危ないアルバイトの面接と、シンデレラになれない私
いつもお読み下さりありがとうございます
よろしくお願いします
継母や義姐に意地悪をされていたシンデレラが、絶望の縁に立たされた時、魔法使いが現れて…
王子様といつまでも幸せに暮らしましたとさ。
不遇の主人公が王子様にみそめられ…
なろうでも王道のシンデレラストーリーですね。
豆豆知識ですが、エッセイ「こんな馬鹿な王子が…」の、ヘンリーと、メーガンが知り合ったのは「ブラインドデート」という、身分を隠した合コンです。
そこで、メーガンは、ヘンリーと出会い…
ちなみにメーガンは離婚歴があります。
離婚後に王子様と出会い結ばれる…メーガンからしたらとてつもないシンデレラストーリーだと思います。
でも、そんな漫画みたいな展開が実際自分の身に起きたら?
それを受けて立ちますか?
シンデレラな私。
お母様に続き、お父様が死んで…家を継母に乗っ取られて…雑用ばかり…わーもう逃げよう。
どっか行っちゃおう。
…ってなりそうだし…
魔法使いが12時までに戻りなさいと、魔法を…「ちょっと待って!ドレスとかいらないから、毎日ちゃんとご飯が食べたい!」
私はそう言ってしまうでしょう…
実際、若かりし頃、あの時の道選びでシンデレラになっていたのでは?と、いう漫画のような出来事がありました。
私は、アルバイト紹介雑誌を見ながら「あまり過酷ではなく…それなりの時給で…女性が多い…」そんな軟弱な条件でバイトを探していて、一つのバイトを見つけました。
今思えば、そんな環境やばい場合が多いだろう。とわかるのですが、当時からアホな私はあまり考えずに面接の約束を取り付け、赤坂へ向かいました。
さてどこだ?場所がわかりません。
とりあえず人がいるところで聞いてみようと、受け付けに綺麗な女性がいた古いビルに入り道を聞くことにしました。
「すみません、アルバイトの面接で…ここの住所を探していて…」
「存じません」
え?塩過ぎない?
この綺麗な人に私は何かしただろうか…
こちらをチラリとも見ない女性。怖い…
俯いて帰ろうとした時、奥から上品なおばさまが出てきました。
「今、奥で聞かせてもらったけれど、どちらに行きたいの?…ここ?…ここね、私のビルだわ。ここ、あまり良くないわよ。色々な女性が出入りしているわ。このチラシを証拠にしたいからこれもらっていいかしら?あなたアルバイトしたいの?じゃあ私が紹介してあげるわ。履歴書持っているのでしょう?見せて?」
そう言われて、素直な私はおばさまに履歴書を渡します。
「わかったわ。ここのアルバイトはやめなさいね。
後日私からお家に電話するわ」と言われ、私はおばさまの名前と、電話番号が書かれた紙を受け取り、お礼を言って赤坂を後にしました。
おばさまは、あのビルやこのビルのオーナーでした。
漫画みたいな展開キター。でしょう?
後日、約束通りおばさまから電話が掛かってきました。
「〇〇電鉄の受け付けを紹介してあげるわ。アルバイトしてそのままそこに就職したら、そこの人とお付き合いする事もあるだろうし、そうしたら結婚すると良いわよ。〇〇電鉄なら将来安心だし…(ここから、結婚相手についての色々を延々と聞かされる)…返事はよく考えてね」
「はい!よろしくお願いします!」
そして私は、その話を受け、おばさまの孫を紹介されお付き合いして…
あの時のビルも全て私の…
へへっ…嘘。
ご安心下さい。
んなわけなくーーー!
おばさまの電話を受け、よく考えて、丁寧にお断りしました。
電鉄の受け付け嬢には向いてないですし、結婚相手を探すなんて気持ちもないし、色々自信がありません。
もし、すぐに辞めたくなっても、あのおばさまのことを考えたらやめられないし、何かトラブルがあっても悪い。とても私には無理です。
と、お断りした事で、おばさまとの縁も切れ、バイト探しも振り出しへ。
そういう時、ノリでパッと決められる人はどんどん行けるのかもしれません。
「その時私はテレビ局で面接を…」のエッセイでも、「フランス行かない?」と言われた時、「よっしゃ!フランス行く!なんならどっちも行ってもいいよー!」ってな人だったら、また違ったのかもしれません。
「え〜、困っちゃう〜どっちにしようかな〜…」
そんな弱そうなフリしてる女性は、それはそれで強いのです。
それくらいの強かさがないとシンデレラにはなれないのだと思います。
危ないアルバイトをしないで済んだだけでも良し!ですし、おばさまの言う通りにしていたらシンデレラになれた、という保証もないです。
今、普通に幸せですし。
漫画みたいな展開が来ても、漫画みたいな結果にならない人もいますよってお話しでした。
拙い文章、最後までお読み下さりありがとうございました。