菊池は考える
はじめまして。俺の名は菊池、35歳。独身で1人暮らし。
俺はよく物事を考える癖がある。これはそんな俺のある1日である。
朝6時に、ジリリリと目覚ましが鳴る。
寝ぼけた頭で俺は考える。
このまま寝るべきか、仕方なく起きるべきか。
そのまま俺は20分くらい考えた。いや、これはもう寝ているだろうというツッコミが聞こえそうだ。
「仕方ない、起きるか」
そういえば、今日は休日なので早めに起きるため、6時にセットしたんだった。
俺は着替えて洗面所に行く。
ここで、また俺は考える。
歯ブラシに歯磨き粉をどれくらい出そうか。
「これくらいでいいかな……」
そぉーっと出すのに、手がプルプルする。
そのためか、握っていた右手に力が入り、歯ブラシいっぱいに出てしまった。
「こんなにいらないのに……」
歯磨きを終え、顔を洗った俺はリビングへと向かう。
「さて、今日の朝ごはんは何にしようかな」
そこで、俺は考える。パンか、ご飯か。
ご飯なら、のりとシャケでもいいな。
他にも、納豆とか、豆腐にしょうゆをかけて食べるのもアリだな。
「よし、ご飯にしよう」
俺は内心ウキウキしながら炊飯器を開けると、中はからっぽだった。
「しまった……昨日セットしておくのを忘れていた」
仕方なく、近くにあった食パンに、マーガリンをぬって食べた。
「さぁ、朝のウォーキングに行くとするか」
ふと外を見ると、曇りである。そこで、俺は考える。
日課なのだしこのまま行くべきか、雨が降りそうだし家にいるか。
俺は少し考えて、テレビのスイッチを入れた。
『今日は午前中、雨が降るところがあるでしょう』
「やっぱり、雨降るのか」
という事で、今回のウォーキングは無しとなった。
「時間ができてしまったな。とりあえず、洗濯でもするか」
それから俺は洗濯をし、部屋の掃除をする。
すると、お昼の合図をするように時計が鳴った。
「もうお昼か。時間がたつのは早いな」
さて、ここで問題の昼ごはんである。
外を見れば、まだ雨は降っていないので、急いで買いに行けばぬれずにすむだろう。
俺は財布を持って家を出た。
「今日は何を食べようか……」
俺はまた考える。コンビニにするか、ちょっとぜいたくに定食にするか。
歩いていくうちに、ふと目の前にハンバーガーショップが見えた。
そこで、タイミングよく俺の腹も鳴る。
「これは決定だな」
そこでは、チーズバーガーとフライドポテトと、ついでにアップルパイも頼んだ。
雨に降られる事もなく家に帰り、俺は買ってきたチーズバーガーたちを食べる。
「さて、夜までどうするかな……」
ここで、俺は考える。昼寝をするか、テレビを見て時間をつぶすか。
考えていると、だんだんまぶたが落ちていき、ガクッとなり頭をぶつけた。
これは、昼寝をしろと体が訴えているのだ。よし、寝よう。
俺は自分の部屋に戻り横になった。
それから時は過ぎ、俺は目を覚ます。
時計を見れば、もう夜の7時だった。
「もうこんな時間か……」
起きて夕飯の支度をしようと思ったが、あまり動いていないのでお腹もすいていない。
「どうしたもんかな……軽く冷凍のピラフでもするか」
そして、冷凍庫からピラフを出し、レンジでチン! はい、出来上がり。
夕食を終え、俺は風呂に向かった。
そこでも、俺は考える。風呂をためるか、シャワーにするか。
少し考えて、俺が出した答えは……
「今日は蒸し暑いし、シャワーにしよう」
風呂から上がった俺は、自分の部屋に戻り、また横になる。
ボーッとしながらも、俺は考える。
今日1日だらだら過ごしたなとか、予定外の曇りでスケジュールが駄目になったとか。
考えてもキリがないが、俺は考えてしまう。
明日は仕事なので、考えるのはこれくらいにしておこう。
俺は、考えるのをやめて目を閉じた。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます!