だろう。   


ジャンヌさんは食事の後、皆から離れて柔軟体操を始めている。

あの人も割と飲んでいたのに、体力の(かたまり)のようだ。

どんな鍛え方をしているのだ?



その日は遺跡に泊まることになり、シャワーを浴びるなどしてから寝た。

領地に戻るのは転移盤があるので一瞬なのだが警戒態勢の為だ。

ここが安全であり、万一の場合は街に急行も出来る。

母さんたちが心配ではあるが、父さんも警備隊もいるし大丈夫だろう。


そう思っていたら眠くなってきた。

静かで温かい遺跡の一室で、体が沈むように眠りに落ちていく。

今日はとりあえずオヤスミだ。   


明日には別の展開があるだろう。

うちの街にとって良い展開となりますように。



そうして朝が来た。




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