ソルグレイヴ
よろしくお願いいたします。
『クラフテル』この星に生息する植物ジュシキから採取した液体には、
別の星の生命体との言語共通化が可能になることや、この星での活動が可能になる
力を持つことができる。
そして、この液体は体のある一部分に浸食する。
浸食された部位は強化されその部位はアメーバのように再生する機能を持ち
その浸食された部位をソルグレイヴと呼ばれる。
そう説明された後、グランは服の右腕部分をまくり上げた。
「ワシは、この右腕にソルグレイヴが宿っておるのじゃよ。
さっきおぬしは採掘した鉱物はどこかと聞いてきおったが、実はの…」
そう言うとグランは右手を何もない場所にかざした。
するとそこにさまざまな鉱石が大量に出てきた。
「驚いたか?鉱石だけではない、この星で採取できるありとあらゆるものはすべて、
このソルグレイヴに収納できるんじゃよ。
収納できる量はソルグレイブが宿った部位にもよるのじゃが、
自身の体より小さい自然物は収納することができるのじゃ」
説明を受けた俺は驚きながら、自分の全身を確認した。
しかしなにも変わった様子もない。
「そのソルグレイヴのある部位ってのは、どーやってわかるんだ?」
全身を確認している俺にグランは、
「わからぬか?ならばわしの家に来るとよい…イヴに見てもらおう」
そういって案内されるがままグランの家に着く。
すると、ついて間もなく爆音とともに家の近くにあった大き目の小屋が爆発した。
驚きそこに目を向けると人が倒れていた。
「またか…」
「またですね…」
グランもイリスも呆れた顔で荒れ果てた小屋を見ていた。
俺はすぐにその人のもとへ向かい助けようとして走ると、
そいつは何事もなかったのように跳ね起きる。
タイミング悪く俺はそこに突っ込んでしまった。
俺ってこんなに足早かったのか?
と思いながら起き上がろうとすると、
「痛つつ…なんだやらけぇ…うっ!?」
腹に重い一撃が入り俺はその場にうずくまる。
少し顔を上げると、顔を真っ赤にしながら青いショートヘアーの女の子が
「変態…」と後ずさりしていた。
俺は起き上がり、「悪かったな、まさか飛び起きれるほど無事だとは
思っていなかったんでな」そう謝っておいた。
「あなたは確か例のどこかからきた…宇宙人?」
確かに、俺この星の人からしたら宇宙人だよな。
「俺が別の星から来たのを知っているのか?」
俺の寝ていた間に村の人間みんなが俺の顔を確認していたのかもな…
「知ってる…おじいちゃんが一応みとけってうるさかったから。」
そんな会話をしていると
「すまんのイヴ、悪いがこやつのソルグレイヴの部位を見てやってくれんか?」
そういいながらグランとイリスが来た。この子がイヴだったのか…
「ちょっと待ってておじいちゃん…小屋修理してくるから」
もう建物半分半壊してるし修理できるレベルじゃないけど…
そういってイヴは建物の前に立つと、一瞬で木の破片や瓦礫が消え、
次の瞬間にはもう家はもとに戻っていた。
ありがとうございました。
次もよろしくお願いいたします。