小説投稿する自信はどこから来るのですか?という問いに対して
タイトルの問いはツイッターのタイムラインに流れてきたもの。それに反応はしていない。侮辱的というか、あえて挑発しているように感じた。「よく人に見せる勇気がありますね?」ということか。「僕には無理、その神経が理解できません」ということか。「恥ずかしい」ということか。それらはみんな合っている。文豪の作品の多くは作者の恥部を見せている。その勇気がない人に創作は無縁だし、真の意味の小説の理解者ではないだろう。
ボツ原稿を抱えた大作家は大勢いる。彼らはどれだけ作品を否定されても自信を失わなかった。何がウケるかなんて誰にもわからない。自信は持っていい。
私が生前親しくしていただいた作家がいる。西村滋先生、「お菓子放浪記」の作者だ。「お菓子〜」の原稿は持ち込みだったが、20社くらいに断わられたという。それでも先生は自分の原稿の出来を信じた。結果、出版にこぎつけた「お菓子〜」は、感想文課題図書に選ばれ、ドラマ化され、ずっと後に映画化や舞台化もされた。先生が花開いたのは50歳過ぎだ。
私も見倣うことにした。去年の暮れ、新作「【連載版】王太子様、婚約者の私を毒見役と交代させるとはどういうおつもりですか?」のポイントが期待したほど伸びなかった。少々自信が揺らぐ。さあ次はどうしよう? そこで衝動的に決めた。旧作を10個くらいのサイトで公開してみようと。出版社に持ち込むような労力は要らない。指でポチポチやるだけ。それで何を失う? 私は恥じらいもなく無神経に自作をどんどん公開する。
そこでみなさまに、場合によっては釈迦に説法かもしれないけど、各サイトを使った感想を簡単に伝えたいと思う。もし今利用しているサイトで行き詰まりを感じたときには、少しでも参考にしていただければと。
1.カクヨム様
言わずと知れた、ですね。「【連載版】王太子様〜」と2つの短編をカクヨムコンに参加させました。ポイントは伸びず。カクヨムでは何の交流もしていないので厳しいか? しかし今後の足がかりにはなったかも。やっぱりここはコンテストが多いのと、簡単に公募にチャレンジできるのを魅力に感じた。丁寧に仕上げた力作はここで勝負しようかな。
2.アルファポリス様
「恋愛小説大賞」に3本エントリー。ライバル多し。個人的に私は、ここでの勝負は避けたい。
3.ツギクル様
「【連載版】王太子様〜」を出版申請トライアルに。きっちり2週間で結果が届く。しかも丁寧な評価シート付きで! まさか評価してもらえるとは知らなかった。結果は落選でしたが、誠意ある対応に感激。また条件を満たしたら申請したい。他2作を「プティル大賞」に出品。
4.ノベルアップ+様
ここでは轟沈。楽しいスタンプはいただいたけれど。カクヨムと同じで交流が必要か? なろうと傾向が違うのかもしれないが、不思議なくらい読まれず。一応「HJ大賞」には参加。
5.ノベマ!様
ここでは「【連載版】王太子様〜」がファンタジーランキング10位に。おー、自信アップ! でもひょっとすると、ライバル数が他のサイトより少ないかも。ともあれこのサイトは、他よりも、編集部さまの目に留まる確率が高いと感じた。それにしても同じ作品で、ノベプラの30倍読まれるとは。
6.ピクシブ様
ここはマンガか2次創作かな、と思っていたらどうして、どうして。なろうの次に読まれました。つまり読者数が多い。それもほとんど読み専? と感じました。すごく反応が良いので、投稿していて楽しかったです。短編がオリジナル小説の週間42位になりました。あー、試して良かった。
7.エブリスタ様
ここも轟沈系。PVがほとんどつかず。しかし不思議なのは、 PV数の割に反応が多い(なろうにおけるブクマやいいね)。きっと交流が多いサイトなのだろう。お互いに反応し合えば楽しいかもしれない。
8.マグネットマクロリンク様
みなさまこのサイトはご存じですか? 私はよく知らないのですが、どこに読者がいるのだろうと思うほどでした。だってなろうで10万PV超えの作品に、PV8ですよ? 一桁って……ホラーかと思いました(あっ、サイトの悪口じゃないです。単に攻略に失敗しただけですから)。
9.ノベルピア様
あるときここの運営さまにツイッターをフォローされ、フォロバしたらDMが。その内容は、「第一回ノベルピアWEB小説大賞」にぜひ参加してほしいというもの。その文面に、WEB小説家に対する敬意をとても感じ、喜んで参加させてもらうことに。現在「辺境の地に追放された元隠キャ〜」を連載中。そしてここを調べたら、韓国発のサイトで、何と1PVにつき1円もらえるとのこと。え、現在私はいくらかって? 205円です!
10.note様
さあ、ここが目玉です。これを書きたくて、今回この初エッセイに挑戦したと言ってもいいくらいです。
noteに小説を書いても読まれないだろう、と思っていました。そしてそれは現実にそうかもしれません。
しかし、少年ジャンプの漫画原作募集をnote様でやっているのを見つけ、参加することに。そこでハマりました。
投稿そのものが面白い。つまり、小説専用サイトでないだけに遊べるのです。自分の文章に、いろんな絵をつけたりとかが自由にできる。するとたちまち旧作が華やかになって甦る。
私は、ユーチューブで見つけた公式動画を小説中に埋め込んでみました。例えば「アオハルVチューバー」では、公式のゲーム紹介動画を。そうすると、小説を読みながら勇壮なゲーム音楽が聴こえ、カッコいい映像が流れる。まるでメディアミックス! これは紙の書籍ではもちろん、電子書籍でも小説専用サイトでもできない、ブログ的な機能を持ったサイトでこそ可能な小説発表形式だと思っております。
私のマイページのプロフィールに、note様のリンクを貼りました。興味がありましたら眺めてみて下さい。私は今、ここでの自作発表にモチベーションと自信を持っております。だって面白い動画付きですから!
しかもnote様では、小説専用サイトとは違った読者層の目に触れます。登録者数は500万を超えているそうですから、意外な出会いがあるかもしれません。オススメです。ということで、初エッセイを締めたいと思います。お付き合いいただきありがとうございました。