クリスタル・ロード 0101 新メンバー加入
「そうそう、マッピングがまとまってきたから渡しておこう」
領主が遺跡のマップをくれた。
まだ2層までの分だが、全体が描かれ各部がわかりやすくなっている。
「急いでまとめさせた物だ、まだ一部の人にしかあげて無いからね、無くさないように」
3層は少ししか見ていない。
貴族階級がここからだから、まだまだ良い物が見つかるはずだ。
「宝物も見つかったからね、楽しみだろう?」
「そうですね、仲間が喜んでました」
「君が言っていた黒信徒の対応だが、グラナダ氏に頼んである事の他にこちらで用意した事もあるんだ、 優秀な魔法師を用意したよ」
「魔法師? でも魔法ならフレアが・・」
「ああ、あの子よりランクが上だよ、精神魔術にも詳しいから」
精神魔術? そうかあの敵には精神面がポイントか?
「じゃあいいよ君! 入ってくれ!」
領主が呼びかけると隣の部屋のドアが開いて男が入ってきた。
あ、この人はあのBランクの・・・ 名前なんだっけ?
「Bランク魔法師のクリーグだ、知ってたかな?」
「ラシーン・クリーグだ、よろしく」
名前は初めて知ったな。
「魔法塾で会ってます、何度も」
「彼は私の親類でね、いとこにあたる あの遺跡は今後探査メンバーを限定しようと思っている・・・ かなり重要な物が出そうでね、信頼できる者だけでと」
そうか、そりゃそうだな、黒信徒が紛れ込んでたし、必要な措置か。
「そして彼に君のパーティに入ってもらい、今後協力して当たってもらう」
ああ~~、 それはフレアがなんて言うかな? ライバル視してるからな~~
「なにか問題あるかい?」
領主が聞いてくる、 顔に出てしまったかな?
「ああいえ、少し人見知りな方がいるだけで・・・、多分大丈夫です」
そう言っておこう。
「それともう一人、弓兵をね 他国の領主から推薦されてる娘がいて・・
今まではギルドの受付だったが、特別に受けてもらった」
受付? もしやあの・・ジャンヌさんか?
「あの人は確か、戦争体験で・・・兵士から抜けたように聞きましたが・・」
「そう、今回は護衛としてで受けてくれたよ、腕は確かだから!」
そうか、もう大丈夫なのかな? 疲れは取れたのだろうか?
「あの娘は精神的にも強くてね、心に傷を負ったわけでなく、喪に服していたという事かな? なにせ一人で数百人仕留めたそうだから」
「数百人・・ですか?」
それはまた、将軍のようなレベルだ、 かなりの人だとは思っていたが。
「明日から入れるからね、ギルドに話は付けてある」
ジョーイが喜びそうだな、 あの人を尊敬しているようだし。
今日伝えておこう。
「いよいよ3層攻略だ、危険も増えると思うが頑張ってくれ、期待しているよ」
「「はい」」
二人で返事をした。
帰りは馬車で送ってくれるそうだ。
しかも護衛付きである、重要人物になったような気がする。
だが、あいつらが狙っているんでは領民が巻き添えにならないようにかな?
「では明日からまたよろしく!」
****************
家に着くとリーシャが走ってきた。
「また狙われたんでしょネビィ、大丈夫だった?!」
「何ともないよ、なんで知ってるんだ?」
「領主様から使いが来てたから、今まで館に行ってたの?」
「そうなんだ、それで明日からまた遺跡に行くことになってね」
「また行くんだ~ 、私も行きたいなあ」
「う~~ん、リーシャはまだ危ないかな? もう少ししたら行けるかも」
「む~~~~」
むくれられてもな、ただでさえ危ないのに今は狙われているからなおさらだ。
「よお、またあいつらに狙われたんだって?!」
レフがそこへ来て話に割り込んだ。
「知ってましたか? それで明日から護衛を付けて遺跡に行ってくれと言われて・」
「護衛かよ、そりゃ貴族のようだな?」
「しかも一人はあのBランクの男で・・・」
「あ~~~~~~、そりゃまた・・何と言うか・・」
「フレアさんに良く言っといてください、領主の決定なので納得をと・・」
「そうだな、わかった」
「もう一人は・・・」
「あら帰ったんだ、先にお風呂に入ってらっしゃい、すぐ晩御飯よ」
今度は母さんが割り込んできた。
「私、ご飯の支度しないと、じゃあ気を付けてね~」
リーシャは急いで自宅へ向かった。
「じゃあ俺らは明日の準備をしとくか、それじゃな」
レフは小屋へ向かう。
今度は2人増えての探査か・・ 少し期待は有るが問題ないだろうか?
ようやく100話を超え、5000PVを達成出来ました。
これもひとえに読者の皆様の応援のおかげです。
まだまだなのは承知の上、面白い話を書けるように頑張りますので
今後もよろしくお願い致します。




